「いつかは自分のお店を持ちたい」という夢を持ちつつも、多額の初期費用や店舗運営のリスクを前に、一歩踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。
そんな方々に注目されているのが、「間借りカフェ」というスタイルです。
間借りカフェは既存の店舗の空き時間を活用して営業するため、店舗開業に比べるとリスクが少ないのがメリットです。
本記事では、間借りカフェの具体的なやり方やメリット・デメリット、法的なルールについてわかりやすく解説します。カフェ運営をお考えの方は、参考にしてみてください。
\地域密着型の不動産ポータルサイト/
目次
間借りカフェ募集の探し方は?
「カフェをやってみたいけれど、どこで間借りカフェの募集を探せばいいのかわからない」という方も多いでしょう。
もっとも手軽に探せるのは、インターネットでの検索です。ただし、条件の良い物件はすぐに埋まってしまうこともあるため、複数の手段を組み合わせて常に最新情報をチェックしておくことが重要です。
ここでは、効率的に理想の間借り先を見つけるための、3つの方法についてご紹介します。
探し方1|レンタルスペース検索
最近では、キッチン付きのスペースに特化した検索サイトが増えています。
エリアや設備、利用料金などで絞り込みができるため、初心者の方でも手軽に候補を探せるのが利点です。
利用者のレビューが掲載されているサイトもあり、実際の使い勝手を知るための判断材料になります。
まずはこうしたプラットフォームで、自分の活動範囲にどのような場所があるのかをリサーチしてみてはいかがでしょうか。
探し方2|SNSや店舗への直接交渉
InstagramなどのSNSで「#間借り募集」と検索すると、オーナーが直接投稿しているケースを見つけられます。
また、気に入ったカフェがある場合は、アイドルタイムに利用させてもらえないか直接相談してみるのも一つの手です。
ただし、いきなり交渉するのではなく、何度か客として足を運び、お店のコンセプトやオーナーの人柄を理解した上で丁寧にお願いするのがマナーです。
熱意が伝われば、思わぬ好条件で借りられるかもしれません。
探し方3|起業支援団体
商工会議所や支援団体を活用するのも、信頼性の高い探し方です。
たとえば、地域活性化や飲食店経営に興味がある人のサポートを目的として、会館の喫茶店やキッチンカーを活用する「チャレンジキッチン」の運営があります。
契約時に機関を介するため、トラブルのリスクを軽減できるのがメリットです。
間借りカフェのやり方
間借りカフェを開業しようと決めたら、まず、お店のコンセプトを固めます。
次に、コンセプトに合う物件を探し、貸主の設備で提供したいメニューが作れるか検証しましょう。
オーナーと清掃ルールや費用負担を細かく交渉し、合意後に契約を締結します。同時に、食品衛生責任者の資格取得や保健所への相談といった法的な準備も並行して進めると効率的です。お店の名前決めやロゴなども準備を始めましょう。
準備が整い開店日が決まったら、InstagramなどのSNSで積極的に告知を行います。発信し続けることで認知度が高まり、長く愛されるお店づくりにつながるはずです。
お店のコンセプトの決め方については、下記記事でも解説しています。あわせてお役立てください。
関連記事:飲食店コンセプトの決め方・作り方!悩んだときにヒントを得るには?
間借りカフェとは?1日から始められる開業スタイル
そもそも、間借りカフェとは、どのような形態を指すのでしょう。
ここでは特徴について、詳しく解説します。
間借りカフェの特徴1|低リスク
間借りカフェの最大の特徴は、一般的な店舗契約と異なり、低リスクな点です。
間借りカフェは、すでに営業している飲食店などの空き時間や休業日を借りて、自分の店としてカフェを営業する形態です。
通常の店舗契約では数百万円単位の初期費用や数年間の契約期間が定められていることもあり、失敗すると多額の借金を負うリスクがあります。しかし、間借りカフェでこのような資金が求められるケースは少なく、低資金ですぐに開業できます。
数万円~十数万円程度の準備金で自身の店を持てるため、資金面での不安を抱える方でも一歩踏み出しやすいスタイルと言えるでしょう。
間借りカフェの特徴2|設備投資が不要
通常、カフェを開業する時には厨房機器や内装工事に多額の費用がかかりますが、間借りならすでに整っている設備をそのまま利用できます。
コーヒーマシンや冷蔵庫、食器類が揃っている場所を選べば、材料とエプロンだけで営業を開始することも夢ではありません。
初期費用を数百万円単位で節約できる可能性があるため、浮いた資金を食材のこだわりや広告宣伝費に充てることもできます。
間借りカフェでの営業体験が、将来的な開業への近道になるかもしれません。
間借りカフェの特徴3|柔軟な運営が可能
間借りカフェは、営業スケジュールや場所をライフスタイルに合わせて柔軟に選択できます。週または月に1日だけの営業や、特定のイベント期間中のみ開店するといった、自由度の高い運営プランを立てることが可能です。
もし、カフェの方向性を変えたくなった際にも撤退のハードルが低く、新たに別の間借りカフェを借りることもできます。
本業を持ちながら週末だけカフェ運営に挑戦したい方や、将来的な実店舗オープンに向けた試験的な運用を行いたい方にとっても、自分のペースで着実にファンを増やしていける理想的な方法と言えるでしょう。
間借りカフェのデメリットは?集客の難しさが課題
間借りカフェには集客が難しいという側面があります。
看板を自由に出せなかったり、営業時間が限定されたりするため、通りすがりの新規客を獲得するには工夫が必要です。
また、貸主側との信頼関係も大切です。間借りしている間のトラブルは貸主側にとってもリスクになるため、細かなルールが設けられていることも珍しくありません。もちろん、掃除や借り物の備品を大切に取り扱うなどの注意も必要です。
自分好みの空間にカスタマイズしにくい点を考慮しつつ、長期的な視点で運営スタイルを検討しましょう。
カフェの集客に関しては下記記事でも解説しているので、あわせてご覧ください。
関連記事:カフェの集客には何が必要?新規顧客とリピーターを増やす秘訣を公開!
間借りカフェのメリットは?初期費用を抑えて開業できる!
間借りカフェの大きなメリットとして挙げられるのが、開業資金の大幅な削減です。
物件の保証金や仲介手数料、内装費などがかからないため、数万円程度の準備金でスタートできる場合もあります。
また、貸主側の既存顧客が来店してくれることもあり、ゼロからの集客に不安がある方でも安心感を得やすいのが特徴です。
実際の店舗運営を経験することで、自分が提案したメニューに対する客観的な反応を確認できるのも、間借りならではの利点と言えるでしょう。
「シェアキッチン」や「カフェレンタルスペース」との違い
間借りカフェと混同されやすい言葉に「シェアキッチン」や「カフェレンタルスペース」がありますが、運営形態が異なります。
詳しく見ていきましょう。
シェアキッチン
シェアキッチンは、一つの厨房を複数の利用者が共有して使用する施設のことです。
ネット販売用のお菓子作りや、デリバリー専門の飲食店(ゴーストレストラン)として利用されるケースが多いようです。
既存の店舗を丸ごと借りる間借りカフェに対し、シェアキッチンはあくまで「調理場」をシェアするという形態になります。
営業許可があらかじめ施設側で取得されている例も多いため、許可取得の手間を省いてすぐに製造・販売を始めたい方にとっては、非常に便利な選択肢と言えるかもしれません。
カフェレンタルスペース
カフェとしての設備が整った空間を、時間単位や日単位のように一時的に借りるのがレンタルスペースです。
1日限定のワークショップや新メニューの試食会など、スポットでの利用に適していると言えるでしょう。
間借りカフェに比べると1日あたりの利用料金が割高になるケースもありますが、その分、審査や手続きが比較的スムーズな点が魅力です。
内装の凝ったおしゃれな物件も多いため、SNS映えを意識したプロモーションや、ブランドの世界観を表現したい期間限定イベントの場として活用されることが多いようです。
間借りカフェは既存店舗との契約が基本となりますが、レンタルスペースはイベント性が高い傾向にあると言えるでしょう。
カフェの形態については「カフェの形態を徹底解説!あなたに合った経営スタイルを見つけよう」でも解説しているので、こちらもご覧ください。
間借りカフェの3つの法的ルール
間借りであっても、食品を扱う以上は法的なルールの遵守が大切です。
無許可で営業を行うと、保健所の指導対象になるだけでなく、貸主にも迷惑をかけてしまう恐れがあります。
とくに「誰が許可を取得しているか」は非常に重要なポイントです。まずは、必要とされる主な資格や届出について正しく理解することから始めましょう。
許可1|飲食店営業許可
飲食店を営むには、保健所による「飲食店営業許可」を受けた施設である必要があります。
間借りの場合は、基本的には貸主(オーナー)が許可を取得していますが、その許可の範囲内で活動できるか確認しましょう。
提供するメニューによっては追加の申請が必要になるケースもあるため、事前に管轄の保健所へ相談するのがオススメです。
契約前に許可証の有効期限や内容をしっかりとチェックし、法的な不備がないように整えることが大切です。
許可2|食品衛生責任者
営業許可とは別に、各店舗には必ず「食品衛生責任者」を1名置くことが義務付けられています。
これは施設ではなく、運営する個人に紐付く資格です。自治体が開催する講習会を1日受講すれば取得できるため、間借りカフェを検討し始めた段階で早めに取得しておきましょう。
調理師や栄養士の免許を持っている場合は講習が免除されることもあります。
許可3|開業届と菓子製造許可
継続的に収入を得る場合は、税務署へ「開業届」を提出するのが一般的です。
また、カフェで手作りしたお菓子をテイクアウト販売したり、外部のマルシェへ卸したりする場合は「菓子製造業許可」が別途必要です。
アルコールや生肉など、飲食店営業許可だけでは販売できないメニューもあるため、自身のビジネスモデルを明確にしておくことが求められます。
こうした法的な準備を怠らないことが、長く愛されるお店作りの土台となります。
間借りカフェの募集が多いエリアは?
間借りカフェの成功には、エリア選定も重要です。
人通りが多い場所や、ターゲットとなる客層が好む街を選ぶことで、集客の難易度は大きく変わります。
また、間借りカフェの募集は都市部で増えていますが、それぞれの地域によって求められるニーズや客単価の傾向が異なります。
各エリアの特徴を把握し、理想の拠点を見つけ出していきましょう。
首都圏|東京・埼玉
東京都内は間借りカフェの激戦区で、募集案件数が豊富なエリアです。集客のしやすいエリアでは料金が高い場合もあるので、売上とのバランスを考えて利用しましょう。
とくに、トレンドに敏感な層が集まる渋谷や世田谷周辺では、個性的なコンセプトが受け入れられやすい傾向にあります。
一方で、埼玉県内では住宅街に近い駅前物件などが注目されており、地域密着型のスタイルを目指す方にオススメです。
都心へのアクセスの良さを活かしつつ、差別化できる独自の強みを持っておくと良いでしょう。
関西エリア|大阪・京都
大阪では、活気ある商店街やオフィス街でのランチ需要を狙った間借りスタイルが多いようです。東京よりも相場が安いので、出店しやすいエリアです。
安くて美味しいものが好まれる文化があるため、コスパの良いメニュー作りが成功の鍵となるでしょう。
一方、京都は観光客や学生が多く、古民家を活用した趣のある間借り案件もあります。
景観を活かした空間作りや、地元食材を使ったメニュー提案などが、関西エリアでファンを増やすきっかけになるのではないでしょうか。
地方|札幌・福岡
札幌や福岡といった地方の中核都市でも、間借りカフェという働き方が広がりを見せています。
札幌では、月1回や週末限定のポップアップ形式が多く、SNSで営業日を告知するユニークなスタイルが多いようです。
また、福岡はコーヒー文化が盛んなため、本格コーヒーとスイーツのコラボも見られます。
コンパクトシティとしての利便性が高く、コミュニティを大切にする文化があるため、常連客との繋がりを作りたい人にとって、福岡は魅力があります。
将来的に福岡で開業したい方は、関連記事「福岡のカフェ事情は?開業に必要な基礎知識とテナント物件・店舗の探し方」もお役立てください。
地方ならではの賃料相場の安さを活かし、少しずつファンを増やしてみてはいかがでしょうか。
\地域密着型の不動産ポータルサイト/
間借りカフェの料金相場と1日あたりの費用例
利用料金はエリアや設備の充実度によって変動しますが、一般的には「1日固定費制」「売上の歩合制」「時間制」が多い傾向です。
都内の人気エリアであれば、1日あたり1万円〜4万円程度が相場とされています。
一方、地方や駅から離れた場所では、1日当たり5,000円前後で借りられるケースも少なくありません。
予想売上と照らし合わせ、無理のない範囲で継続できる価格設定の場所を選ぶことが、事業を継続させる大切なポイントです。
間借りカフェ開業でよくある質問
ここでは、これから間借りカフェを始めようとしている方が抱きがちな疑問についてお答えします。
Q1.1日の売上目安は?
A1.客単価を1,000円〜1,500円と想定した場合、1日20人の来店で2万円〜3万円の売上となります。
ここから材料費や場所代を引いた額が利益となるため、回転率を高めるか、テイクアウトを取り入れるなどの工夫が求められるでしょう。SNSでの事前告知を徹底し、オープン初日から一定の来客が見込める状態を作っておくのが理想的です。最初は利益を追うよりも、認知度を上げることを目標にするのが良いかもしれません。
Q2.田舎で儲かるメニューは?
A2.地方や郊外では、その土地ならではの旬の食材を使ったメニューや、近隣に競合が少ないジャンルのスイーツなどが注目されやすい傾向です。
「ここでしか食べられない」という特別感は、遠方からわざわざ足を運んでもらうための強力な動機になります。また、ターゲット層に合わせて健康志向のランチや、写真映えするドリンクなど、特定のニーズを深く掘り下げるとファンの獲得につながるでしょう。
Q3.京都や埼玉にシェアキッチンはある?
A3.京都や埼玉などの人気エリアでは、近年シェアキッチンや間借りが可能な店舗が増えています。
リノベーション物件を活用したおしゃれなスペースも多く、コミュニティ拠点としての役割も兼ね備えている場所が見受けられます。地元の自治体が創業支援として運営しているケースもあるため、民間のサイトだけでなく自治体の広報などもチェックしてみると、思わぬ物件に出会えるかもしれません。
カフェを開業するなら不動産連合隊!
間借りカフェは本格開業に比べて資金面でリスクが低く、副業としてチャレンジしたい人にも適しています。
間借りカフェで経験を積み、「自分の店を持ちたい」という思いが強まったら、本格的に店舗を探し始めてはいかがでしょうか。理想の物件に出会うためには、膨大な情報の中から自分にぴったりの条件を絞り込む力が必要です。
不動産ポータルサイト「不動産連合隊」なら、店舗物件や事務所、テナントの情報も豊富に掲載されています。
間借りカフェでは実現できなかった自由な店作りのお手伝いになれば幸いです。
\地域密着型の不動産ポータルサイト/