「中古マンションを買いたいけど、どう選べばいいのかわからない…」
そのような不安を抱えている方に向けて、中古マンションの選び方や事前準備を解説します。
中古マンションは新築に比べて初期費用が抑えられる反面、築年数や管理状況などをチェックしておかないと、思わぬトラブルが発生しかねません。大きな買い物だからこそ、失敗を避けるために入念な準備をしておきたいところです。
選ぶ基準が多すぎて迷っている方も、事前の準備をおこなうと決めやすくなります。これから中古マンションを探し始める方の参考になれば幸いです。
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目次
中古マンションを選ぶ前の準備
中古マンションを選ぶ前に、済ませておきたい準備があります。準備をせずにいきなり物件の比較や内見をおこなうと、かえって時間がかかってしまいます。
中古マンションを選ぶ前の準備は、下記のとおりです。
- 目的を決める
- 予算を設定する
- 希望条件を決める
それぞれの具体的なアクションをみていきましょう。
目的を決める
中古マンションの購入前に目的を決めておくと、求める条件に優先順位がつけやすくなります。
育児や介護・転職など、ライフプランを念頭に目的を決めましょう。
たとえば以下のような目的が考えられます。
- 子どもを育てながら快適に過ごしたい
- 子どもが独立後に夫婦2人で過ごしたい
- 老後の住まいとして過ごしたい
「老後の住まいとして中古マンションを買いたい」と考えているなら、バリアフリーの物件や病院周辺の立地が候補になるでしょう。ゆくゆくは老人ホームなどの施設に入るケースも考えると「住み替えがしたくなったときに売却しやすいか」という視点も必要です。
家族一人ひとりが意見を出し合い、目的をすり合わせておきましょう。
予算を設定する
予算を設定する際は、無理のない住宅ローンを組みましょう。ギリギリのローンを組むと、返済に追われて生活が苦しくなる恐れもあります。
中古マンションは設備が劣化しているため、リフォームやリノベーションを前提として予算を組みます。
仲介手数料・火災保険などの諸費用もかかるため、事前に細かくシミュレーションしておくと安心です。
ファイナンシャルプランナーに収入や貯蓄から予算を計算してもらうのもオススメです。
希望条件を決める
目的や予算を設定したら、希望条件を決めて整理しましょう。
希望する条件をすべてリストアップしてから、妥協できる部分の優先順位をつけていくとスムーズです。リストアップする際は、紙に書き出すと思考が広がりやすいため、試してみてください。
目的を実現するために、下記のような希望条件を決めていきましょう。
- 立地や広さ・間取りなど
- 周辺施設（病院・公園・学校など）
- 最寄り駅からの距離
- 日当たり
- 静音性
- 安全性（治安）
入居後の生活でどこに軸を置くかによって、希望条件の優先順位は変わります。たとえば転職を考えているなら、通勤しやすい立地を優先します。また育児が生活の中心になる場合は、実家から近い場所の物件や、幼稚園・学校が近い立地も候補になるでしょう。
それぞれの価値観やライフスタイルに合わせて、快適な生活を送るための条件を考えてみてください。
中古マンションの選び方
中古マンションを選ぶ際は、大きく5つのポイントをチェックしましょう。
- 立地
- 管理状況
- 設備
- リフォームの制限の有無
- 築年数
それぞれの項目をどのようにチェックするべきか解説します。
立地
快適な生活を送るためには、立地を重視するのがオススメです。仕事や家事・育児をするうえで、必要な設備や交通手段が揃っているかチェックしましょう。
立地をチェックする際には、下記のようなポイントを調べておきます。
- 最寄り駅からの距離
- 学校・職場へのアクセス
- 近隣の病院（体調不良時に通院しやすい）
また再開発がおこなわれる地域だと、商業施設や病院などが増えていくため、資産価値が維持しやすい傾向にあります。「〇〇（地域名） 再開発」で検索すると自治体のホームページが表示されるので、一度チェックしてみましょう。
さらに利便性や資産価値だけではなく、安全性も確かめておくために、ハザードマップも調べます。地震リスク以外にも、液状化リスクなどもチェックしておきたいところです。
実際に2018年の北海道胆振東部地震では、札幌市清田区で大規模な液状化現象が起き、街区内の半数以上の家屋が全半壊しました。田んぼや畑などを埋め立てた土地では、液状化現象が起きやすいです。
財産である住まいを災害で失わないために、その土地の災害リスクも把握しておきましょう。
管理状況
住みやすくトラブルが少ない中古マンションを選ぶには、管理状況をチェックします。
管理が行き届いている中古マンションは、劣化やトラブルが少ない傾向にあるためです。反対に、管理が行き届いていないと、共用部が汚れていたり、住み心地が悪かったりします。
管理状況をチェックする際は、以下のポイントを観察しましょう。
- 清掃状況：エントランスやゴミ捨て場など
- 管理人の常駐状況
- 掲示板
- 駐輪場やゴミ捨て場などの整理状況
とくに掲示板の書類がこまめに更新されているかどうかは、管理状況を推し量る良い指標となるため、掲示の日付を確認してみてください。
さらに「重要事項説明書」や「管理組合の議事録」からは、住民トラブルの有無や修繕履歴が把握できます。管理組合の議事録は、正当な理由がない限り利害関係者の閲覧希望を拒めないと定められています。
売主や不動産会社に依頼して、過去の議事録をチェックしてみましょう。
設備
設備に不具合があると修理費用が発生するため、室内設備・共用設備の状態を確認しましょう。
とくに注意したいポイントは下記のとおりです。
- 給湯器：寿命は約10年といわれる
- 水回り（キッチンや浴室・トイレなど）：劣化しやすいため、水漏れやカビをチェックする
またセキュリティを重視するなら、モニター付きインターフォンやオートロック付きの物件がオススメです。
ネットショッピングをよくおこなうなら、宅配ボックスがあると不在時にも受け取れます。
リフォームの制限の有無
中古マンションを自分好みにしたいと考えているなら、リフォーム・リノベーションの制限がないか事前に確認しましょう。管理規約や構造上の制限があり、リフォームが自由にできないケースがあるためです。
マンションの管理規約によっては、工事業者が指定されていたり、水回りの移動が禁止されていたりします。
間取りを変更したい場合は、ラーメン構造のマンションがオススメです。ラーメン構造は、柱でできた構造のため、壁を取り払って間取りが変更できます。ライフスタイルの変化に合わせて、居間や廊下を広くするなどの変更が可能です。
購入前に管理規約を確認し、不動産会社やリフォーム会社に相談しておきましょう。
築年数
建物の安全性や将来のリフォーム費用を考えるときは、築年数が良い指標となります。
築年数が新しいほど状態が良いため、価格は高い傾向にあります。
一方で、築年数が古い中古マンションも、管理状況が良ければ優れた選択肢です。リフォームによって設備を更新できれば、全体的な費用を抑えつつ新しい設備で生活できるため、コストパフォーマンスが良いといえます。
買う人の年齢層や物件の状態によって異なるものの、築年数20～30年であれば、値崩れしにくいため資産価値を保ちやすいです。
また災害リスクに備えるなら、1981年6月から施行された「新耐震基準」を満たしたマンションがオススメです。
旧耐震基準は震度5強以上の揺れを想定していませんが、新耐震基準は震度6強～7程度の揺れでも倒壊・崩壊しないことを想定しています。
築年数だけで判断せず、建物の管理状態や将来のリフォーム計画もあわせて確認しましょう。
売却を見据える場合の選び方
将来の売却を見据えて中古マンションを選ぶ場合は、以下のポイントをチェックしましょう。
- 立地：最寄り駅から徒歩10分以内だと需要がある
- 周辺施設：学校や図書館・スーパー・病院などが近い
- 再開発の有無：今後の再開発で需要が高まる可能性がある
ただし、大規模な再開発があるエリアは、将来的に売却するタイミングが同じマンションや周辺の住民と重なり、競合が多くなる可能性もあります。メリット・デメリットのバランスを考えて検討しましょう。
中古マンションの選び方でよくある質問
ここからは、中古マンションの選び方でよくある質問に回答します。
Q.信頼できる不動産会社の選び方は？
信頼できる不動産会社を選ぶには、以下のポイントをチェックしましょう。
- 希望条件を丁寧にヒアリングしてくれるか
- 無理に営業したり、決断を急かしたりしないか
- 仲介手数料が極端に安くないか
「管理状況」で説明したとおり、中古マンションの管理状況を推し量るには、いくつかの書類を取り寄せる必要があります。書類を取り寄せたうえで、質問にしっかり答えてくれる不動産会社がオススメです。
また仲介手数料が極端に安すぎる不動産会社では、担当者の利益につながりにくいことから、熱心にサポートしてくれない可能性があります。目先の利益にとらわれすぎないように、サポートの細やかさを重視しましょう。
Q.買わないほうがいい中古マンションの特徴は？
買わないほうがいい中古マンションの特徴は、下記のとおりです。
- 旧耐震基準のマンション
- エアコンが設置できない
- 管理体制が整っていない
「築年数」で解説したとおり、旧耐震基準の中古マンションは、震度5強以上の揺れを想定していません。もし大地震が起きたときに、倒壊するリスクがあるため、将来的な売却も難しい可能性があります。
また管理体制が整っていない中古マンションは、設備の点検・修繕がうまくいかず、住環境の悪化につながる恐れがあります。
Q.中古マンションを探せるサイトは？
中古マンションを探す際は、不動産ポータルサイトがオススメです。エレベーターやエアコンの有無など、条件を設定して検索できます。
地域密着型の不動産ポータルサイト「不動産連合隊」では、関東圏以外の物件も多く扱っています。「リフォーム・リノベーション済み」物件も掲載していますので、ぜひ活用してみてください。
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中古マンションを購入する際は、目的や予算・希望条件を明確にする準備が欠かせません。立地や管理状況・築年数といったチェックポイントを押さえれば、物件選びに失敗しにくくなります。
中古マンション選びに迷っている場合は、不動産ポータルサイトでアタリをつけてから絞っていくのがオススメです。不動産ポータルサイトは細かい条件付きで物件を検索できるため、ご自身の優先順位に沿った物件探しができます。
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