北海道ならではの仕事5選|今後注目の業界もチェック

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地方移住を検討するときは、仕事についてしっかりとイメージしておくことが重要です。北海道へ移住を検討している方の中には、就職について悩んでいる方も多いでしょう。

今までの仕事を続けていくことも1つの選択肢ですが、都心では経験できなかった仕事に就けることも地方に移住する魅力のひとつです。

たとえば、北海道ならではの仕事として、農業・酪農や観光業などが挙げられます。広大な大地や豊富な自然を活かした仕事は、なかなか都心部では経験できません。

今回は、魅力あふれる北海道ならではの仕事5選今後注目の業界について解説します。

ぜひ北海道に移住したあとに、ご自身に合った働き方をイメージしてみてください。

北海道ならではの仕事5選

北海道ならではの仕事5選という見出し下の画像です「放牧中の牛」

移住をきっかけに、北海道ならではの仕事に就きたいと考える方も多いです。北海道ならではの仕事には、主に下記の5つが挙げられます。

  • 酪農
  • 農業
  • 漁業
  • 菓子の製造業
  • 観光・接客業

北海道は、とくに広大な土地を活かした農業や酪農が盛んです。さらに、観光地としても人気がある北海道は、お土産にぴったりな菓子の製造や、観光・接客業も北海道ならではの仕事のひとつといえます。

それぞれの仕事について詳しく見ていきましょう。

酪農

北海道といえば、広い牧場で飼育される乳牛を想像する方も多いのではないでしょうか。イメージの通り、酪農は北海道でも大きな割合を占める主要産業のひとつであり、北海道ならではの仕事といえます。

農林水産省が発表している「牛乳乳製品統計(令和4年2月分)」によれば、北海道の生乳生産量は全国1位です。その生産量は、46都府県の生産量の合計を上回る規模で、日本の約56%の生乳が北海道で作られています。

酪農は、都会ではなかなか経験できない仕事のひとつといえるでしょう。

酪農は牛の乳を絞って牛乳を生産したり、乳製品を作ったりする仕事で日本の家庭を支える大切な産業です。

とくに搾乳は非常に重要で、消費期限の短い乳製品は常に新鮮なものを生産しなければならず、多くの時間を割くことになります。酪農家の努力によって生産された乳製品は、日本全国の家庭で親しまれている味です。

また、次世代の乳牛を育てるための哺乳も重要な仕事になります。新しい命を育む経験は誰もが経験できることではなく、特別な感動があるでしょう。

酪農は生き物を相手にする仕事であるため、人間の思うように仕事ができないという難しさがあります。しかし、酪農の作業は機械化も進んでおり、動物へ手をかけるところと機械に頼る部分とで業務にメリハリがあることが特徴です。

未経験者でも移住をきっかけに、酪農へのジョブチェンジをする人も増えてきています。北海道には多くの酪農業者がありますので、自分の条件にあった職場を見つけてみましょう。

農業

北海道ならではの仕事の2つめは、農業です。国内の耕地面積の4分の1を占める一大農業地帯を活かし、大規模な生産活動を行っています。

北海道の食料自給率は、200%と国内でダントツの高さを誇っています。また農作物のなかには、北海道が国内生産量のトップを獲得している品目が多くあります。

例えば、

  • 小麦
  • てん菜
  • 小豆
  • ジャガイモ
  • 玉ねぎ
  • にんじん
  • だいこん
  • スイートコーン

全国1位の生産量を誇っています。

広大な耕地を誇る北海道は、今後も国内の食料基地として期待されています。とくに食料自給率が低く、外国の輸入品に頼らざるを得ない日本にとっては、北海道の生産力はとても重要な産業ともいえるでしょう。

そのため、北海道における農業は今後ますます盛んになっていく業界と考えられています。

また、北海道の農業は徐々に法人化されている側面もあります。さらに農業の従事者が減少していることもあり、求人が多い業界であることもポイントです。

デスクワークではなく、自然に触れながら体を動かして働いていきたい方は、ぜひ農業に挑戦してみてはいかがでしょうか。

参考:北海道の農産物

漁業

北海道は、四方を海に囲まれた北海道は漁業も盛んに行われています。漁業生産量は全国の約2割を占めており、漁業従事者の数も日本一です。

太平洋、オホーツク海、日本海の三つの豊かな海に囲まれているため、さまざまな種類の魚が水揚げされています。

令和2年における北海道の漁業生産量は約114.4万トンで、生産額はなんと2,027億円にも上るのです。国内の水産物供給基地としても重要な役割を担っており、新鮮な魚介を日本中に出荷しています。

とくに釧路などの沿岸部では漁業が盛んな地域も多く、家族で漁を行う人も多いです。

農業と同じく、漁業についても次世代の働き手が不足している業界でもあります。

海という自然のなかで働く漁業は、ノウハウや知識を持つことが求められる産業です。すでに業界で働いている人から知識を収集できるのは、今のうちかもしれません。

菓子の製造業

酪農が盛んな北海道は、質の良い生乳が手に入ることから製菓の製造業が多いことで有名です。六花亭やロイズ、白い恋人などの北海道を代表する銘菓は、北海道の生乳を使用したお菓子として人気があります。

また、ジャガイモを使用した製菓の製造も有名で、カルビーが北海道で生産しているポテトファームなどはその代表です。

北海道は観光地として人気が高いことも、製菓の製造が盛んに行われる理由の一つです。

北海道民だけでなく、全国民からも愛されるお菓子作りに携われるのは、仕事としてとてもやりがいを感じられるでしょう。

また、オンラインショッピングが普及してきた近年では「北海道のお菓子を遠方でも味わえる」楽しみができました。そのため、年中需要に比較的偏りなく製造していける点は、移住先で安定した仕事を求める人にとっては魅力的といえます。

また北海道内に大手製菓メーカーが工場を構えている場合もあり、安定した収入が確保できることも考えられます。工場の生産ライン以外にも求人を展開しているケースもあるので、職種の選択肢が広いこともポイントです。

観光・接客業

北海道は、国内旅行で人気の高い観光地です。また、スキーなどを目的として国外からも多くの観光客が訪れます。

観光客を集めるための宿泊施設や観光地もどんどん増えてきているため、北海道における旅行産業は、人手を欲している業界のひとつでもあります。

宿泊施設や観光地以外にも、「北海道での体験」をサービスとして展開している仕事にも注目するのがおすすめです。たとえば、キャンプ場やスキー場のスタッフとして働くこともできます。

家族の長期休暇に合わせて、キャンプやスキーを楽しみたいと北海道へ観光に来る方も非常に多く、年間を通してアクティビティが体験できることも魅力です。観光客と交流しながら働くことで、これまでにない出会いや新鮮さを感じることもできるでしょう。

また、仕事だけでなく、自分と家族でも季節ごとに自然やアクティビティを楽しめるのも、北海道ならではの魅力です。家族との時間や好きなことを仕事にしたいと考えている方には、ぴったりな業界かもしれません。

今後注目の北海道ならではの仕事

今後注目の北海道ならではの仕事という見出し下の画像です「ワインとチーズ」

ここまでは、北海道ならではの仕事を5つ厳選してご紹介してきました。しかし、北海道には、まだまだ注目すべき仕事があります。

ここからは市場規模の拡大が期待できる業界について紹介します。北海道ならではの仕事で、特に今後注目すべきものは下記の3つです。

  • 林業
  • ものづくり産業
  • ワイナリー

それぞれ詳しく見ていきましょう。

林業

北海道のおける林業は、もともと産出額が国内トップであるのに対し、人手不足が深刻になりつつある業界です。

日本全体で見てみると、平成2年時点では約10万人もいた林業従事者は、令和2年の時点で約4万4千人と減少傾向にあります。また、林業に従事する65歳以上の割合は約25%となっており、ほかの産業と比べても高齢化の傾向が高いです。

しかし林業は、安全な生活を保つために必要な仕事です。

林業は環境保全との兼ね合いで、森林伐採に反対する動きも多くみられます。しかし、一部の森林は放置しておくと、木が密集することで根が十分に張れず、土砂崩れのリスクが高くなることもあります。

つまり、林業は単なる材木の確保ではなく、人々の安全を守りながら森林を保全していく活動ともいえるのです。

北海道の面積における森林が占める割合は約7割で、多くの部分が森林地帯となっています。しかし、林業従事者の減少により、その自然の守り手が少なくなってきている状況です。

林業の人手不足は北海道だけではなく、国土の約3分の2が森林でおおわれている、日本全体にもかかわる問題です。今後、国内でも林業の従事者を求める動きが活発になる可能性もあります。

ものづくり産業

北海道ならではの仕事として、工場でのものづくりの仕事が挙げられます。

北海道ものづくり企業ガイドブックで紹介されている、ものづくりのカテゴリーは、自動車関連をはじめ、10種類以上もあります。

  • 鋳造・ダイカスト
  • 鍛造・プレス・板金
  • 樹脂成型
  • 表面処理
  • 機械加工
  • 金型・治工具
  • 生産設備・自動機
  • 電子・電気部品
  • 組込ソフトウェア
  • AI・IoT

リストアップしたものを見ると、デジタル化に欠かせないものづくりが盛んに行われています。デジタル化が進む社会では、今後も高い需要が見込まれる産業ともいえるでしょう。

また、北海道は先進的なモノづくりだけではなく、工芸的なものづくりも盛んに行われています。

たとえば、

  • 二風谷イタ
  • 二風谷アットウシ
  • 木彫りの熊
  • 旭川木彫
  • 優佳良織

など、北海道でしか行われていない工芸もあるのです。

こういった伝統工芸は、後継者問題に悩まされていることもあります。北海道の貴重な文化が失われないように、伝統を継ぎたいと考えている方は、工芸に関する仕事も検討してみると良いでしょう。

近年は観光地として工芸体験を行っているところもあります。北海道の観光産業と絡めた戦略を考えることで、ますます発展できる仕事のひとつといえるでしょう。

北海道ならではのものづくりに関する仕事も、ぜひ移住後の視野にいれてみてください。

ワイナリー

北海道には、2021年5月時点で約53か所ものワイナリーがあります

北海道のミネラルを多く含んだ土壌は、ワインの原料となるぶどうの栽培にぴったりな場所です。また、ワインの熟成に欠かせない寒冷な気候も、多くのワイナリーが北海道を選ぶ決め手になっています。

近年はコロナ化における巣ごもり需要で、お酒の需要がかなり高まっています。国内ワインも徐々にではありますが、出荷量を増やしてきているジャンルです。

もともと日本では、輸入したぶどうで国内産のワインを製造していた背景があり、外国産ワインに比べるとやや後れを取っています。しかし北海道では、道産のぶどうを使ったワインの製造に成功しました。

国産のウイスキーが世界中で愛されるようになったように、北海道産のワインが高い評価を受ける日もそう遠くはないかもしれません。

移住支援金の対象求人に就職するメリット

移住支援金の対象求人に就職するメリットという見出し下の画像です「牧場の牛」

北海道へ移住する際には、「移住支援金の対象求人」を検討することもおすすめです。ここからは、移住支援金の対象求人について詳しく解説していきます。

参考:【北海道公式】移住支援金対象求人/就業マッチングサイト

移住支援金とは

移住支援金とは、首都圏の在住者が対象となる地域へ移住し、就業や企業を行うことで支給される支援金です。家族世帯では最大100万円、単身世帯では最大で60万円を受け取れます。

移住は生活に大きな変化を伴うため、どうしてもお金がかかってしまうこともあります。そんなときは、移住支援金を利用することで、お金の不安を少しでも解消できるでしょう。

また、政府は2023年度から移住支援制度の強化をする可能性も示唆しており、現状よりも支援金額が増額される可能性もあります。

ただし、残念ながら北海道における令和4年度の移住支援金は受付を終了しています。令和5年の実施については明言されていませんが、今後情報がアップデートされる可能性もありますので、移住支援金の利用を検討している方はホームページをチェックしてみてください。

※2023年1月時点に執筆した記事です。最新情報はこちらのページをご確認ください。

出典:北海道 移住支援金特設ページ

移住支援金の対象求人の探し方

移住支援金の対象求人は、「【北海道公式】移住支援金対象求人/就業マッチングサイト」で確認できます。

検索方法は、4種類あります。

  • フリーワード検索
  • 地域別検索
  • 職種検索
  • スカウト登録

北海道は、旭川市や稚内市がある道北エリア、札幌市や苫小牧市がある道央エリア、釧路市や帯広市がある道東エリア、函館市や北斗市などの道南エリアに分類されます。移住したいエリアが決まっている方は、地域別検索だとスムーズに仕事を探すことが可能です。

就職したい業種がすでに決まっている方は「職種で求人をさがす」を利用してみてください。

ちなみに、本記事でも紹介している農業や水産業に関する求人も紹介されています。気になる方は、どのような仕事内容なのか、チェックしてみましょう。

北海道ならではの仕事に就職するポイント

北海道ならではの仕事に就職するポイントという見出し下の画像です「農業する人との交流」

北海道ならではの仕事に就職するには、3つのポイントがあります。

  • 移住支援サイトを確認する
  • 移住セミナーや体験会に参加
  • 転職支援サービスを利用する

移住希望者の中には、仕事をどこで探せばいいのか分からないという方も多くいます。現在都心に住んでいて、なかなか現地に行けない場合もあるでしょう。

そんなときは、現地の情報を定期的に確認したり、移住セミナーなどに参加する方法がおすすめです。

移住前の仕事の不安を解消するために、北海道の仕事に就職する上で大切なポイントもしっかり押さえておきましょう。

移住支援サイトを確認する

移住支援サイトでは、移住後の働き方だけでなく、お金や暮らしの不安を解消できるような情報の発信を行っています。

たとえば、一般社団法人北海道移住交流促進協議会が運営している「北海道で暮らそう」は、地域おこし協力隊の募集や移住関連情報について学べます。また、子育て世代で移住した方のコラムや移住に伴って発生するお金に関する知識が学べるでしょう。

移住者のリアルな声を知ることで、移住に対する準備や心構え、移住後の暮らしはより明確になります。

さらに、2023年1月現在、「令和5年度おためし暮らし」の予約受付も行っています。実際に移住を検討している人に向けて、長期滞在で最短2週間、北海道での暮らしを試すことが可能です。

移住前に体験できることや知っておきたい情報を網羅するためにも、移住支援サイトの確認は欠かせません。

移住セミナーや体験会に参加

酪農や農業はいまいち仕事内容がイメージできないこともあるかと思います。

そこで、就職後のミスマッチを防ぐために、移住セミナーや就労体験会に参加するのがおすすめです。また、未経験で酪農家や農家になれるか不安だという方は、個別相談会を利用してみましょう。

NPO法人ふるさと回帰支援センターが運営しているメディア、FURUSATO(フルサト)では、オンラインや東京開催のセミナーや相談会の日程が掲載されています。北海道での暮らしについて精通した方に相談できるため、より自分に合った仕事を見つけられることも。

東京都有楽町にはふるさと回帰センターという施設があり、北海道をはじめ全国の移住情報を取得できます。

移住に関する情報や予備知識を万全にして、理想の暮らしを手に入れましょう。

参考:地方移住を応援するWEBマガジン|FURUSATO(フルサト)

転職支援サービスを利用する

北海道へ移住するなら、転職支援サービスを利用するのはマストです。

とくに北海道ならではの仕事を探す場合には、「地方特化型転職支援サービス」を利用しましょう。地方特化型であれば、大手求人サイトや転職支援サービスでは掲載されていない、地方ならではの仕事を見つけることも可能です。

また移住希望者に向けて、移住後の暮らしの不安を解消できるよう、地域の情報発信に力を入れているサービスもあります。

移住後の暮らしをイメージしながら仕事を探そう

まとめ:移住後の暮らしをイメージしながら仕事を探そうという見出し下の画像「十勝高原の雄大な草原」

今回は、北海道ならではの仕事5選と今後注目の仕事について解説しました。

北海道には、広大な土地を活かした働き方や、観光地として人気が高いからこそ実現できる仕事などさまざまな働き方があります。自分の好きなアウトドアの楽しみが仕事にできたりする点も、移住先が北海道ならではともいえます。

北海道への移住を考えている方でなかなか決断できないという方は、まず仕事や働き方から考えてみましょう

また、移住をきっかけに、新たな仕事や業界へ挑戦したい方は、移住支援金が対象となっている求人もチェックしてみてください。

北海道の地で、都会では叶えられない自然に囲まれた自由な働き方を実現させましょう。

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この記事を書いた人: ラルズネット編集部

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