スタートアップ向けのオフィス6選|選ぶポイントや見つけ方、注意点も解説

ポスト シェア LINEで送る
スタートアップ向けのオフィス6選|選ぶポイントや見つけ方、注意点も解説

スタートアップ企業にとって、オフィス選びは重要です。オフィスは、スタートアップ企業のイメージや信頼性を高めるだけでなく、事業成長にも直結します。

一方で、オフィスは初期費用に加えて毎月の利用料が発生するため、資金の少ないスタートアップにとっては大きな負担になるでしょう。事業を進めるために最低限の機能は確保しつつ、負担の少ないオフィスを選ぶことが理想的です。

本記事では、スタートアップ向けに、6種類のオフィスのメリットデメリット、オフィスの選び方のポイント・注意点について解説します。

スタートアップの資金調達法や、相談内容別の支援窓口もご紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

目次

スタートアップ向けオフィスの比較表

スタートアップ向けオフィスの比較表

スタートアップにオススメのオフィスは、以下の6種類です。

  • 賃貸オフィス
  • レンタルオフィス
  • サービスオフィス
  • シェアオフィス
  • コワーキングスペース
  • バーチャルオフィス

それぞれのオフィスの特長や向いているスタートアップ企業について、表にまとめてみました。

オフィスの種類特長をひとことで言うと…向いているスタートアップ企業
賃貸オフィス自由度が一番高い・内装や家具を自由に決めたい
・ある程度の初期投資が可能
レンタルオフィス整備済みの個室をすぐに利用できる・すぐに利用開始したい
・個室を使いたい
サービスオフィス事業サポートサービスが充実している・個室だけでなく会議室も利用したい
・秘書サービスなども使いたい
シェアオフィス他の利用者とスペースを共有するため安い・個室不要で、費用を抑えたい
・他者がいる環境で仕事がしたい
コワーキングスペースカフェのような雰囲気で人脈形成が可能・カフェでの作業が好き
・人脈形成や協業先探しをしたい
バーチャルオフィス住所だけ借りるため安い・業務は自宅等で行う
・とにかく費用を抑えたい

表のとおり、オフィスには内装や家具を自由に決められる「賃貸オフィス」、人脈形成に向いている「コワーキングスペース」、住所だけ借りられる「バーチャルオフィス」など、さまざまなタイプがあります。

以下で紹介する、オフィスごとのメリット・デメリットを理解して、自社に合うオフィスを選びましょう。

【種類別】スタートアップ向けオフィスのメリット・デメリット

【種類別】スタートアップ向けオフィスのメリット・デメリット

6種類のスタートアップ向けオフィスについて、メリット・デメリットを解説します。

メリット・デメリットを踏まえて、どのオフィスが向いているのか、どのオフィスを選べば事業成長につなげられるのか検討してみましょう。

賃貸オフィス

賃貸オフィスとは、一般的な貸事務所のことです。

オフィス所有者と賃貸借契約を結び、スペースを借りて利用します。

賃貸オフィスのデメリット

賃貸オフィスのデメリットは、以下のとおりです。

  • 初期費用がかさみやすい
  • 利用開始までに時間がかかる
  • 短期契約が難しい
  • 他社との交流が限られる

初期費用の負担が大きいことや、利用開始までに内装等の準備期間が必要なため、すぐに利用開始できない点が挙げられます。

また、レンタルオフィスやシェアオフィスのように短期間の契約が難しいのもデメリットでしょう。一般的な賃貸オフィスでは、契約期間は2年が基本です。そのため、たとえば2年以内に事業が急成長して広いオフィスに移ろうとすると、違約金が発生する恐れがあります。

このほか、賃貸オフィスは基本的に個室スペースのため、コワーキングスペースのような他者・他社交流が行えないのもデメリットです。とくに、意見交換の相手や協業先を探したいスタートアップは、他の種類のオフィスを検討してみることをオススメします。

賃貸オフィスのメリット

賃貸オフィスには、他のオフィスにないメリットがあります。

具体的には、以下のようなメリットです。

  • 内装や家具を自由に決められる
  • 企業の信頼性を高められる
  • 情報漏えいのリスクを抑えられる

賃貸オフィスでは、オフィスの内装や配置する家具を自由に選べます。

企業に合う内装にしたり、社員が使いやすい机や椅子を配置したりすることで、ブランドイメージの確立や社員のモチベーション向上などの効果もあるでしょう。

また、レンタルオフィスやコワーキングスペースとは異なり、企業単独でオフィスを構えることによってお客様から信頼されやすくなることもメリットです。

そのほか、情報漏えいのリスクを下げられるのも、賃貸オフィスの強みでしょう。

レンタルオフィス

レンタルオフィスをひとことで表すと、すぐに使える賃貸オフィスです。

すでに内装が整っており、机や椅子など業務に必要なものも揃っているため、すぐに使い始められます。

レンタルオフィスのデメリット

レンタルオフィスには、以下のようなデメリットがあります。

  • 内装や家具を自由に決められない
  • 長期利用では割高な場合がある
  • 情報漏えいリスクに注意が必要

レンタルオフィスは、すぐに利用できる一方で、内装や家具類を自由に選べません。

また、利用開始時に内装費や家具購入費などの初期費用がかからない反面、月額料金が同規模の賃貸オフィスより高い場合があります。そのため、長期間利用すると損をする可能性もあるでしょう。

さらに、情報漏えいのリスクがあることもデメリットです。レンタルオフィスによっては、完全個室ではないことや、壁が薄くて音漏れしやすいことがあります。機密情報を扱う仕事では、とくに注意が必要でしょう。

レンタルオフィスのメリット

レンタルオフィスのメリットは、以下のとおりです。

  • 初期費用の負担が少ない
  • すぐに利用開始できる
  • 短い期間でも利用可能
  • 好立地の場合が多い
  • 経費の管理を行いやすい

レンタルオフィスは、初期費用を抑えながら、すぐに使い始められます。また、賃貸オフィスのように契約期間の縛りもないため、短い期間でも利用可能です。スピード感のある業務で、短期間で急成長する可能性があるスタートアップにとっては、使い勝手の良いオフィスと言えるでしょう。

さらに、駅の近くやビジネス街の中心など、好立地にあることが多いのも魅力です。

月額料金の中に水道光熱費も含まれるのが一般的なため、必要経費の管理が行いやすいこともメリットに挙げられます。

サービスオフィス

サービスオフィスとは、ビジネスに必要なサービスが備わっているレンタルオフィスのことです。

一般的にレンタルオフィスは「業務を行う個室スペース」のみを指しますが、サービスオフィスではレンタルオフィスに加えて、さまざまなサービスが受けられます。

たとえば、常駐スタッフによるお客様の「受付対応」や「電話対応」、会議室や休憩スペースを自由に使えるサービス、他の利用者との交流会への参加など、スタートアップにとって有益なサービスが豊富です。

サービスオフィスのデメリット

サービスオフィスのデメリットは、基本的にはレンタルオフィスのデメリットと同様です。

ただし、以下のようなサービスオフィス特有のデメリットもあるため注意しましょう。

  • レンタルオフィスに比べて月額料金が高くなる
  • サービスによっては自由に使えない場合がある
  • スタッフの質に左右される

まず、レンタルオフィスに比べてサービス面が充実しているため、その分だけ賃料相場が高くなります。

また、会議室やコピー機などの設備は共有です。他の利用者の使用中は待たされる状況も考えられるでしょう。とくに、会議室は日中の時間帯、コピー機は確定申告や決算期に利用が集中するため、注意が必要です。

さらに、受付対応や電話対応などのサービスを利用する場合、対応するオフィススタッフの態度が悪いと、スタートアップ企業のイメージ悪化につながりかねません。

このように、オフィススタッフの質がビジネスの成長に影響することも、デメリットとして挙げられるでしょう。

サービスオフィスのメリット

サービスオフィスには、レンタルオフィスと共通するメリット以外にも、以下のようなメリットがあります。

  • 必要なとき・必要な分だけサービスを利用できる
  • 事務社員を雇うより安いことが多い
  • 他の利用者と交流する機会がある

利用するサービスは自由に選べるため、必要なときに必要な分だけ利用できます。たとえば、会議室や電話ブースを日常的には使用しないケースで考えてみましょう。

賃貸オフィスで会議室用スペースも備えた広めのオフィスを借りるよりも、サービスオフィスを利用したほうが月額料金を抑えられる場合がほとんどです。

また、サービスによっては自社で事務社員を雇用するよりも安くなるでしょう。

そのほか、休憩スペースや交流スペースを活用することで、他の利用者と交流の機会が生まれるのも大きなメリットです。

シェアオフィス

シェアオフィスとは、1つのオフィススペースを複数の利用者でシェアしながら利用するオフィスのことです。

個室スペースを選べるシェアオフィスもありますが、基本的には1つのスペース内に机や椅子が複数置かれており、フリーアドレス制で好きな席を選んで利用します。

シェアオフィスのデメリット

シェアオフィスのデメリットは、以下のとおりです。

  • セキュリティ面に注意が必要
  • オプション利用によっては割高になる

シェアオフィスでは、オープンスペース内をフリーアドレス制で利用します。そのため、セキュリティ面にはとくに注意が必要です。

たとえば、トイレや休憩などで離席する場合、パソコンや資料をそのまま置いておくと情報漏えいの危険性が高まります。また、着席して作業を行っている状況でも、周りの目には気を配る必要があるでしょう。

そのほか、賃貸オフィスやレンタルオフィスなどに比べて料金が安いシェアオフィスですが、オプション利用によっては割高になる恐れもあります。

具体的には、追加料金が発生する会議室や電話ブースを頻繁に利用する場合や、有料のコピー機を使って大量に印刷する場合などが考えられるでしょう。

シェアオフィスのメリット

シェアオフィスは、レンタルオフィスやサービスオフィス同様に初期費用を抑えられることがメリットです。

ほかにも、以下のようなシェアオフィス特有のメリットも挙げられます。

  • 利用料金が安い
  • 他の利用者と交流しやすい

ランニングコスト(月々の負担額)を抑えることは、とくにスタートアップ企業にとってビジネスの継続、成長につながる重要な要素と言えます。

その点、シェアオフィスは他のオフィス形態に比べて利用料金が安いのが特徴です。

またオープンスペースのため、他の利用者と交流しやすいのも魅力でしょう。交流の中から、ビジネスに役立つ話しが聞けたり、新たなアイデアが生まれたりすることもあります。

シェアオフィスは、作業スペースとあわせて、他の利用者と交流する場もほしいスタートアップ企業にオススメのオフィスです。

コワーキングスペース

コワーキングスペースは、シェアオフィスとタイプが似ています。

オープンスペースをフリーアドレス制で利用する点は同じですが、シェアオフィスよりもさらに「交流」を重視している点が特徴です。

具体的には、オフィス主催で利用者どうしが交流する機会やイベントを開催しています。

「他の利用者と交流したいけれど、なかなか声をかけづらい」という方でも安心です。

コワーキングスペースのデメリット

コワーキングスペースには、以下のようなデメリットがあります。

  • 仕事に集中しにくい場合がある
  • 希望の席が空いていない場合がある
  • 事業所要件のある業種は開業できない場合がある

コワーキングスペースには基本的に個室がなく、カフェのような環境です。そのため、静かな場所で仕事に集中したい場合には向かないでしょう。

また、フリーアドレス制のため、使いたい席が空いていない場合もあります。

「自分専用の個室を確保したい」、「静かな場所で仕事に集中したい」方は、賃貸オフィスやレンタルオフィスを検討すると良いでしょう。

そのほか、事業所要件がある業種については、コワーキングスペースは事業所として認められない場合があるため注意しましょう。たとえば税理士の場合、コワーキングスペースでは開業できません。

コワーキングスペースのメリット

コワーキングスペースには以下のようなメリットがあるため、スタートアップ企業と相性が良い面もあります。

  • 月額料金が安い
  • 契約手続きがシンプル
  • 他の利用者やオフィススタッフと交流できる
  • オフィスで開催されるセミナー等に参加できる

他のオフィスと比べて月額料金が安く、利用する際の契約手続きも簡単です。コワーキングスペースによっては、契約をネット上で行えるところもあります。

また、コワーキングスペース内で他の利用者やオフィススタッフと日常的に交流でき、オフィス主催のセミナーやイベントにも参加が可能です。事業展開に必要な知識と人脈が得られるでしょう。

バーチャルオフィス

バーチャルオフィスは、事業のためにオフィスの住所だけを借りる契約スタイルです。

ほかのオフィスのような作業スペースはなく、その分利用料を抑えられます。

また、バーチャルオフィスによっては、電話対応や郵便物転送などのオプションサービスを利用できるのも魅力です。

バーチャルオフィスのデメリット

バーチャルオフィスのデメリットは、以下のとおりです。

  • ほかの企業と同じ住所になることが多い
  • 事業所要件のある業種は開業できない場合がある

まず、同じバーチャルオフィスを利用するほかの企業と同一住所になるケースが多いでしょう。ほかの企業と被らない、企業単独の住所を確保したい場合には向きません。

また、コワーキングスペースと同様に、事業所要件のある士業などは、バーチャルオフィスで開業できない場合があるため注意しましょう。

バーチャルオフィスのメリット

バーチャルオフィスのメリットは、以下の3つです。

  • 自宅の住所を公開しなくて良い
  • 一等地の住所を利用できる
  • 関連サービスを利用できるところもある

バーチャルオフィスを活用すれば、仕事自体は自宅で行う場合でも、企業の住所を自宅にしなくて済みます。また、バーチャルオフィスの住所がビジネス街の一等地に置かれていることが多いのも魅力です。企業の住所が一等地にあることで、取引先にも安心感を与えられるでしょう。

そのほか、レンタルオフィスやシェアオフィスなどが併設されたバーチャルオフィスでは、作業スペースや会議室を時間単位で使えたり、電話対応や郵便物転送サービスを利用したりできるのもメリットです。

スタートアップ向けオフィスを選ぶときのポイント6つ

スタートアップ向けオフィスを選ぶときのポイント6つ

種類が豊富なオフィスの中から、自社に適したオフィスを選ぶには、以下の6つのポイントを押さえると良いでしょう。

  1. 初期費用や月額費用にどれくらいかけられるか
  2. オフィスデザイン・内装を自由に決めたいか
  3. 事業成長につながる立地か
  4. 事業成長や社員数の変動に対応できるか
  5. 他社と交流・協業を行いたいか
  6. 夜間帯も利用可能か

オフィスに使える金額やオフィスに求める絶対条件など、スタートアップとしての方向性も意識しながら、ポイントを確認してみてください。

ポイント1.初期費用や月額費用にどれくらいかけられるか

1つ目のポイントは、初期費用や月額費用にどれくらいかけられるかです。

たとえば、賃貸オフィスは内装や家具を自分で自由に決められる反面、初期費用がかさみます。

他方、レンタルオフィスやコワーキングスペースを利用すれば月額費用を抑えられるでしょう。ただし、場合によってはサービスを自由に使えなかったり、オプションの利用次第で月額費用の負担が増えたりすることが懸念点です。

このように、オフィスによって必要な初期費用や月額費用、サービス内容は大きく異なります。

自社がオフィスにどれくらいの金額を充てられるのか確認した上で、費用面で無理のないオフィスを選びましょう。

ポイント2.オフィスデザイン・内装を自由に決めたいか

オフィスのデザインや内装を自由に決めたいかどうかも、重要な判断ポイントでしょう。

数あるオフィスの種類のうち、基本的に賃貸オフィスだけが内装やデザインを自由に決められます。

スタートアップ企業の開業初期は、できる限り費用をかけずに事業展開していくことが理想です。

ただし、明確な企業イメージや打ち出したい雰囲気・取り入れたいおしゃれなデザインがある場合には、賃貸オフィスを選択するのも手でしょう。

ポイント3.事業成長につながる立地か

オフィスが事業成長につながる立地にあるかどうかも確認しましょう。

たとえば、オフィスがビジネス街の中心や駅近くにあれば、取引先企業への訪問が行いやすいだけでなく、社員の通勤にも便利です。

また、飲食店やコンビニが近くにあるオフィスを選ぶことは、社員満足度の向上につながるでしょう。

事業規模や取引先の状況、社員の利便性なども考慮して、立地を選ぶのがオススメです。

ポイント4.事業成長や社員数の変動に対応できるか

4つ目のポイントは、事業成長や社員数の変動に対応できるかです。

スタートアップ企業は、短期間で急成長する可能性を秘めています。そのため、企業の成長や社員数の変動に対応できるオフィスを選ぶことが重要です。

具体的には、あらかじめ間取りにゆとりのあるオフィスを借りる方法や、社員数に応じて個室の広さを柔軟に変更できるレンタルオフィスを選ぶなどの方法が挙げられるでしょう。

スタートアップ企業の特徴も踏まえながら、柔軟な対応がとれるオフィス選びが大切です。

ポイント5.他社と交流・協業を行いたいか

他社との交流や協業を考えているかどうかも、スタートアップ企業のオフィス選びでは重要です。

共有スペースのあるオフィスでは、他社の社員やオフィスを利用している個人事業主と交流する機会があります。その中で新たなアイデアが生まれたり、協業先が見つかることもあるでしょう。

とくにコワーキングスペースでは、利用者どうしが交流できるセミナーや各種イベントが積極的に開催されています。人脈形成にもつながるため、事業成長を目指すスタートアップ企業にとってメリットが多いオフィスです。一方で、集中できる静かな個室を求める場合には向かないでしょう。

自社の目標や方向性、理想の働き方も踏まえながら、交流・協業の場が必要かどうか判断することが大切です。

ポイント6.夜間帯も利用可能か

夜間帯にオフィスが利用できるかどうかも、重要な判断基準です。

とくにスタートアップ企業は、仕事が夜間帯まで及ぶこともあるでしょう。日中は営業で外回りを行い、深夜にバックオフィス業務に取り組む働き方も考えられます。

そのため、日中だけでなく夜間帯にも利用できるオフィスを借りると安心です。

トラブルや突発的な対応などに備えるためにも、利用できる時間帯が柔軟なオフィスを選ぶと良いでしょう。

【スタートアップ】バックオフィス業務の重要性

スタートアップの創業期には、マンパワーが足りず、代表や創業メンバーがバックオフィス業務に対応することが多いでしょう。

場合によっては、営業や顧客対応などのフロントオフィス業務を優先するあまり、バックオフィス業務がおろそかになってしまうこともあります。

しかし、スタートアップの成長を見据えると、バックオフィス業務への対応や体制整備は重要です。

そのため、夜間帯でも利用可能なオフィスを選ぶ、バックオフィス業務代行サービスのあるレンタルオフィスを選ぶ、などの対応が求められます。

スタートアップ向けオフィスの見つけ方3選

スタートアップ向けオフィスの見つけ方3選

スタートアップ向けのオフィスは、主に以下の3つの方法を使うと、スムーズに見つけられるでしょう。

  • 不動産会社に相談する
  • オフィスの比較サービスを利用する
  • オフィス移転サービスに相談する

それぞれ詳しく解説します。

不動産会社に相談する

スタートアップ向けに限らず、オフィス探しでもっともイメージしやすいのは不動産会社への相談でしょう。

アパートや戸建てなど、居住用物件を探すときと同じように、不動産会社に相談して希望のオフィスを探す方法です。

不動産会社によって、スタートアップ向けに特化していたり、特定の地域に多くの物件を持っていたりします。そのため、複数の不動産会社を活用することで、より多くのオフィス物件の情報が得られるでしょう。

オフィスの比較サービスを利用する

オフィスの比較サービスを利用する方法もあります。

比較サービスを使えば、別々の不動産会社が保有するオフィス物件でも、立地や料金などの条件をわかりやすく比較できるでしょう。

なお、「不動産連合隊」では各地域に特化して貸店舗・貸事務所物件もご紹介しています。

地域内の各不動産会社が保有する物件をまとめて掲載しているため、比較検討しながら理想のオフィスを探すことが可能です。

スタートアップのオフィスに適した貸店舗・貸事務所も数多くあるため、ぜひ一度チェックしてみてください。

オフィス移転サービスに相談する

オフィス移転サービスに相談する方法も挙げられます。

オフィス移転サービスとは、オフィスの移転時に必要な流れについて、ワンストップで対応してくれるサービスです。

具体的には、オフィス探しやオフィスのレイアウト提案、内装工事の発注、引っ越し作業などを依頼できます。

とくに賃貸オフィスを検討している場合には、関連作業をまるごと任せられるためオススメです。

【神戸】スタートアップオフィスに適した具体例

スタートアップ向けオフィスとして、神戸エリアにある物件の具体例を見ていきましょう。

「神戸テナント連合隊」には、貸テナント物件が900件以上掲載されています(2025年3月現在)。

そのうち、通勤に便利な駅近の物件は約600件、賃料が10万円以下のオフィスも100件近く確認できました。

また、スタートアップ企業向けのコンパクトな間取りのオフィスもあります。

神戸市には上記のとおり、スタートアップオフィスに適した物件が豊富なことに加えて、神戸市独自のスタートアップ支援が充実しているのも魅力です。

参考:神戸市 スタートアップ支援

スタートアップ向けオフィスを選ぶときの注意点6つ

スタートアップ向けオフィスを選ぶときの注意点6つ

スタートアップがオフィスを選ぶ際には、とくに以下の点に注意が必要です。

  1. 予算面で無理のないオフィスを選ぶ
  2. 利用時間帯の自由度を重視する
  3. セキュリティレベルの高いオフィスを選ぶ
  4. 変化に対応できるオフィスを選ぶ
  5. 社員の満足度を意識する
  6. トラブル発生時の体制を事前に確認する

オフィス選びで失敗しないよう、それぞれ確認しておきましょう。

注意点1.予算面で無理のないオフィスを選ぶ

オフィスは、予算に無理のない範囲内で選びましょう。

とくにスタートアップ企業にとっては、毎月かかるオフィス費用はできる限り安く抑えることが鉄則です。

ビジネスが軌道に乗った段階でのオフィス移転も可能でしょう。

まずは、ビジネスに集中して取り組むために、必要最低限の環境・設備が備わったオフィスを選ぶことをオススメします。

また、家賃相場を把握しておくことも重要です。

注意点2.利用時間帯の自由度を重視する

オフィスを利用できる時間帯にも注意しましょう。24時間利用できるオフィスが理想です。

スタートアップ企業は、オフィスで業務を行う時間帯が不規則になる場合が多いでしょう。そのため、自由度高く利用できるオフィスを選ぶことで、急な対応や期限のある業務にも柔軟に対応できます。

スタッフが常駐している時間帯だけ利用できるオフィスや、休日は利用できる時間帯が限られるところもあるため、事前確認が不可欠です。

注意点3.セキュリティレベルの高いオフィスを選ぶ

セキュリティレベルが高いオフィスを選ぶことも、注意したいポイントです。

とくに、共有スペースがあるシェアオフィスやコワーキングスペースでは、情報漏えいのリスクが高まります。情報系や個人情報を扱うことの多い企業は、オフィスのセキュリティレベルも確認しましょう。

また、賃貸オフィスやレンタルオフィスでは、出入り口の鍵はセキュリティ性の高いものか、立地や壁の防音性に問題ないかなどを確認すると良いでしょう。

注意点4.変化に対応できるオフィスを選ぶ

スタートアップ企業特有の、急成長や社員数の変化に対応できるオフィスを選ぶことも重要です。

スタートアップ企業が成長していく段階では、必要な機器や設備が増えて広いスペースが必要になったり、社員が急増したりすることが想定されます。

このような変化に対応できるオフィスを選ぶと安心です。

注意点5.社員の満足度を意識する

「社員の満足度を意識したオフィス選び」という視点も大切です。

オフィスを実際に利用する社員の要望を踏まえて選定することで、社員の満足度を高められるため、結果的にスタートアップの成長につながります。

具体的には、立地は社員が通勤しやすい駅近くや、周辺に飲食店が多いエリアなどを選ぶと良いでしょう。

また、施設・設備面ではおしゃれなデザイン、休憩スペースの充実度、作業スペースの快適性などを意識することが重要です。

注意点6.トラブル発生時の体制を事前に確認する

トラブル発生時の体制について、事前の確認を忘れずに行いましょう。

相談先やオフィススタッフの対応範囲など、万が一の際に適切に対処するために大切な確認事項です。

具体的には、OA機器が故障した際の相談先や、ネットワーク回線に不具合が生じた場合の、オフィススタッフの対応範囲の確認などが挙げられます。

安心して事業成長を目指すため、オフィスの利用開始前に確認しておきましょう。

スタートアップがオフィス費用を確保する手段3選

スタートアップがオフィス費用を確保する手段3選

オフィスを構えて、本格的に事業に取り組もうと思っても、オフィスに充てられる十分な費用が手元にないケースも考えられます。

とくにスタートアップにとって、開業期の資金調達は大きな課題です。

そこで、スタートアップがオフィス費用を確保するための主な手段についてご紹介します。

具体的には、以下の3つです。

  • 補助金や助成金の活用
  • クラウドファンディング
  • 省スペース化

それぞれ見ていきましょう。

補助金や助成金の活用

スタートアップ企業がオフィス費用を確保する手段の1つは、補助金や助成金の活用です。

スタートアップに向けては、経済産業省や各自治体を中心に、さまざまな補助金や助成金メニューが用意されています。

たとえば、東京都(東京都中小企業振興公社)の創業助成金は、都内で創業予定・創業5年以内の方などを対象に、賃借料を含む必要諸経費の一部を助成する事業です。

スタートアップにかかるオフィス費用や必要経費を確保したい場合には、各省庁や地方公共団体のサイトを確認してみましょう。

クラウドファンディング

クラウドファンディングでも、スタートアップのオフィス費用を確保できます。

ネット上で資金を募るクラウドファンディングを活用すれば、銀行融資のように複雑な申請手続きや、担保・保証の設定を避けられます。

また、事業計画を通してスタートアップのビジョンや方向性を公表することで、企業のPR効果も期待できるでしょう。

失敗すれば資金は調達できませんが、成功した場合には資金調達以外のさまざまなメリットも享受できるのがクラウドファンディングです。

省スペース化

オフィスの省スペース化も手段の1つです。

具体的には、紙媒体の資料をデジタル化したり、社員のリモートワークを推奨してデスクを減らしたりすることで、必要なオフィススペースを減らします。

これにより、コンパクトなオフィスでのビジネス展開が可能なため、オフィスにかかる費用自体を削減できるでしょう。

省スペース化は、補助金・助成金やクラウドファンディングのように新たに資金を確保するわけではありませんが、オフィス費用の負担を減らすために効果的な方法です。

【相談内容別】スタートアップの支援窓口

【相談内容別】スタートアップの支援窓口

スタートアップが事業を成長させていく上で直面するのは、オフィス費用など資金面の問題だけではないでしょう。

資金面以外のさまざまな問題に対しては、以下のような支援窓口があります。

  • 【法務面】弁護士会の無料法律相談
  • 【税務面】税理士会の無料税務相談会
  • 【マーケティング面】中小企業基盤整備機構の無料相談
  • 【包括的な内容】自治体のスタートアップ支援窓口

事業を行う上で生じる問題は、支援窓口に相談するのがオススメです。

それぞれの支援窓口について、詳しく解説します。

【法務面】弁護士会の無料法律相談

スタートアップ企業が法務面で問題を抱えた場合、弁護士会の無料法律相談の活用がオススメです。

スタートアップの起業初期には、法務面の担当者がいない場合も多く、契約書類のことや社内体制の整備など法務上の課題が発生します。

そのようなときに弁護士に無料で相談でき、場合によっては追加対応も依頼できるため、スタートアップにとっては心強いでしょう。

地域ごとに、定期的な無料相談会が開催されているため、自治体や最寄りの弁護士会のサイトを確認することをオススメします。

【税務面】税理士会の無料税務相談会

税務面の困りごとは、税理士会の無料税務相談で相談すると良いでしょう。

スタートアップが直面する税務面の問題としては、経費の取り扱いやストックオプションの設定などが挙げられます。

税務面で誤りがあると、再申告や追徴などが必要になり、企業にとってマイナスです。

ささいなことでも、まずは無料税務相談を活用し、大きなトラブルにつながるのを防ぎましょう。

【マーケティング面】中小企業基盤整備機構の無料相談

スタートアップのマーケティング面での相談は、中小企業基盤整備機構の無料相談がオススメです。

ブランディング戦略や販路開拓、集客方法など、スタートアップ企業が抱える課題は豊富にあります。マーケティングの方向性はイメージできても、それが実現可能かどうかわからない場合もあるでしょう。

このような課題に対して、中小企業基盤整備機構では、専門家による対面・オンライン等での無料相談を実施しています。

何度でも無料で相談できるため、気軽に利用してみると良いでしょう。

参考:独立行政法人 中小企業基盤整備機構 経営にお悩みの方へ

【包括的な内容】自治体のスタートアップ支援窓口

「相談窓口がわからない」「基本的な内容について確認したい」など、包括的な内容については、各自治体が設けているスタートアップ支援窓口に相談しましょう。

自治体のスタートアップ支援窓口は、資金調達や事業計画、マーケティングや人材育成のことなど、さまざまな面でスタートアップをサポートしてくれます。

とくに資金調達に関しては、自治体が行う助成金事業や補助金事業について詳しく聞けることがメリットです。

関係機関に話しをつないでくれる場合もあるため、困ったときにまずは相談してみると良いでしょう。

スタートアップのオフィス探しなら「テナント連合隊」!

スタートアップのオフィス探しなら「テナント連合隊」!

本記事では、スタートアップ向けのオフィスについて、幅広く解説しました。

スタートアップの創業期には、事業に集中できる最低限の環境で、費用負担が極力少ないオフィスを選ぶと良いでしょう。

そのためには、さまざまなオフィスを比較・検討しながら、自社に適したオフィスを選ぶことが大切です。

貸店舗・貸事務所をお探しの際は、地域特化型テナント物件探し専門ポータルサイト『テナント連合隊』を活用してみてはいかがでしょうか。

路面店、居抜き物件コーナーなど、事業者目線で詳細な検索ができるようになっています。
『テナント連合隊』が、これから出店を考えている事業者様のお役に立てれば幸いです。

Avatar photo

この記事を書いた人: ラルズネット編集部

関連するキーワード

この記事に関連するタグ

〈 PICK UP 〉

北海道の貸テナント物件、北海道不動産連合隊探してみませんか?

借りたい