防音性が高い賃貸物件の探し方|アパートやマンションの騒音対策も紹介

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賃貸で防音性が高い物件の探し方|アパートやマンションの騒音対策も紹介

防音性を重視した賃貸物件探しのコツを知りたい方は、本記事をご覧ください。

賃貸物件を探す際に重視するポイントとして、家賃・利便性・間取りなどがあります。

しかし、隣人トラブルでもっとも多いと言われるのが「生活音・騒音」です。

「上の階からの足音に悩んでいる」

「生活音について注意を受けた」

このような騒音トラブルを避けるために、本記事では、防音性が高い賃貸の探し方について解説します。

入居してからの騒音対策もご紹介しますので、参考になれば幸いです。

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防音性が高い賃貸の探し方は?

防音性が高い賃貸の探し方は?

騒音トラブルを未然に防ぎ、質の高い生活を送るうえで、防音性は欠かせません。

ここでは、防音性の高い物件を探す際のチェックポイントについて解説します。

  • 物件の構造
  • 物件の立地
  • 壁・床の厚さ
  • 窓ガラスの構造
  • 遮音等級

物件の構造

防音性を重視したい場合、木造よりも鉄筋コンクリート造がオススメです。

一般的に、鉄筋コンクリート造(RC)や鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)の建物は、木造に比べて防音性能が高いとされています。

とくに、隣の部屋の音に悩まされたくない方は、RC造がオススメです。その際、床や壁の厚みも重要です。

また、マンションの多くがラーメン構造または壁式構造を採用しています。

防音性が高いのは壁式構造です。室内に梁・柱の出っ張りがなければ壁式構造なので、内見でチェックするか、管理者に確認してみましょう。

不動産ポータルサイト「不動産連合隊」では、RC造や木造などの構造を選んで物件が検索できます。防音性能の高い賃貸を探す際にご活用ください。

物件の立地

騒音を避けるためには、立地も重要です。

幹線道路や線路に近い物件は、車・列車の走行音や振動が気になる場合があります。

ほかにも、次のような施設が近隣にあると、外部から音が入ってくる可能性があるため、部屋探しの際にチェックしましょう。

  • ショッピングセンター:車の出入りが多い
  • 空港:飛行機の離着陸の音がする
  • 病院:救急車の音がする
  • 保育園・小学校:子どもの声が響く

時間帯によっても音の大小が変化します。日時を変えて複数回にわたり周辺環境をチェックするとよいでしょう。

壁・床の厚さ

壁や床の厚さは、隣室・上下階の音が伝わる際に大きく影響します。

たとえば、壁と床の厚さが150~200mm程度の鉄筋コンクリート造は、高い防音効果が期待できます。

一方、木造は一般的に壁130~150mm、床150~200mm程度の厚みです。同程度の厚みであっても素材が異なるため、鉄筋コンクリート造と比べて防音性が足りません。

防音性の高い物件を探す際には、壁や床の厚みを重視しましょう。

窓ガラスの構造

壁より薄い窓は防音性能が低く、外部からの音が気になって生活の質が低下しかねません。

防音性を求めるなら、二重サッシやペアガラスを採用している物件がオススメです。

二重サッシとペアガラスは混同されやすい言葉ですが、まったく構造が異なります。

二重サッシは内窓と外窓があり、それぞれが開閉できる構造です。一方、ペアガラスは複層ガラスとも言い、サッシ枠に2つのガラスがはめ込まれている窓です。

このような窓は防音性能に優れています。

ただし、窓の開閉音が隣人トラブルにつながる場合もあります。内見時に、窓を開け閉めして音の伝わり方を確認しましょう。

遮音等級

防音性の高い賃貸を探す指標として、遮音等級があります。

遮音等級とは?

遮音等級とは、どれだけ音をさえぎるかを示す指標です。一般的に「L値」で表され、数値が低いほど遮音性能が優れているとされています。

構造ごとのL値を把握できれば、防音性の高い物件を探しやすくなるでしょう。

構造別 遮音等級

木造と鉄筋コンクリート造の比較

遮音等級は木造がL-75、鉄骨鉄筋コンクリート造はL-40となっており、L値が35も異なります。

木造住宅は通気性に優れ、家賃が安いなどのメリットがあります。しかし、木造は構造上、音が伝わりやすいため防音性を重視する人には向きません。

騒音トラブルの原因となるのは?

騒音トラブルの原因となるのは?

賃貸住宅でのトラブルでもっとも多いのが「音」に関する問題です。ここでは、騒音問題になりがちな次の項目について解説します。

  • 家電の音
  • 足音・人の声
  • ペットの鳴き声
  • 楽器の音
  • 周辺の環境

家電の音

エアコン・洗濯機・冷蔵庫などの家電は、振動や動作音が騒音の原因になることがあります。

環境省が公開している「生活騒音」のパンフレットでは、生活騒音の発生源として電気機器が23%の割合を占めていました。

平成28年度 生活騒音の発生源内訳(全国)

参考:環境省「生活騒音」パンフレットのデータより作成

とくに、深夜や早朝の時間帯に家電を使用すると音が響きやすく、近隣とのトラブルに発展する可能性が高いです。

足音・人の声

足音や話し声は、意外と響いている場合があります。

とくに木造や軽量鉄骨造の建物では、上下階や隣室からの音が伝わりやすいため、トラブルになりがちです。

家族や複数人で暮らす場合は、足音だけでなく、声のボリュームや時間帯にも配慮しましょう。

「気をつけていたつもりだが、足音や子どもの声がうるさいと言われた」という人もいました。
参考:PR TIMES 株式会社AlbaLink 【ご近所トラブルランキング】428人アンケート調査

騒音の感じ方は人によって異なるため、思わぬクレームやストレスの原因になることがあります。

ペットの鳴き声

ペット可の物件に住む場合、犬や猫の鳴き声に注意が必要です。

一般的に70デシベル以上が「うるさい」と感じる音の目安になります。

犬の鳴き声は90~100デシベルと言われており、高音域で響きやすく、防音性の高い建物でも隣室に音が届いてしまう場合があります。

また、猫の鳴き声も75デシベルで、騒音とみなされる範囲の音です。

楽器の音

楽器の演奏は非常に響きやすいため、通常の賃貸物件では禁止されています。

電子ピアノはヘッドホンで演奏できるため、持ち込む人も多いですが、楽器不可の物件であれば、基本的に演奏できません。ヘッドホンで演奏しても、ペダルや鍵盤を押す音が振動で響くため、トラブルにつながる場合があるからです。

環境省が公開している「生活騒音」のパンフレットによると楽器・音響機器が原因の騒音は9%となっており、数は多くないもののトラブルの原因となっています。

周辺の環境

物件の防音性能だけでなく、周辺環境も考慮しましょう。

幹線道路や、学校、公園などが近いと、交通音や子どもの声が日常的に聞こえてくる可能性があります。Googleマップで周辺施設を確認したうえで現地へ何度か訪問し、日中だけでなく夜間の様子も確認するのがオススメです。

また、駐車場が近い物件も注意が必要です。環境省が公開している「生活騒音」のパンフレットでは、アイドリングや空ぶかしが原因の騒音が22%となっています。

物件の防音性能に問題がなくても、周辺環境からの音が気になるケースは少なくありません。

騒音に悩まされない間取りの選び方

騒音に悩まされない間取りの選び方

物件の構造や周辺環境だけでなく、間取りも防音性に大きく関わります。

隣室との位置関係や部屋の配置により、音の伝わり方が変わるため、部屋選びの際は間取り図もよく確認しましょう。

ここでは騒音に悩まされない間取りとして、次の項目を解説します。

  • 1階・角部屋・最上階
  • 駐車場に隣接していない部屋
  • 隣室との間取り

1階・角部屋・最上階

一般的に、1階・角部屋・最上階は防音性に期待できます。

1階は下階へ音の影響がなく、下から響く音もありません。

また、角部屋は隣接する部屋が少ないため、左右からの音の影響を減らせます。

さらに、最上階であれば上階からの生活音がありません。高層マンションの場合は、道路や駐車場から離れているため、エンジン・アイドリング音が届きにくいメリットもあります。

構造や周辺環境も考慮する必要はあるものの、このような部屋は防音性を重視する人にとって、理想的な条件です。

駐車場に隣接していない部屋

周辺の環境」で説明したとおり、車のアイドリングや空ぶかしの音は騒音の原因になります。

駐車場に近い部屋は、車のエンジン音に加えて、ドアの開閉や人の出入りなどの音も気になるでしょう。

深夜や早朝の時間帯に車の出入りがある場合、睡眠を妨げられることも考えられます。

1階や角部屋であっても、駐車場に面していると音に悩まされることがあります。必ず駐車場の位置を確認しましょう。

静かな生活を求める方は、駐車場から離れた部屋や高層階の部屋を選ぶのがオススメです。

隣室との間取り

物件を探す際には、隣接する部屋も含めた間取り図を確認するのがオススメです。

隣室との間に収納スペースやトイレ、洗面所などがある間取りは、生活空間が直接隣り合っていないため、音が伝わりづらくなります。

一方、リビング同士が隣接する間取りは、テレビの音や会話が聞こえやすくなるため避けた方がよいでしょう。

内見で物件の防音性能を確かめる方法

内見で物件の防音性能を確かめる方法

内見は、防音性を自分で確かめる絶好のチャンスです。

物件情報・写真ではわからない壁の厚みや、音の反響具合、近隣の生活音の聞こえ方などを確認しましょう。

  • 部屋で手を叩いて反響音を聞く
  • 壁を叩いて厚みを確認
  • 共用部分の張り紙をチェック

部屋で手を叩いて反響音を聞く

室内の中央で手を叩いてみましょう。音の反響で防音性の確認が可能です。

音が反響する場合、壁や床が音を跳ね返しており、遮音性が高いと判断できます。

しかし、音が反響しない場合は、周囲に音が抜けてしまっており、防音性が低い可能性があります。

壁を叩いて厚みを確認

壁を軽くノックする方法で、材質や厚みの確認が可能です。

薄い壁は軽い音が返ってきますが、厚い壁は中にものが詰まったような重く鈍い音のすることが多いです。

ただし、コンクリートの壁に石膏ボードという素材が張り付けられていると、叩いても音がよくわからない可能性があります。

また、建物の構造によって壁の厚みは異なります。

壁を叩いても厚みが把握できない場合は、管理会社などに確認するとよいでしょう。

壁・床の厚さ」で説明した程度の厚みがあれば、防音性は高いです。

共用部分の張り紙をチェック

エントランスなどの共用部分に「騒音に関する注意」などの張り紙が多い場合は要注意です。

周辺環境が静かで建物の構造に問題がなかったとしても、入居者が騒音トラブルを起こす場合があります。

騒音に関する張り紙を見かけたら、物件担当者や管理者に経緯・状況を確認しましょう。解決の見込み、もしくは解決済みであれば、入居候補にしても問題ありません。

入居してからできる騒音対策

入居してからできる騒音対策

防音性の高い物件を選んだとしても、完全に音がさえぎられるとは限りません。また、さまざまな事情から、防音性の高い物件に入居できなかった人もいるでしょう。

ここでは、入居後に騒音問題を避けるためにできる工夫をご紹介します。

防音マット・カーペット

防音マット(または防音シート)や厚手のカーペットは、足音や物を落とした時の衝撃音を和らげるのに効果的です。

本格的な防音性を求める場合は、遮音等級(L値)の数値が低く、防振性のあるマットを選ぶとより高い効果が期待できます。

とくにフローリングの物件は音が響きやすいため、床全面に敷くことで下階へ伝わる音が抑えられます。

子どもがいる家庭や、ペットを飼っている場合にも有効です。

防音シート

壁に貼るタイプの防音シートや遮音シートは、物理的に壁を厚くし、素材の効果で音漏れを防ぎます。はがせるタイプや、虫ピンで付けられるものもあるので、手軽に設置が可能です。

DIYが得意な人であれば、壁に突っ張りの柱を作り、ワンタッチの防音パネルや有孔ボードを購入・設置する方法もあります。

ただし、賃貸物件は退去の際に原状回復が必要です。壁に傷をつけてしまうと修繕費を求められる場合があるので、「賃貸OK」や「壁を傷つけない」などの文言がある商品を利用しましょう。

防振ゴム

洗濯機や冷蔵庫などの大型家電から発生する振動音を軽減するには、防振ゴムが有効です。設置面にかませることで、振動を床に伝えにくくし、下階への騒音トラブルを予防できます。

サイズや厚みによって性能が異なるため、機器に適したものを選びましょう。

防音カーテン

窓を通して入ってくる音を防ぐには、厚手のカーテンがオススメです。たとえば、完全遮光カーテンのように裏地のある作りであれば、音を防ぐ効果が期待できます。

より高い防音効果を求める場合は、防音カーテンを選びましょう。

防音カーテンは、樹脂などをコーティングした多層構造(3層~5層)になっており、吸音しつつ音を反射させる効果があります。

次のような高音域の音に効果があると言われているので、騒音トラブルを避けたい人にオススメです。

  • 小さな子どもや赤ちゃんの声
  • 犬や猫などの鳴き声
  • 外部からの音(踏切信号機・サイレン音など)
  • ピアノの音

ただし、防音カーテンは振動音を防ぐことはできません。足音や機械が稼働する時の音を防ぎたい場合は、防音マットや防音カーペットを併用すると効果的です。

テレビ・オーディオの配置

隣室と接する壁にテレビやオーディオ類を設置すると、隣室からの音に悩まされずに楽しめます。また、テレビやオーディオ類の音は前方に響くため、隣室に音が漏れにくいのもメリットです。

ただし、壁に接するように配置すると、壁を通して音の振動が伝わってしまいます。壁から一定以上離して設置しましょう。

また、テレビの背面の壁に「防音シート」で解説した防音シートやパネルなどを設置すると、より防音効果が高くなります。

テレビを視聴する時は、音量に注意を払うのも重要です。

マンション・アパートの防音に関するQ&A

マンション・アパートの防音に関するQ&A

Q:賃貸物件で楽器を使いたい場合はどんな物件を探せばいい?

A:楽器の使用を想定している人は、「楽器可」や「防音室付き」と明記された物件を選びましょう。

楽器不可の物件で楽器を演奏すると、トラブルに発展する恐れがあり、最悪の場合は退去を求められるので注意が必要です。

楽器可の物件であっても、演奏可能な時間帯や楽器の種類に関するルールが設けられていることが多いので、事前に確認しましょう。

Q:騒音に悩んでいる時の対処方法は?

A:まず、状況を記録しましょう。騒音の時間帯や音の種類、頻度などを記録しておくことで、管理会社や大家さんに相談しやすくなります。

騒音元と思われる人との直接のやりとりは避け、管理会社などを通じて対応してもらうのが基本です。

また、自室の防音対策を見直すことで、ストレスを軽減できる場合もあります。

Q:ほかの住人から騒音を注意された時の対処方法は?

A:心当たりがある場合は、まず誠実に受け止めましょう。自覚がない場合でも、足音や話し声などが無意識のうちに大きくなっていることもあります。指摘された内容に注意しつつ、防音マットなどのグッズを使用するのもオススメです。

しかし、集合住宅は音の伝わり方が複雑なので、「上階からの音だと思ったら隣室が原因だった」という場合もあります。

身に覚えのない指摘だった場合は、自宅での過ごし方や外出・在宅のデータを取っておくのも重要です。

注意してきた人と直接のやり取りは避け、管理会社や大家さんなどの第三者に解決に向けて協力してもらいましょう。

Q:テレワークに適した騒音対策はある?

A:テレワークをしており、「入居してからできる騒音対策」で紹介した方法だけでは不安という人には、机の上に設置できる防音ボックスもオススメです。

防音ボックスは簡易の防音室で、机の周りを囲うだけのものから数畳のサイズのものまであります。安いものだと数千円~約1万円で購入可能で、気軽に導入できるのがメリットです。

防音性の高い賃貸物件を探すなら不動産連合隊!

防音性の高い賃貸物件を探すなら不動産連合隊!

防音性を重視して賃貸物件を探す場合、構造・間取り・立地など複数のポイントを同時にチェックすることが大切です。

本記事では、防音性の高い賃貸物件の探し方のほか、騒音トラブルの原因となりやすい音源や、入居後の騒音対策についても解説しました。

「静かな環境で生活したい」「音で迷惑をかけたくない」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

賃貸物件の構造や階数を指定して探したいという方は、不動産ポータルサイト「不動産連合隊」がオススメです。こだわりの条件で絞り込むことができます。

また、条件を入力して賃貸物件の情報を送付してもらえる「賃貸物件リクエスト」機能もあります。防音性の高い物件を探す際に、ぜひご利用ください。

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この記事を書いた人: ラルズネット編集部

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