「もし自宅にドッグランがあれば、愛犬といつでも思い切り遊べるのに……」と思ったことはありませんか?実は、全国各所にその夢がかなう賃貸物件が存在します。
本記事では、ドッグラン付き賃貸への入居を検討中の方に向け、メリットやデメリット、地域別の特徴や物件を選ぶ際のチェックポイント、さらにはよくある質問にもお答えしていきます。
目次
ドッグラン付き賃貸の種類は?
ドッグラン付き賃貸にはいくつかの種類があります。自分のライフスタイルや愛犬の性格に合わせて、適した物件を選びましょう。
ドッグラン付き一戸建て・テラスハウス
ドッグラン付き一戸建てやテラスハウスは、住居専用の庭や屋上がドッグランとして整備されているケースが多く、プライベートな空間を確保できるのが魅力です。多頭飼いの方のほか、騒音を気にしやすい犬、他の犬が苦手な繊細な犬種にも向いているでしょう。
ファミリーでドッグラン付き一戸建てなどへの入居を検討している場合は、子どもの成長やライフスタイルの変化を見据えた間取り選びも重要です。間取りについては、ぜひ下記の記事も参考にしてみてください。
関連記事:子育てしやすい家の間取りを紹介!子育て後の使い勝手も考慮しよう
ドッグラン付きマンション
ドッグラン付きマンション賃貸は、ルーフガーデンなど、入居者の共用スペースにドッグランが設けられているのが一般的です。広々とした敷地で、他のワンちゃんと触れ合いながら遊ばせられます。
足洗い場やペット専用足拭き場など、共用設備が充実している物件も多くみられます。
なお、パートナーと一緒に暮らす予定の方は、ペットとの良好な関係を保つために間取りにも気を配りましょう。間取りについては、下記の記事も併せてお役立てください。
関連記事:二人暮らしの間取りのおすすめは?マンションや平屋で必要な広さを解説
ドッグラン付き賃貸以外の選択肢
一戸建てやマンションの他、ペットと一緒に暮らせる「住宅型有料老人ホーム」もあります。愛犬の元気な動きに飼い主が付いていけなくなっても、ドッグランが併設された施設なら、思い切り遊ばせられるでしょう。
その他、珍しいタイプとしては「ペット共生型シェアハウス」が存在する地域もあります。
現在のライフスタイルに合わせて、適した物件を検討してみてください。
ドッグラン付き賃貸のデメリット
愛犬家にとって魅力的なドッグラン付き賃貸ですが、契約前に知っておきたい注意点もいくつか存在します。この注意点が、人によってはデメリットとなるケースもあるため、事前に確認しておくのが安心です。
①充実した設備に伴う家賃
ドッグラン付き賃貸の多くは、一般的な物件に比べて家賃や管理費が高めに設定されている場合があります。施設の維持管理費や広大な敷地が必要となるため、どうしても固定費が膨らみやすいためです。
さらに、退去時のクリーニング費用や敷金が多めに設定されるケースもみられます。床を爪で引っ掻いたり、お部屋にペットのニオイが染み付いていたりする場合、退去費用が高額になることがあるためです。
毎月の支払いが大きな負担にならないよう、事前にしっかりとした資金計画を立てておくことが大切です。
②少ない物件数
ドッグランが併設された賃貸物件は、不動産市場全体で見てもまだまだ数が少ないのが現状です(不動産連合隊調べ)。
ドッグランのある賃貸を探す際、希望するエリアや間取り、家賃などの条件を全て満たす物件を見つけるのは容易ではありません。そのため、引っ越しの時期が決まっている場合は、かなり早い段階から情報収集を始める必要があります。
希望エリアを少し広げるなど、柔軟な姿勢を持つことも理想の住まいに出会うための大切なコツといえるでしょう。
③ドッグラン賃貸ならではの一定の規約
多くのドッグラン付き賃貸では、施設を安全に運営するための規約が設けられています。
住む人や愛犬たちが快適に利用するため、犬種・サイズの規定やワクチンの接種証明書の定期的な提出、利用できる時間帯の制限、マナーの徹底などが求められます。規約を守れない場合、施設の利用を制限される恐れがあるため注意が必要です。
入居前には必ず細部までルールを確認し、愛犬とともに遵守できるかどうかをあらかじめ考えておくのが必須といえます。
ドッグラン付き賃貸のメリット
ドッグラン付き賃貸は「愛犬の運動不足を解消したい」「気軽に遊ばせられる場所がほしい」と考える飼い主から注目を集めています。
しかし、メリットはそれだけではありません。愛犬はもちろん、飼い主にとっても暮らしやすさにつながるさまざまな魅力があります。ここでは、主な3つのメリットを紹介します。
①遠出の負担が軽減する
一般的な物件に住んでいる場合、ドッグランを利用するために車で遠出しなければならないこともあるでしょう。
ドッグラン付き賃貸であれば、移動にかかる時間や交通費の負担を大幅に削減できます。休日をつぶして遠くまで出かける必要がなくなるため、忙しい日々の中でも愛犬との充実した時間を気軽に確保できるようになるでしょう。
②初期費用・ランニングコストを抑えてドッグランが利用できる
もし自宅にドッグランを設置する場合は、フェンスの設置や地面の整備など、まとまった初期費用がかかります。ドッグラン設置における費用相場は50〜200万円といわれるため、気軽に導入できる設備とはいえません。
ドッグラン付き賃貸であれば、自ら設備を整備することなく、入居後すぐにドッグランを利用できます。
またドッグラン付き賃貸では、共用ドッグランの清掃や設備の点検、芝生や植栽の手入れなどを管理会社やオーナーが行うケースが一般的です。飼い主自身が維持管理の負担を抱えることなく、快適な環境を利用できます。
③賃貸だから住み替えしやすい
ドッグラン付き賃貸であれば、愛犬との暮らしを実際に体験しながら住環境を見極められます。愛犬の年齢や家族構成の変化に応じて住み替えがしやすい点は、購入物件にはない賃貸ならではのメリットです。
特に子犬を迎えたばかりの方や、将来的な転勤・家族計画を控えている方にとって、柔軟に住環境を選べることは大きな安心材料となるでしょう。
ドッグラン付き賃貸を選ぶ際のチェックポイント
愛犬と暮らす住まい選びでは、ドッグランの有無だけでなく、さまざまな視点から物件を見極める必要があります。ここからは、失敗しない物件選びの具体的な3つの基準をみていきましょう。
①物件の周辺環境
物件を選ぶ際は、敷地内だけでなく周辺環境にも目を向けることが重要です。
愛犬の体調不良やけがに備えて近くに信頼できる動物病院があるか、一緒にお出かけできるペット可の公園やカフェが点在しているかなどを確認しておくと安心でしょう。毎日の暮らしを豊かにするためには、街全体の利便性が関わってきます。
また、ドッグランのある賃貸で気になる物件が見つかったら、実際の住み心地をイメージするためにも、あらかじめ内見ポイントを押さえて現地を訪れてみるのがよいでしょう。
関連記事:お部屋探し中の方へ!内見するときに押さえておきたいポイントとは?
②飼育ルール
多くのドッグラン付き物件では、トラブルを防ぐために明確な飼育ルールが設定されています。これらを事前に把握し、自分と愛犬がストレスなく守れる内容であるかを慎重に確かめておいた方がよいでしょう。
逆に、ルールが少なすぎる・曖昧である物件は避けるか、事前に質問しておくのがおすすめです。後からルールが追加されて暮らしにくくなったり、犬同士またはご近所とのトラブルが発生した際、管理者が適切に対応してくれなかったりするケースが考えられるためです。
退去時の原状回復についても、どこまでが飼い主さんの負担となるか、しっかりと確認しましょう。
③ドッグラン付き賃貸の利用者の口コミ
実際にその物件に住んでみた人の口コミや感想を調べておくことも、有効な選び方の一つです。
ネット上の声や不動産会社から聞く実際の評判には、図面だけでは分からないリアルな情報が含まれています。「時間帯によっては混雑して使いにくい」「他のワンちゃんと仲良く使えている」といった具体的な体験談は、大きな判断材料になるでしょう。
良好な人間関係や飼育環境が保たれているかどうかを測る材料として、参考にしてみることをおすすめします。
【地域別】ドッグラン付き賃貸の特徴
ドッグラン付き賃貸の特徴や物件の傾向は、地域ごとに異なります。都会の中心部と自然豊かな郊外では、敷地の広さや周辺の飼育環境にも違いがみられるでしょう。
ここからは、主要な各エリアにおける物件の特徴について紹介します。
東京・神奈川・千葉・埼玉エリアのドッグラン付き賃貸
東京のドッグラン付き賃貸では、限られた敷地を有効活用したハイグレードなマンションタイプが主流です。敷地内や屋上にドッグランを設けた物件も見られ、都心で利便性とペットとの暮らしやすさを両立したい方に向いています。
神奈川は、横浜や川崎などの都市部から湘南エリアまで選択肢が豊富です。マンションだけでなくテラスハウスや一戸建て物件も見つけやすく、都会へのアクセスと自然環境のバランスを重視する方に適しています。
千葉では、比較的広い敷地を活かした庭付き一戸建てや、ゆとりのある共用ドッグランを備えた物件もみられます。首都圏への通勤圏内でありながら、コストパフォーマンスを重視した住まい探しがしやすいエリアです。
埼玉では、中心駅から少し離れた郊外を中心に、広い敷地を備えた物件が多く見つかります。周辺に公園や緑地が多いエリアもあり、家賃を抑えながら愛犬がのびのびと暮らせる環境を求める方に向いているでしょう。
大阪のドッグラン付き賃貸
大阪でも、ペットの共生を強く意識した先進的なマンションタイプが増加しています。特に都心部では、利便性を優先しながらも、愛犬がストレスをためずに暮らせるよう、敷地内の空間づくりに工夫が凝らされているのが特徴です。
また、大阪には愛犬とお出かけできる公園や公共のドッグランもたくさんあります。
例えば、大阪市内なら大阪城公園や住之江公園、北摂なら箕面公園や彩都なないろ公園、服部緑地などが人気です。東部なら枚方市東部公園や大阪府民の森くろんど園地、南部ならハーベストの丘やワールド牧場など、車で少し走ればいつもと違う環境で他のワンちゃんと交流する機会が持てます。
札幌のドッグラン付き賃貸
札幌の周辺では、広大な土地柄を最大限に活かしたゆとりある設計の住まいが多く存在します。冬の寒さが厳しい地域であるため、雪の影響を受けにくいように配慮された物件がみられるのが独特の特徴です。例えば、屋内型のドッグランスペースや、ロードヒーティング付きの屋外スペースを備えた物件があります。
2024年(令和6年)には、道内初のペットグラウンド併設UR賃貸住宅もリリースされました。
ドッグラン付き賃貸のよくある質問
ここでは、よくある5つの質問をまとめました。
Q1. ドッグラン付き賃貸にはどのような規約がある?
A1. 物件によって規約の内容は異なりますが、例として以下のような決まりが設定されていることがあります。
- マンションで飼育できる犬種・ドッグランを利用できる犬種が定められている
- 必要に応じて犬の写真の提出を求められる
- 成犬時の体重・体高に制限がある
- 大型犬飼育不可
- 闘犬とされる犬種は飼育不可
- ドッグランを利用できるのは入居者とその飼い犬に限られる
- ドッグランの利用には事前申請と許可が必要
- 狂犬病予防接種やワクチン接種証明書の提出が必要
- 利用許可証は1年ごとに更新が必要
- 更新時にも接種証明書の再提出が必要
- ドッグラン利用誓約書の提出が必要
- 利用時間が定められている
- ドッグラン内での給餌禁止
- 一定のしつけレベルを満たしていることが求められる
※上記に挙げた規約は一例であり、必ずしも全ての賃貸に当てはまるわけではありません。
Q2. 屋上にドッグランがある賃貸で注意すべきことはある?
A2. まずは、飛び出しや転落を防ぐためのフェンスの高さや安全対策が万全であるかを、ご自身の目でしっかり確認することが大切です。
また、夏場は直射日光によって床面が大変高温になりやすいため、肉球のやけどに配慮された遮熱素材が使われているかどうかもポイントになるでしょう。日よけスペースや水道設備の有無なども、快適性を左右する重要なチェック要素といえます。
Q3. 大型犬でも入居は可能?
A3. ドッグラン付き賃貸において大型犬が利用できるかどうかは、物件が定める詳細な飼育規約によって対応が分かれます。
ペット可の物件であっても「小型犬のみ対応」「中型犬まで」と制限されているケースも多いため、事前の確認が必須です。大型犬の利用が認められている場合でも、他の小型犬とのトラブルを避けるために利用時間帯が区切られていたり、専用の区画が用意されていたりすることもあります。
Q4. ドッグラン付き賃貸に住めば散歩は不要?
A4. ドッグランがあるからといって、散歩が不要になるわけではありません。
ドッグランは犬が自由に走り回って運動不足を解消する場として役立ちますが、散歩には外の匂いや音に触れることで刺激を受けたり、社会性を身につけたりする役割があります。散歩で満たされるべき好奇心が解消されなかったり、受けるべき刺激が足りなかったりする状態でドッグランに行くと、他の犬にとっては嫌がる行為をするようになるかもしれません。「ドッグランはお散歩の代わりではない」ということを、飼い主さんがしっかりと認識しましょう。
Q5. 共用ドッグランで犬同士のトラブルが起きた場合はどうなる?
A5. 民法718条(動物の占有者等の責任)では、次のように規定されています。
“動物の占有者は、その動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負う。”
たとえ賃貸の敷地内のドッグランであっても、犬同士のトラブルがあった際の責任は飼い主が負うこととなり、自分の犬が他人の犬を傷つけた場合、他人の財産を壊した場合と同様にその損害を賠償する義務を負います。718条では、続けて「ただし、動物の種類及び性質に従い相当の注意をもってその管理をしたときは、この限りでない。」とも記されています。飼い主が「相当の注意」を尽くしたと認められない限り、飼い主は相手の治療費を支払わなければなりません。
引用:e-GOV 民法
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愛犬の健康と笑顔を守るドッグラン付きの住まいは、日々の暮らしに大きな豊かさをもたらしてくれます。いくつかの注意点はありますが、自宅の敷地内で愛犬がのびのびと走り回る姿を見られる喜びは何物にも代え難いものです。
一方で、ドッグラン付き賃貸だけでなく、近隣に大型公園やドッグランがあるエリアまで視野を広げると、条件に合う物件が見つかりやすくなることもあります。家賃や立地とのバランスも比較しながら、愛犬と快適に暮らせる住まいを選びましょう。
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