「将来売ることを前提に、マンションを買うのはアリ?」
マンションを購入したい方のなかには、そのように悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
住まいとしての快適さはもちろん、資産としての価値も重視するのであれば、購入時の選び方のポイントを押さえておき、10年後・20年後の売却に備えておきたいところです。
本記事では、売却を見据えたマンション選びのコツや注意点・高く売るためのポイントなどを解説します。損をしないための情報収集の方法や、買ってはいけないマンションの特徴も紹介しますので、購入前の不安を解消したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
マンションを売るつもりで買うのは本当に得?

「売るつもりで買う」マンション購入が得かどうかは、ケースバイケースです。
物件の選び方や購入・売却のタイミング・ローン残債の状況などによって、結果は大きく異なります。うまく選べば資産価値を維持・向上させることも可能ですが、条件を誤ると想定より安く手放すリスクもあります。
とはいえ、売却前提のマンション購入は、ライフスタイルが大きく変わる可能性のある人にとって、柔軟に対応しやすいメリットがあるのも事実です。たとえば以下のようなケースで選択されます。
- 転職や在宅勤務の普及により、勤務地が変わる可能性の高い人
- 将来的に実家へ戻る予定のある人
- 老後の住み替えを検討している人
- 子どもの成長に応じて住まいを変えたいファミリー世帯
- 将来の独立や結婚を見据える単身者
売却時に利益を得られるマンションが購入できれば、次の住まいへの住み替えがスムーズに進みます。
ただし、売却時に利益を得るためには、マンションの選び方を押さえておかなければなりません。次からは、資産価値が落ちにくいマンションの選び方をみていきましょう。
売るつもりで買うときのマンションの選び方

マンションを売るつもりで買うときは、売却時に価値が落ちにくい物件を選びましょう。具体的な選び方は大きく5つです。
- 立地
- 管理状況
- 築年数
- 周辺の環境
- 間取りと広さ
それぞれのポイントを詳しく解説します。
選び方1.立地
マンション選びにおいて最も重視されるのが立地です。以下のような立地は需要が高く、資産価値を維持しやすいといわれます。
- 駅から徒歩5分以内
- 複数の路線が利用できる場所
- 商業施設が近い
- 学校や病院が近い
- 災害リスクが低い
駅から徒歩10分を超える物件は人気が低い傾向にあるため、最寄り駅までの距離は資産価値に直結します。通勤や通学の利便性を求める人にとって、駅からの近さは重要な判断基準です。
また、商業施設や学校・病院への近さだけではなく、災害リスクにも注目したいところです。ハザードマップを確認して、地震以外にも洪水や土砂災害・液状化のリスクが低いかチェックしましょう。
地盤が安定しているエリアかどうか、不動産会社に相談して確認するのもオススメです。
選び方2.管理状況
マンションの資産価値には、日々の管理状況が大きく影響します。
管理が行き届いていないと外観や共用設備の劣化が進み、将来の購入希望者に悪い印象を与えるためです。結果として、売却価格にもマイナスとなる可能性があります。
管理状況を見極めるには、以下の点をチェックしましょう。
- 管理組合の運営がしっかりしているか
- 共用部分の清掃が行き届いているか
- 長期修繕計画が立てられているか
とくに共用部分の清掃状況は第一印象を大きく左右します。廊下やエントランスが汚れていると「管理が甘い」と判断されがちで、購入意欲を下げる要因になります。
自分の居住時には気にならなくても、将来の売却を見据えるなら、悪い印象を与える物件は避けたほうが無難です。
選び方3.築年数
新築のマンションは、購入時にプレミアム価格が上乗せされており、購入直後から資産価値が下がりやすいです。そのため、売却時の利益を考えると、必ずしも新しければ良いとも限りません。
一方で、築年数が多少古くても、適正価格帯の中古マンションは、値ごろ感があり価格の下落幅も比較的緩やかです。
実際に近年の住宅取引の成約状況では、2000年以降に建てられた住宅が半数を超えていました。
参考:国土交通省「既存住宅市場の整備・活性化に向けて」
また公益財団法人東日本不動産流通機構の公表する「首都圏不動産流通市場の動向(2024年)」をみると、成約している中古マンションの平均築年数は、年々上昇している傾向にあります。
これらの傾向から読み取れるのは、中古マンションは築年数が古くても一定のニーズが存在し、売却が十分可能であることです。立地や管理状況など、ほかの条件が良ければ、築20年前後の中古マンションでも需要は高いと考えられます。
選び方4.周辺の環境
住環境は、マンションの資産価値に大きく影響します。周辺の環境をチェックするポイントは、下記のとおりです。
- 治安が良い(犯罪の発生率が少ない)
- 騒音が少ない(落ち着いた生活環境を維持しやすい)
- 日当たりが良い(室内が明るく、快適な居住性を保てる)
たとえば、治安が良く騒音の少ない静かなエリアは、居住の安心感につながるため購入希望者に好まれる傾向があります。地方自治体や警察のホームページには、犯罪発生数が掲載されているため、一度チェックしてみましょう。
また、将来的に高層ビルや商業施設が建設されると、日当たりや眺望が変化し、売却に影響する可能性もあります。事前に自治体の都市計画を確認しておくと安心です。
選び方5.間取りと広さ
市場で人気のある間取りは、将来売却しやすい傾向にあります。たとえば3LDKは、子ども部屋や在宅ワークスペースを確保しやすいため、ファミリー層を中心に需要が高く、買い替え先としても検討されやすいです。
また、収納力のある設計もポイントです。動線がスムーズで、使いやすい収納があると生活の利便性が高まり、購入者にとって魅力的に映ります。
とくにウォークインクローゼットは、衣類に限らず季節用品を置いたり、食品を保存するパントリーとして利用したりと、再販時のアピール材料になります。
買ってはいけないマンションの特徴

マンションを売るつもりで買う場合には、将来売却が難しくなる物件を避けることが大切です。
以下のような条件に当てはまるマンションは、購入希望者が限定され、資産価値が下がりやすくなるため、可能であれば避けましょう。
- 5階以上ある建物なのにエレベーターがない
- 最寄り駅から徒歩15分以上かかる
- 定期借地権付き
- 新耐震基準に適合していない
- 住民のマナーが悪く、共用部が荒れている
なかでも定期借地権付きの物件は、地主から期限付きで借りた土地に建っているため、契約満了後は退去しなければなりません。長く住み続けたい人や将来的に売却を考えている人にとっては、デメリットが大きいです。
これらの要素は、日常生活の不便さや安全面の不安・管理体制の不透明さなどに直結します。たとえ価格が安く魅力的に見えても、将来的に売却する前提で購入するなら、資産価値が下がりにくい条件を優先しましょう。
10年・20年後にマンションを売ったらどうなる?

一般的にマンションは、築年数が進むごとに資産価値が下がります。
公益財団法人東日本不動産流通機構が公開する「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2023年)」によると、中古マンションにおける築年数ごとの成約価格は下記のとおりです。

※公益財団法人東日本不動産流通機構「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2023年)」を元に作成
上記の表の値下がり幅を用いて、具体的にいくらで売れるのか計算してみましょう。
たとえば、駅から徒歩3分の新築マンションを5,000万円で購入し、10年後に値下がり幅5.96%で売却できたとすると、売却価格は約4,700万円です。実質の居住コストは年間30万円程度となります。
同じ条件で20年後に値下がり幅22.16%で売却したとすると、売却価格は約3,890万円です。実質の居住コストは年間110万円程度となります。
上記はあくまで一例であるため、物件の条件や売却のタイミングによっても変動する点にご留意ください。
再開発によって価値が上がる場合や、築20年でもリノベーションされて価値が維持されるケースもあるため、「買ったときより高く売れる」ことも可能です。
ローン返済中にマンションを売却する注意点

ローン返済中にマンションを売却しなければならないときの注意点として、下記のケース別に対処法を紹介します。
- 一括返済できない場合
- ダブルローンを避けたい場合
それぞれ詳しくみていきましょう。
一括返済できない場合
マンションを売却する際は、残りの住宅ローンを一括返済しなければなりません。
しかし、売却代金が残債を下回るオーバーローン状態の場合も考えられます。そのときの対処法は下記のとおりです。
- 自己資金で差額を補う:自己資金を用意できる人向け
- 買い替えローン(住み替えローン)を利用する:住み替えの新居を購入する人向け
- 任意売却を検討する:競売をしたくない人向け
このなかの「買い替えローン(住み替えローン)」とは、現住居のローン残債と、新しい住居の購入資金をまとめて借り入れるローンです。通常のローンより金利が高い傾向にあるものの、ローンを一本化できるため、コストや手間を抑えられます。
また任意売却とは、住宅ローンが返済できない場合に、債権者である金融機関の同意を得て、物件を売却する方法です。市場価格で売却できる一方で、信用情報に影響が出るリスクもあります。
売却時の負担を減らすためにも、不動産会社や地方自治体の相談窓口などで、専門家に相談してアドバイスを受けるのもオススメです。
ダブルローンを避けたい場合
資金繰りが厳しくなる事態を防ぐには、ダブルローン状態になるのを避けましょう。
「ダブルローン」とは、現住居のローンと新住居のローンを2つ抱える状態です。
ダブルローンを避けるには、売却と購入のタイミングを丁寧に計画することが欠かせません。新住居の購入前に現住居を売却できるように、売却活動を早めに開始したり、引っ越しシーズンなど需要が高い季節を狙ったりすることが有効です。
不動産会社に相談したうえで、資金計画のアドバイスを受けておくと、より安心して手続きを進められます。
マンションを高く売るためのポイント

マンションを高く売るためのポイントは、大きく分けて3つです。
- 売るタイミングを見極める
- 複数の不動産会社に査定を依頼する
- リフォーム・リノベーションを検討する
それぞれ詳しくみていきましょう。
ポイント1.売るタイミングを見極める
マンションを高く売るためには、売却するタイミングも大切です。
一般的に、年度末の2月・3月は新生活の準備時期と重なるため、購入希望者が増え、物件が売れやすくなります。対して、夏の暑い時期は内見数が減る傾向にあり、成約しにくくなります。
また、不動産の所有期間が5年を超えるかどうかで税率が大きく変わるため、売却時の所得税にも注意が必要です。
参考:国税庁「土地や建物を売ったとき」
税制面での優遇措置を受けられるかも含め、売却のタイミングを検討しましょう。
ポイント2.複数の不動産会社に査定を依頼する
マンションを高く売却するためには、複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。査定額は不動産会社によって異なるため、3社以上に依頼すると価格の幅や相場感を把握しやすくなります。
また、マンションの売却実績が豊富な会社を選べば、的確な販売戦略や集客力が期待できます。
手間を減らしたい場合は、一括査定サイトを利用するのも有効です。
ただし、高額の査定額を提示することで、自社と契約させようとする不動産会社もあります。高額な査定額に飛びつかず、実績や担当者の対応も踏まえて慎重に比較・選定しましょう。
ポイント3.リフォーム・リノベーションを検討する
マンションの印象をアップさせるために、最低限のリフォームをおこなうのも効果的です。物件の清潔感や機能性が改善すれば、入居者の満足度も高まります。
とくに壁紙の張り替えや水回りのクリーニングは、コストに対する効果が高いです。
ただし、高額なリフォーム・リノベーションをおこなったからといって、売却額に上乗せできるとも限りません。かえってリフォーム費用がかさみ、総合的にはマイナスになる可能性もあります。
売却時に利益を出したいのであれば、全面リノベーションよりも優先順位が高いポイントのみ改修するほうが、投資回収効率の面でオススメです。
損を防ぐ!不動産情報の集め方

損をしないマンション購入のためには、正確で多角的な情報収集が欠かせません。情報収集に使えるサイトを3つ紹介します。
- 口コミサイト
- 国土交通省のデータベース
- 不動産ポータルサイト
口コミサイトを使用すると、エリアのリアルな評判が確認できます。夜間の街灯や学区の校風など、住民ならではの情報が寄せられており、リサーチに便利です。
また、国土交通省が提供する「地価公示」や「不動産情報ライブラリ」などの公的データベースも活用すれば、より信頼性の高い情報に基づいた判断が可能です。
とくに「不動産情報ライブラリ」では、実際の売買が成立した「成約価格」や、土地ごとの防災情報もチェックできるため、多角的に物件を比較・検討できます。
不動産ポータルサイトでは、最新の物件情報や価格相場を簡単にチェックできます。不動産ポータルサイトをみているうちに、人気物件の特徴や、自分の理想条件がつかめるようになるのもポイントです。
とはいえ「不動産ポータルサイトがどのように役立つのかイメージできない」という方もいるのではないでしょうか。次からは、当社が運営する地域特化型不動産ポータルサイト「不動産連合隊」を例に、情報収集できるポイントをご紹介します。
マンション購入に役立つ「不動産連合隊」のポイント

マンションを検討する際に、「不動産連合隊」がどのように役立つかみていきましょう。「不動産連合隊」で注目したい機能は、下記のとおりです。
- 閲覧回数・検討中の人数の表示:物件ごとに注目度がわかるため、他の購入希望者の動向や人気傾向を把握できる
- こだわり条件での検索:条件を細かく指定して、希望に合った物件を効率よく探せる
- 築年数の検索:古くても条件の良い物件を見逃さずにチェックできる
- オープンハウス情報:実際に内見できる物件が分かり、見学のスケジュールも立てやすい
なかでも「こだわり条件」は、検索画面から選べる項目が豊富です。大手ポータルサイトの検索画面で選べる項目は4~5個ですが、「不動産連合隊」は30個以上から選択できます。こだわり条件をすぐに指定できるので、スムーズな検索が可能です。
また、築年数は「3年以内」「10年以内」などの年数だけではなく、「新耐震基準(1982年~)」で絞れるため「築年数は古いがほかの条件は良い」という掘り出し物を見逃しません。
このような機能を活用すれば、売るつもりでマンションを買うときにも、需要が高い物件を選べる可能性が高まります。気になる方は下記よりご自身がお住まいの「不動産連合隊」をチェックしてみてください。
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マンションを「売るつもりで買う」場合には、資産価値を意識した立地選びや管理状態のチェック・将来の売却を見据えた間取りなど、戦略的な視点が必要です。
需要が高く、資産価値を維持しやすいマンションを選べば、買ったときより高く売ることも不可能ではありません。
人気が高いマンションの傾向を掴むには、地域密着型不動産ポータルサイトの「不動産連合隊」を利用するのがオススメです。閲覧回数や検討者数が表示されているため、物件の注目度が把握できます。
資産価値を重視したマンション購入をお考えの方は「不動産連合隊」をチェックしてみてください。
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