tamtamtime 不動産営業マンの独り言
家 守って、家庭崩壊

 「競売ニュータウン」で、住宅ローンが支払えなくて、競売になる家が激増していることは、お話しましたが、あまりにも、家を守る事に固執して、家庭が崩壊してしまったお話を一つ。

 彼は、7年前に家を新築して、妻と仲良く暮らしていたが、2年前に会社が倒産。住宅ローンの支払いも、ちょうどステップアップの時期に来ていたため、すぐにローンの支払いが不可能な状態になった。何とか家を守ろうとして、早く新しい仕事を探そうとしたが、この不況下 近場では良い仕事が見つからず、妻を1人残し、東京に仕事に出かけた。

 彼は、一生懸命に働き、毎月 給料の8割以上を家のローンと妻のために送金していたが、一人残された妻は寂しかったのか、なんと、男をつくり、一緒に逃げてしまった。
 その時になって、初めて彼は気がつきました、守るべきものは家ではなく、家族だと。
 結局、彼は働く気も無くなり、家は売却する事になってしまつた。家を守ろうとして、家庭を失った典型的な例です。

 今、不安に思っている家族が1組(夫婦と子供2人の4人家族) 先日、家の査定をしてくれというので出向くと、案の定 いつものように、追い銭を入れないと売れない状況であった。選択肢は、競売か、ガンバッテ支払って行くかの二つ。
 この夫婦の出した答えは、なんと、上の子を夫の実家へ、下の子を妻の実家へ預け、奥さんも働き、ガンバッテ家のローンを支払っていくというもの。子供とは、1ヶ月に1回程度しか合えない。
 何か変じゃない。夢のマイホームをやっと手に入れたから、なんとしても手放したくない気持ちは判るけど、そのために子供を手放すなんて、家族あっての家でしょう、家あっての家族ではない。

 今、このページを読んで頂いている方の中にも、住宅ローンで苦しんでいる方がいるとは思いますが、家を手放したとしても家族さえいれば、又 家を持てるチャンスは必ず来ます、何が一番 大切なのかを考えましょう。

PS: ちょっと偉そうな意見になってしまいましたが、このごろ住宅ローンの支払いに、無理に無理を重ねて支払いつづけ、結局、家庭崩壊、家まで無くなるケースが多いもので、せめて家庭だけは守ってほしいと思いで書いて見ました。(2000/06/21) 

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