北海道への移住を検討していても「就きたい仕事がないかも」と考えていませんか?
しかし、働き方の多様化が進んだことにより、リモートワークをしながら北海道への移住を実現させている人も多くいます。
そこで、今回は北海道へ移住する前に確認しておきたい仕事のチェックポイントについて解説します。
北海道への移住を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
北海道に移住すると仕事がないって本当?

北海道に移住しても、仕事がなければ生きていけません。
結論、北海道にはさまざまな仕事や働き方があるため、仕事がないかも……と心配しなくても良いでしょう。
北海道に移住した際の、主な働き方は下記の2つです。
- 移住前の仕事を続ける
- 北海道で就きやすい仕事に転職する
それぞれ解説していきます。
移住先でも仕事はできる!
はじめに、北海道へ移住する前の仕事を継続していく働き方です。
近年、フルリモートでの働き方が増えてきました。
そのため、居住地が都心部や会社の近くでなくとも、働くことが可能になってきています。
現在勤めている会社がリモートワークを推進している場合には、一度移住について会社へ相談してみるのも良いでしょう。
また、同業種への転職であれば、今後のキャリアについても考えやすくなります。
今の仕事を続けながら自然豊かな「田舎暮らし」を考えているなら、北海道への移住をおすすめします。
北海道で転職しやすい仕事
次に、北海道で転職しやすい仕事に就職することも検討してみましょう。
たとえば、北海道への移住で就きやすい仕事には、農業や漁業などの一次産業があります。
北海道では「就業体験プログラム」が準備されています。
農林漁業で働きたいと考えている方は、まず体験プログラムに参加するのもおすすめです。
就業体験プログラムでは、実際に行われている作業の様子を見学したり、体験ができたりします。
滞在をしながら自分で体験することで、イメージだけでは分からなかった気づきを得られることもあるでしょう。
都心部では選ぶことのできなかった業界で、自分らしく働いていくことも北海道への移住で実現できる魅力のひとつです。
北海道への移住で就きやすい仕事

北海道へ移住しても仕事は十分にできることを解説してきました。
北海道は、一次産業や介護業界、リモートワーク可能な仕事など多様性のある働き方がとても魅力的です。
今後の働き方のビジョンを明確にすることは、北海道への移住の満足感にもつながります。
北海道への移住を悩む理由のひとつには、「仕事に対する悩み」を持つ人も少なくありません。
移住をためらってしまう人は、移住後の仕事について理解を深めていくことが大切です。
ここからは、北海道へ移住したときに就きやすい仕事についてご紹介します。
完全在宅でできる仕事
1つ目が、「完全在宅でできる仕事」です。
最近は会社に属しながら、在宅勤務する方が増えてきました。
そのため、北海道へ移住しても都心の企業の従業員として完全在宅で働くことも可能です。
働き方が柔軟になったことをきっかけに、北海道への移住を検討している方も多いでしょう。
また、会社に属さずにフリーランスで働くのも方法のひとつです。
たとえば、完全在宅でできるフリーランスの仕事には、下記の5つが挙げられます。
- Webライター
- Webデザイナー
- システムエンジニアといったIT系
- プロジェクトマネージャー
- 秘書業務代行
今の仕事で身につけたスキルを活かして、北海道をはじめ地方へ移住している方が増えてきています。
働き方を見直しながら、北海道への移住を前向きに検討してみるのも良いですね。
介護老人ホームなどの福祉
2つ目が、「介護老人ホームなどの福祉業界」です。
日本全体で高齢化率が高まるなか、北海道は全国平均を上回る速さで高齢化が進んでいます。
具体的には、2021年10月1日の時点で北海道における65歳以上の老年人口の割合は32.5%となっており、全国平均の28.9%を上回っています。
また、北海道の老年人口の割合は年々増加しており、介護や医療など、福祉に対する需要は高まり続けているのが現状です。
さらに14歳以下の年少人口の割合が全人口の10.5%で、全国平均の11.8%を下回り年々減少傾向にあることからも、福祉業界の人手不足は深刻といえるでしょう。
もともと福祉業界そのものが人手不足であることもあり、北海道においても就職しやすい業界であるといえます。
農業や漁業などの一次産業
北海道への移住で、一次産業に挑戦したいと考える人も少なくありません。
北海道の一次産業には、農業・林業・漁業が挙げられます。
日本国内の耕地面積は約4分の1を北海道が占めており、全国でも有数の一大農業地帯です。
北海道はとくに農業が盛んで、小麦やスイートコーン、砂糖の原料となるてん菜、じゃがいも、玉ねぎ、生乳など、多くの農産物が国内シェア1位の実績があるほど。
一方で先程も紹介した少子高齢化は、一次産業にも影響を及ぼしており、北海道の食文化を継承する「担い手」は不足しているのが現状です。
なかには一次産業に対して「キツそう」「体力がないとできなさそう」といったイメージを持つ方もいるでしょう。
しかし、現代の一次産業の現場には、ロボットやIT技術による機械システムの導入が進んでいます。
必ずしも体力勝負の仕事ではない点も、思い切ってキャリア転換するきっかけとなるでしょう。
北海道に移住前に仕事で確認すべき3つのこと

北海道へ移住したい方は、あらかじめ仕事や今後のキャリアについて考えておくことが非常に重要です。
北海道へ移住する前に確認しておくべきことは、下記の通りです。
- 今後のキャリアの方向性
- 生活のイメージを持っておく
- 仕事探しの方法を見つけておく
ここからは、北海道に移住する前に仕事に関する確認すべき3つのポイントを解説します。
ぜひ、移住を検討している方は、3つのステップでより具体的に、暮らしのイメージを膨らませてみてくださいね。
今後のキャリアの方向性
はじめに、自分のキャリアについて方向性を明確にしておきましょう。
今の仕事からキャリアアップを目指すのか、北海道で新たなキャリアを築くのかによって、仕事の選び方や暮らし方は変わってきます。
たとえば、今の仕事と同業種への転職を希望する際には、年収や昇給について確認しておくことも大切です。
都心部と比較して、北海道の平均年収は低い傾向にあります。
そのため、これまで通りのイメージで年収をアップさせていくことが難しい場合もあるので注意しましょう。
一方、家族や自分のための時間を増やしていきたいとワークライフバランスの見直しを考えている方にとっては、北海道への移住がターニングポイントにもなるでしょう。
北海道移住は自分らしい働き方と生活の両面を大切にし、ワークライフバランスの見直しができます。
生活のイメージを持っておく
北海道へ移住した後の生活のイメージを持つことも重要です。
たとえば、これまで会社まで電車通勤だった場合でも、北海道では車での出勤が必要になることもあります。
公共交通機関や徒歩での移動ではなく、自家用車での移動がメインになることで、家族で複数台の車を所有しておいた方が良いケースもあります。
また、Uターンではなく、移住を希望される方の多くは北海道に土地勘のない方です。
周辺地域に関する知識が少ないと、最初のうちは不便と感じてしまうこともあります。
住まいの周辺情報や地域の特徴を事前に調べておくことで、移住後の不安を解消することにもつながるでしょう。
あらかじめ、北海道の特徴や行きたい土地を見ておくことは、移住に対するワクワク感を高めてくれます。
仕事探しの方法を見つけておく
3つ目が、仕事探しの方法を見つけておくことです。
移住先での仕事探しは、今の住まいからの往復が発生したりと時間と労力がかかります。
北海道への移住を検討し始めたら、まずは北海道移住に強い転職サイトなどで情報収集しておくことがおすすめです。
大手の転職サイトの他に、地域特化型の転職サイトや転職エージェントを活用することで、より仕事探しは進めやすくなるでしょう。
北海道に移住して仕事をするデメリット

北海道に移住して仕事をするデメリットは、下記の通りです。
- 有効倍率が低い
- 時給・年収が低い
- 冬の雪かきが大変
北海道への移住は、メリットだけでなくデメリットの要素もあります。移住する前に、デメリットを事前に確認して、今後の対策に活かしましょう。
有効求人倍率が低い
有効求人倍率は、全国平均(1.35倍)に対して、北海道は1.13倍と下回っているのが現状です。
平成22年度以降、全国平均に追従して上昇してはいるものの、全国ワースト3に入っています。
札幌圏(札幌、札幌東、札幌北)の求人数は多いものの、求職者も同様に増えているため、有効求人倍率は低くなっているのです。
有効求人倍率が高いために、「北海道には仕事がない」とイメージを持っている方も多いでしょう。
しかし、北海道ではエリアによって有効求人倍率が大きく変わります。札幌などの都市部では有効求人倍率が低くなっているものの、釧路や苫小牧などの地方都市では高い有効求人倍率を誇っています。
移住したい地域の求人事情は、事前にしっかりとチェックしておきましょう。
時給・年収が低い
北海道での仕事のデメリット2つ目は、時給・年収の低さが挙げられます。
北海道の平均年収は、約325万円です。
一方で東京都の平均年収は約436万円であり、都心部から北海道への移住を検討している人は、減収する可能性があります。
また、全国の平均年収が約461万円であることから、北海道の仕事の年収は、全国と比較しても低い水準であるといえます。
北海道の物価は年収の低さに対してさほど安いわけではなく、物価が変わらないのに年収が下がったという状況になりかねません。
ただし、家賃などの一部の費用を抑えることで、今までの生活水準を変えずに生活ができることもあります。
参考:北海道の仕事の平均年収は325万円/平均時給は948円!給料ナビで詳しく紹介
参考:東京都の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)
参考:1 平均給与|国税庁
冬の雪かきが大変
やはり、雪かきは北海道ならではの大変さがあります。
雪が降った日は、車で仕事に行く前に雪かきをしなくてはなりません。
特に積雪地域で過ごした経験がない人は、最初の冬は苦労が絶えないかもしれません。
雪かきはかなりの重労働であり、自然が相手なので思うようにいかないことも多いです。
毎年必ず、雪かきがあることを考えておくことも大切なポイントといえます。
道路状況を考えると、冬の期間は仕事に行く時間を早めにしなくてはならない場合もあります。
ただし、出勤回数を少なくするためにテレワークを推進している企業へ就職したり、雪の影響を受けにくい地下鉄などを活用することがおすすめです。
また、地域によっては降雪量が少ないエリアもあります。移住前に各地の気象状況についてもチェックすると良いでしょう。
北海道に移住して仕事をするメリット

北海道に移住して仕事をするメリットには、下記の3つが挙げられます。
- 家賃が安い
- 近くに自然が多い
- 移住支援制度がある
ここからは、具体的に北海道での暮らしをイメージできるように、それぞれのメリットを見ていきましょう。
家賃が安い
メリットの1つめに、家賃が安いことが挙げられます。
北海道の広い土地を背景に、都心部と比べると非常に安いのが特徴的です。
たとえば、ワンルームマンションなら3〜4万円、1DK〜1LDKなら4〜5万円台で住めます。
都心部の家賃相場と比べると、今と同じ家賃で好条件の家に住める可能性があることも北海道への移住で得られるメリットです。
1人暮らしはもちろん、家族で広い家に住みたい方にとっても魅力的なメリットといえるでしょう。
近くに自然が多い
北海道といえば、広大な土地と四季折々を感じられる自然の多さも魅力です。
オフィスビルが立ち並ぶ都心を少し離れれば、広大な自然がすぐ近くにあるのも魅力的です。
また、休日には、トレッキングや登山などを楽しむ人もいます。
アクティビティが趣味の人や趣味を作りたいという方にも北海道への移住はおすすめです。
日頃から自然を身近に感じられる環境にいることで、心身ともに健康的に過ごすこともできるでしょう。
自然が多い中で、子育てをしていきたいと考えているファミリー層にも、北海道への移住は非常におすすめです。
移住支援制度がある
北海道への移住を検討している方のサポートする支援制度があるのも嬉しいポイントです。
北海道庁では、移住が気になっている人の問い合わせや相談ができる窓口を東京と札幌に設置しています。
移住先での暮らしをイメージしやすく、仕事についてもより詳しく知ることも可能です。
たとえば、札幌市では就労支援を行っています。
また就業サポートセンターでは、無料の職業紹介を受けることも可能です。
北海道への移住について、詳しく話を聞きたいときや相談したい方は、気軽に問い合わせしてみるのも良いでしょう。
北海道で仕事を探す|3ステップ

北海道での移住生活がイメージできてきたら、仕事探しを始めていきましょう。
ぜひ、下記の3つのステップで自分に合った仕事を見つけてみてくださいね。
- U・Iターンや移住支援制度を知る
- 移住体験ツアーに参加する
- 移住先での仕事を見つける
仕事が見つかると、より北海道への移住も具体的に想像できるものです。
それぞれ詳しく見ていきます。
U・Iターンや移住支援制度を知る
北海道へ移住して仕事をしたい方は、利用可能なU・Iターンや移住支援制度がないかチェックしておきましょう。
北海道では、「移住支援金制度」が用意されています。
移住支援金制度とは、東京23区に在住または通勤をしている人向けの事業です。
東京圏外へ移住し起業や就業等を行う場合に、都道府県・市町村から支援金を受給できます。
しかし、2022年12月時点では「北海道【UIJターン新規就業支援事業】」の本申請の受付を停止しています。
予備申請は引き続き受付していますので、気になる方はまず予備申請を検討してみてください。
移住体験ツアーに参加する
移住する際には、「観光」ではなく「住むこと」を念頭に考える必要があります。
実際の暮らしのイメージを明確にするために、移住体験ツアーも活用してみましょう。
北海道では、実際の北海道の生活を体験することを目的に「ちょっと暮らし」という取り組みが実施されています。
ちょっと暮らしを利用することで、市区町村が用意した家具・家電付きの住宅や長期滞在可能な施設で、まずは体験滞在することが可能です。
また、一次産業への就職を検討している場合には、前述した「北海道 農業体験実習」もぜひ参加してみましょう。
暮らしだけでなく、働き方も体験できるのは嬉しいポイントです。
実際の暮らしや市区町村の取り組みなどを自分の目で確認でき、移住の不安を解消するためにもぜひ活用してみてください。
参考:体験移住「ちょっと暮らし」|北海道への移住・定住を応援 北海道で暮らそう!
移住先での仕事を見つける
北海道での暮らしのイメージができてから、仕事を探していきましょう。
生活していくイメージができないままでは、移住後にギャップを感じてしまう場合もあります。
仕事を探していく際には、全国に対応できる大手転職サイトと合わせて、北海道の求人に特化した転職支援サービスを利用するのがおすすめです。
仕事探しに迷ったときには、まず転職エージェントに相談してみても良いでしょう。
まとめ:移住前に北海道の仕事を見つけておこう

今回は、北海道への移住の前に仕事に関する確認すべき3つのポイントを解説しました。
北海道にはさまざまな働き方を実現できる仕事があります。
これまでのキャリアを活かした仕事や新たな業界へのチャレンジなど、北海道の地で夢を実現してみるのはいかがでしょうか。
移住してから後悔しないためには、事前の情報収集が重要です。
まずは、ご自身の今後のキャリアを思い描くことから始めましょう。
そして、北海道での就業に関する情報を集めたうえで、移住前に仕事を見つけておくことがおすすめです。