札幌市の主要な倉庫エリアはどこ?坪単価や賃貸物件の探し方も紹介

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札幌市の主要な倉庫エリアはどこ?坪単価や賃貸物件の探し方も紹介

札幌市は道内各地の主要都市へのアクセスが良く、倉庫を借りるにあたってメリットが大きいです。

とはいえ、倉庫を借りた経験がない方からすると、「どのエリアに借りればいい?」「コストを抑えられる地域はどこ?」などの疑問が生じるのではないでしょうか。

そこで本記事では、札幌市内や近郊の主要な倉庫エリアを解説します。当社の不動産ポータルサイト「札幌テナント連合隊」から抽出したデータをもとに、平均坪単価や賃料も紹介していきます。

札幌市で倉庫を借りたい方の参考になれば幸いです。

札幌市の主要な倉庫エリア

札幌市の主要な倉庫エリア

はじめに、札幌市の主要な倉庫エリアとして、下記の3つを解説します。

  1. 札幌市白石区
  2. 札幌市東区
  3. 札幌市西区

それぞれの特徴や交通アクセスをみていきましょう。

白石区

札幌市白石区は、株式会社ニチレイ・ロジスティクス北海道や株式会社シズナイロゴスなど、物流関連企業も多く支店を置いており、ネットワークを構築しやすいメリットがあります。2023年10月には、三菱商事都市開発株式会社が約5,200坪の物流施設「MCUD札幌」を竣工しました。

個人向けトランクルームの数も多く、法人・個人どちらも選択肢が豊富です。

また、物流の拠点である「流通センター」がある点も特徴です。

「流通センター」とは、物流の拠点施設が集中するように整備された立地を指します。「令和3年経済センサス‐活動調査結果(確報・北海道分)」によれば、運輸業・郵便業が市内10区で最も多い点からも、物流の拠点として大きな役割を果たしているとうかがえます。

札幌市白石区は、道央自動車道の大谷地インターチェンジや、国道12号線・274号線へのアクセスが良いため、大型トラック等も出入りしやすいです。

札幌テナント連合隊」の倉庫の掲載物件数をみても、白石区が最も多い結果でした(2024年11月時点)。

    東区

    札幌市東区は、商業地域や住宅地・工業地域が入り混じっているため、さまざまな用途の倉庫物件が見つかりやすいエリアです。「令和3年経済センサス‐活動調査結果(確報・北海道分)」によれば、製造業・建設業の事業所数が市内10区で最も多いため、関連して倉庫の需要も高いと推測できます。

    苗穂エリアには、ダイソーの物流センターやSBSフレックの札幌センターなどの大型物流倉庫があります。

    さらに、札幌市東区は丘珠空港に近接しているため、航空輸送も可能です。

    国道275号線・札樽自動車道といった主要道路へのアクセスも良好です。

    札幌テナント連合隊」の倉庫の掲載物件数をみると、札幌市東区は市内10区のなかで2番目に多い結果でした(2024年11月時点)。

      西区

      札幌市西区は、宮の沢・発寒エリアに主要な倉庫が多いです。実際に「OAK LOGISTICS CENTER発寒」や「KDXロジスティクス札幌発寒」などの大規模な物流施設があります。

      JR函館本線の「発寒駅」「発寒中央駅」が通っているため、貨物輸送しやすいエリアです。国道5号線・札幌新道といった主要道路へのアクセスが良く、札樽自動車道の札幌西インターチェンジが近いのも魅力的です。

      また、地下鉄東西線の「宮の沢駅」「発寒南駅」「琴似駅」などが通っており、倉庫で働く従業員が通勤しやすいメリットもあります。

        ここまで、札幌市の主要な倉庫エリアを紹介してきました。とはいえ、コストや輸送先の観点から、札幌市内に希望する倉庫が見つからない場合もあるのではないでしょうか。そのような場合は、札幌市近郊で倉庫を借りるのも選択肢の1つです。

        次からは札幌市近郊にある主要な倉庫エリアを紹介していきます。

        札幌市近郊の主要な倉庫エリア

        札幌市近郊の主要な倉庫エリア

        札幌市近郊の主要な倉庫エリアとして、下記の4つを紹介します。

        1. 石狩市
        2. 北広島市
        3. 小樽市
        4. 江別市

        それぞれの特徴や札幌市へのアクセスをみていきましょう。

        石狩市

        石狩市は、札幌市にアクセスできる主要道路が多くあり、札幌駅から石狩市までは車で約45分かかります。具体的な主要道路は下記のとおりです。

        • 国道231号線(札幌市北区を通る)
        • 国道337号線(札幌市手稲区や新千歳空港方面を通る)
        • 北海道道44号石狩手稲線(札幌市手稲区を通る)
        • 札樽自動車道

        倉庫エリアとしては、石狩湾新港地域(工業団地)の需要が高く、周辺の冷凍冷蔵倉庫群の収容能力は約27万トンと道内トップです。実際に、日本通運株式会社や三ツ輪運輸株式会社が石狩湾新港付近に倉庫を持っています。

        石狩市には最新技術を用いた大型倉庫もあり、株式会社エースの石狩第7物流センターでは、24時間操業できる無人フォークリフトを導入しています。

        なお、「札幌テナント連合隊」の2020~2024年のデータを調査したところ、石狩市の平均賃料や平均坪単価などは下記のとおりでした。

        項目データ
        平均賃料¥376,158
        平均坪単価¥4,502/坪

        ※あくまで「札幌テナント連合隊」のデータですので、物件情報によって偏りが出る場合があります。参考値としてご覧ください。

          参考:北海道小樽市基本計画
             一般社団法人日本倉庫協会

          北広島市

          北広島市から札幌市へは、高速道路を使って約45分でアクセス可能です。札幌市にアクセスできる主要道路は、下記のとおりです。

          • 国道36号線(中央区・豊平区・清田区を通る)
          • 国道274号線(東区・白石区・厚別区を通る)
          • 道央自動車道(白石区・厚別区を通る)

          大曲工業団地には日立物流ダイレックス株式会社の北広島営業所があり、「不動産連合隊」にも該当箇所の掲載物件があるなど、大型の物流倉庫やレンタル倉庫が集まっています。

          なお、「札幌テナント連合隊」の2020~2024年のデータを調査したところ、北広島市の平均賃料や平均坪単価などは下記のとおりでした。

          項目データ
          平均賃料¥539,597
          平均坪単価¥4,234/坪

          ※あくまで「札幌テナント連合隊」のデータですので、物件情報によって偏りが出る場合があります。参考値としてご覧ください。

            小樽市

            小樽市から札幌市へは、高速道路を使って45分でアクセスできます。札幌市にアクセスできる主要道路は、下記のとおりです。

            • 国道5号線(手稲区・西区・北区・東区・中央区を通る)
            • 札樽自動車道(手稲区・西区・北区・東区・白石区を通る)

            小樽市企業立地促進条例」により、物流関連施設を新設・増設した際の課税が最大3年間100%免除となる点が魅力的です。自治体が物流拠点としての機能整備を促進しているため、今後も倉庫の需要は高いと推測できます。

            なお、「札幌テナント連合隊」の2020~2024年のデータを調査したところ、小樽市の平均賃料や平均坪単価などは下記のとおりでした。

            項目データ
            平均賃料¥488,360
            平均坪単価¥2,854/坪

            ※あくまで「札幌テナント連合隊」のデータですので、物件情報によって偏りが出る場合があります。参考値としてご覧ください。

              江別市

              江別市から札幌市へは、車で45分ほどでアクセスできます。札幌市にアクセスできる主要道路は、下記のとおりです。

              • 国道12号線(中央区・白石区・厚別区を通る)
              • 国道275号線(中央区・東区・白石区を通る)
              • 道央自動車道(清田区・白石区・厚別区を通る)

              また、北海道と共同で「地域未来投資促進法に基づく基本計画」を策定しており、物流関連事業にも助成や減免措置をおこなっています。

              なお、「札幌テナント連合隊」の2020~2024年のデータを調査したところ、江別市の平均賃料や平均坪単価などは下記のとおりでした。

              項目データ
              平均賃料¥260,358
              平均坪単価¥3,780/坪

              ※あくまで「札幌テナント連合隊」のデータですので、物件情報によって偏りが出る場合があります。参考値としてご覧ください。

                参考:江別市「地域未来投資促進法に基づく基本計画について

                札幌市における倉庫の坪単価

                札幌市における倉庫の坪単価

                倉庫を借りる際には、どのくらいの費用がかかるのか気になる方も多いのではないでしょうか。この項目では、当社の不動産ポータルサイト「札幌テナント連合隊」で2020~2024年に掲載された貸倉庫物件のデータを調査しました。

                エリア平均坪単価平均賃料
                札幌市厚別区¥4,949¥98,700
                札幌市手稲区¥4,071¥147,833
                札幌市清田区¥5,702¥526,152
                札幌市西区¥3,700¥356,718
                札幌市中央区¥5,560¥210,785
                札幌市東区¥5,155¥236,244
                札幌市南区¥5,958¥218,857
                札幌市白石区¥5,749¥230,610
                札幌市豊平区¥6,237¥210,353
                札幌市北区¥4,835¥286,533

                ※あくまで「札幌テナント連合隊」のデータですので、物件情報によって偏りが出る場合があります。参考値としてご覧ください。

                札幌市で自社倉庫を持つ場合のお得な制度

                札幌市で自社倉庫を持つ場合のお得な制度

                この項目では、札幌市で自社倉庫を持つ場合に使えるお得な制度について、下記の3つを紹介します。

                1. 企業立地促進費補助金
                2. サステナブル倉庫モデル促進事業
                3. 地域未来投資促進法

                企業立地促進費補助金

                北海道がおこなう「企業立地促進費補助金」は、道内で工場や倉庫を新たに設置する際に、要件を満たせば最大で5億円が交付される制度です。

                高度物流関連事業の場合は、20人以上の雇用の増加が求められます。

                倉庫の新設にともない、従業員も増やしたい場合に適しています。

                参考:北海道「企業立地助成制度のご案内」・「企業立地促進費補助金活用マニュアル

                サステナブル倉庫モデル促進事業

                公益財団法人北海道環境財団がおこなう「サステナブル倉庫モデル促進事業」は、二酸化炭素の排出量抑制・労働力不足の解決を目的としている事業です。

                物流施設の省エネルギー化を促進するために、年度あたり最大1億円の補助がおこなわれます。

                補助対象設備は下記のとおりです。

                • 無人フォークリフトや無人けん引車などの省人化設備
                • 太陽光発電設備
                • 定置型蓄電池 など

                人手不足を省人化設備で解決したい企業に適しています。

                参考:公益財団法人北海道環境財団「サステナブル倉庫モデル促進事業」・「公募要領(3次公募)

                地域未来投資促進法

                「地域未来投資促進法」の目的は、地域の特性を活かして事業をおこなう企業の成長を促進することです。

                「建物・機械等の設備投資を行う場合に、法人税等の特別償却(最大50%)又は税額控除(最大6%)を受けること」ができます。

                (出典:経済産業省 経済産業政策局 地域経済産業政策課

                実際にエア・ウォーター物流株式会社が、自動型の冷凍物流施設を建築する際に承認を受けています。

                固定資産税・不動産取得税が減免されるため、コストを削減したい企業の方は検討してみてはいかがでしょうか。

                参考:企業進出総合ナビ「地域未来投資促進法による支援措置
                   経済産業省「地域未来投資促進法の活用事例をご紹介~運輸業編~」(YouTube動画)

                札幌市で倉庫の賃貸物件を探す方法

                札幌市で倉庫の賃貸物件を探す方法

                倉庫の賃貸物件を探す方法は、大きく分けて4つです。

                1. 現地を歩いて探す
                2. 物流会社に問い合わせる
                3. 不動産会社に問い合わせる
                4. 不動産ポータルサイトで探す

                現地を歩いて探す

                倉庫の賃貸物件がある場所を訪問して探せば、倉庫の規模感や交通アクセスの良さを体感できます。一方で、闇雲に探しても空き物件が見つからない点はデメリットです。

                ある程度の目星をつけたうえで探しに行きましょう。

                物流会社に問い合わせる

                倉庫を持っている物流会社に問い合わせると、事業内容がマッチしていれば希望条件に近い倉庫が見つかる可能性があります。

                受注代行や配送業務のアウトソーシングサービスを提供している会社もあるため、業務効率化につながります。

                しかし、特定の物流会社に問い合わせると、その会社の情報だけが集まるため、検討できる選択肢が広がらない点はデメリットです。

                不動産会社に問い合わせる

                貸倉庫を扱う不動産会社に問い合わせると、インターネットにまだ公開されていない物件を持っている場合があります。

                できれば貸倉庫の扱いが得意な不動産会社を利用したいところですが、得意分野が判断しづらいときがあるため、事前のリサーチが必要です。

                不動産ポータルサイトで探す

                不動産ポータルサイトとは、さまざまな不動産会社が物件情報を掲載しているWebサイトを指します。

                インターネットで検索できるため、この方法が最も手軽です。条件に合わせて検索でき、理想に近い物件を探しやすい点がメリットです。

                とはいえ、不動産ポータルサイトにも種類があり、すべてのサイトがご自身のニーズに合っているとは限りません。

                札幌テナント連合隊」は、札幌市近郊の事業用不動産を掲載しています。地域密着型の中小不動産会社が多く掲載しているため、ニッチなエリアでも見つかりやすいサイトです。ぜひチェックしてみてください。

                  札幌市の倉庫事情

                  札幌市の倉庫事情

                  この項目では、札幌市の倉庫事情を解説します。

                  札幌市が倉庫エリアとして注目される理由

                  札幌市が倉庫エリアとして注目される理由は、下記のとおりです。

                  • 道内各地の主要都市へのアクセスの良さ
                  • 空や海を利用した輸送のしやすさ
                  • コスト削減

                  札幌市は、旭川市や函館市・帯広市など、道内の主要都市へのアクセスが良いです。北海道全域にアクセスできるため、札幌の倉庫に在庫を置いておくと効率が上がります。札幌市自体も道内で最も人口が多いため、消費が集中しており、ユーザーに効率的に物を輸送できます。

                  また、新千歳空港や苫小牧港が近いため、空・海での輸送も可能です。札幌市東区の丘珠空港でも、株式会社北海道エアシステムが水産物を首都圏へ輸送する実証事業をおこなっており、今後の発展が期待されます。

                  加えて、東京都や大阪府に比べて土地の価格が安いのもメリットです。なおかつ広い土地が確保しやすいため、比較的コストを抑えやすいといえます。

                  参考:NHK「2024年問題を背景 航空会社 輸送手段として旅客機活用

                  倉庫選びにおける注意点

                  札幌市は倉庫を構えるエリアとして魅力的ですが、「物流施設が老朽化している」という注意点もあります。

                  日本政策投資銀行の「北海道内物流施設の老朽化の状況と今後」によれば、道内の物流施設は1980年以前に建設された物が多いです。

                  実耐用年数を40年とすると、多くの物流施設が2020年には更新の時期を迎えています。

                  倉庫を借りる際は、「老朽化していないか」「建て替えの時期がいつになるか」を確認しておくと安心です。

                  札幌市で倉庫の賃貸物件を探すなら「札幌テナント連合隊」!

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                  札幌市やその近郊には、倉庫を借りるにあたってメリットが大きいエリアが多いです。とくに石狩市・小樽市付近の石狩湾新港地域(工業団地)には、主要な倉庫が集まっています。個人向けのレンタル倉庫も多いので、需要に合わせた倉庫を選びやすいです。

                  札幌市や近郊で倉庫の賃貸物件を探している方は、「札幌テナント連合隊」を活用してみてはいかがでしょうか。坪単価や広さなど詳細な条件で検索できるほか、地域密着型の不動産会社の掲載が多いため、ニッチなエリアでも物件を見つけやすいです。

                  札幌市で倉庫を借りたい方の参考になれば幸いです。

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                    この記事を書いた人: ラルズネット編集部

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