居抜き物件でサロン開業!メリットや注意点、成功のポイントを解説

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居抜き物件でサロン開業!メリットや注意点、成功のポイントを解説

居抜き物件でヘアサロンやエステサロンの開業を検討している方もいるでしょう。

サロンにはさまざまな業態があるため、あらかじめ営業形態を明確にしたり、適切な物件の選び方を押さえたりと、基礎知識を理解しておくことが大切です。

メリットや注意点を事前に把握しておくことは、開業の失敗を防ぎ、居抜き物件のメリットを最大限に活用するための重要な鍵を握っています。

本記事では、居抜き物件でサロンを開業するメリットや注意点について詳しく解説します。開業を成功させるポイントについても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

サロンの居抜き物件で開業するメリット

サロンの居抜き物件で開業するメリット

居抜き物件とは、前テナントが使用していた内装設備がそのままの状態で残っている物件です。

サロンの居抜き物件には次のようなメリットがあるため、あらかじめポイントを押さえておきましょう。

  • コストを削減できる
  • 早期に開業できる
  • リスクを低減できる
  • 前テナントの顧客に認知されやすい

コストを削減できる

居抜き物件では、前テナントが使用していた設備や機器をそのまま利用できるため、初期費用を大きく抑えられます。

例えばヘアサロンなら、シャンプー台や施術用の椅子、プロセッサーなど高額な費用がかかる物品を購入せず開業できます。ほかにも、ボイラーや空調などの設備もすでにあるため、初期費用を大幅に削減できるでしょう。

注意すべき点は、設備や機器を引き継ぐための造作譲渡料です。場合によっては譲渡時に高額な費用がかかる場合もあるため、造作譲渡料が発生する物品の種類や費用などをリスト化してもらい、適切な予算を組んでおきましょう。

早期に開業できる

居抜き物件は、すでに設備がある程度整っていることから、新たな備品の購入や設置工事の機会が少なくて済みます。そのため、スケルトン物件(前テナントの内装設備がない躯体のみの物件)に比べ、開業までの期間を短縮できます。

結果として、売上・利益の発生タイミングを早められるのがメリットです。

ただし、内装を大きく変更する際は、増改築や既存設備の撤去などに時間がかかる可能性も考えられます。内見時に物件の状態や設備の整備具合をよく確認し、適正なスケジュールを設定しておきましょう。

リスクを低減できる

融資を受けて開業する場合、初期費用を抑えられると、リスクの低減にもつながります。

融資額が少なければ、毎月の返済が少額で済み、キャッシュフローを圧迫せずに無理なく返済できます。

物件の契約費や設備購入費、改装費などを抑えられる居抜き物件は、リスクを和らげる理想的な選択肢です。

前テナントの顧客に認知されやすい

前テナントに良いイメージがあれば、その印象を自店にも引き継げる可能性があります。

例えば、前テナントに足しげく通っていた顧客が自店のオープンを聞き、気軽に足を運んでくれるケースもあるでしょう。特に、前テナントと同じ業態で出店する場合、顧客を引き継げる可能性が高まります。

ただし、退店には悪いイメージも付きまといます。退店によりかえって店舗の印象が悪化している可能性も考えられるため、広告などを活用して心機一転の雰囲気を演出することも重要です。

サロンの居抜き物件を探す際の注意点

サロンの居抜き物件を探す際の注意点

サロンの居抜き物件を探す場合、以下で紹介するようないくつかの点に注意が必要です。

契約後に不具合が生じたり、トラブルに発展したりするケースもあるため、必ず確認するようにしましょう。

  • 設備容量が足りているか確認する
  • 設備や備品の状態を確認する
  • 譲渡物をリスト化してもらう
  • 前テナントの退去理由を聞いておく

設備容量が足りているか確認する

居抜き物件を探す際は、電気やガス、水道の容量に不足がないか、事前に確認しましょう。

例えば、ヘアサロンの場合は、シャンプー台が増えるだけで電気やガスの容量が大きく異なります。台数を増やす場合は、容量拡張の工事が必要なケースもあるでしょう。

インフラ関連の工事のなかでも、特にガス容量を増やす工事は、配管の取り替えなどで規模が大きくなりがちです。もちろん、大規模な工事ほど高額な費用が発生するため、予算を超えないように細心の注意を払う必要があります。

そのほか、工事の種類によってはオーナーの許可が求められます。建物に新たに穴を開けてボイラーの配管を通したり、ガス管を地面から掘り起こして取り替えたりと、建物に負担がかかる可能性があるためです。

設備容量については、物件の内見時に確認できます。後から禍根を残さないよう、工事の有無や規模、許可の必要性といった細部まで確認しておきましょう。

設備や備品の状態を確認する

居抜き物件では、オープンしてからすぐに設備や備品が故障することもあります。そのため、引き渡し時の状態や使用年数を確認するだけでなく、メンテナンス状況の確認も必要です。

造作譲渡契約を締結した後で故障が発覚した場合は、一般的に借主が修理・撤去費用を負担しなければなりません。ものによっては費用が高く、予算を超えてしまう可能性もあります。

設備容量と同様、設備・備品の状態やメンテナンス状況も内見時に確認しておきましょう。不測の事態に備えられるよう、余裕のある予算を組んでおくことも大切です。

譲渡物をリスト化してもらう

サロンの譲渡物には、施術用の椅子やソファ、衛生機器などのさまざまな種類があります。数が多いからこそ管理が煩雑化しやすく、内見時に存在していたものが契約後にないといったトラブルも起こりがちです。

そのため、造作譲渡契約を結ぶ際に、あわせて譲渡品のリストを作成してもらいましょう。リストがあれば、契約後に物品を確認しやすく、さらに全体の予算も立てやすくなります。

造作譲渡契約を前テナントの借主と直接結ぶ場合、オーナーの許可が求められるケースもあります。契約書にオーナーの承諾の有無が記載されているかもチェックしましょう。

前テナントの退去理由を聞いておく

居抜き物件では、前テナントのイメージを引き継ぐ場合があるため、その印象が悪いと自店のブランドイメージや集客効果に悪影響を与えます。そのため、可能であれば、前テナントの退去理由を聞いておくと安心です。

例えば、前テナントに異臭や騒音などのトラブル歴があると、なかなかその悪評は拭い切れません。

そのほか、来店客数が少なく、集客面に問題を抱えていた場合も注意が必要です。同ケースでは、単に集客方法に問題があっただけかもしれませんが、そもそもの立地や環境に課題が隠されている可能性も考えられるためです。

前テナントの退去理由はあくまで、その物件を契約するか否かを決める判断基準の一要素にしか過ぎません。しかし、参考にする価値は十分にあるため、事前にヒアリングしておいて損はありません。

居抜き物件でサロンの開業を成功させるポイント

居抜き物件でサロンの開業を成功させるポイント

居抜き物件でサロンの開業を成功させるには、立地の見極めと入念な資金計画が重要です。立地が良くても、資金計画に問題があれば、経営が不安定になる場合もあります。

ここでは、居抜き物件でサロンの開業を成功させるポイントを解説します。

適切な立地を見極める

居抜き物件にかかわらず、事業を成功させるには適切な立地の見極めが重要です。立地を見極めるには、市場調査と競合調査が重要な役割を果たします。

市場調査を行う

自店にとって適切な立地を選定し、安定した集客を実現するためにも、事前に徹底した市場調査が必要です。特定のエリアや物件を絞り込む前に、まずは次のような点を調べておきましょう。

  • 商圏人口・世帯数
  • 交通量・歩行者数
  • 近隣住民や観光客の属性傾向
  • 近隣住民や観光客がよく利用する施設の種類
  • 近隣住民や観光客の行動傾向
  • 再開発プロジェクトの予定

このような情報から出店すべきエリアやターゲット、提供するメニューなどを決定します。

自身の希望をすべて反映できるわけではないため、優先順位を付けておくことが重要です。例えば、小さい店舗で回転率よりも顧客とのコミュニケーションや関係性を重視する場合、商圏人口の多さ以上に、近隣住民や観光客の属性傾向をしっかりと把握すべきでしょう。

競合調査を欠かさず行う

競合調査は売上予測を立てるうえで重要な役割を担います。すでに強大な影響力を持つ競合他店が近くにあれば、自店の売上が大幅に低下する可能性があるためです。

近くに競合他店がある場合は、次の要素を確認しましょう。

  • コンセプトやブランドイメージ
  • メイン顧客の属性傾向
  • 集客方法
  • 提供メニューの内容と料金
  • スタッフの技術レベル
  • 店内の雰囲気・スタッフの対応
  • 店内設備の状態

上記の点を確認したうえで、競合他店との距離にもとづいて来店客数や期間別売上を推測します。同じエリアに出店する場合、どの程度のサービスレベルや広告費があれば通用するのか、しっかりとイメージしましょう。

入念な資金計画を立てる

サロンを開業する際は、多額の初期費用と運用コストが発生するため、入念な資金計画が必要です。それぞれの費用を事前に算出して資金計画を立てましょう。

  • 初期費用:物件の契約コスト、内装工事費、設備購入費など
  • 運用コスト:家賃、水道光熱費、人件費、販促費、設備メンテナンスなど

特に初期費用の一つである内装工事は、追加費用が発生しやすいため、余裕を持った予算設定が重要です。

また、自己資金のみでサロンを開業するのは難しいものです。金融機関や公的機関からの借り入れも視野に入れ、資金計画に組み入れておきましょう。

居抜き物件のメリットを活かしてサロンを開業しよう

居抜き物件のメリットを活かしてサロンを開業しよう

居抜き物件を活用してサロンを開業すると、コスト削減やリスク低減、開業までの期間短縮など、多くのメリットを享受できます。一方で、物件を契約する際の注意点も存在するため、今回紹介したポイントをしっかりと押さえておきましょう。

貸店舗・貸事務所をお探しの際は、地域特化型テナント物件探し専門ポータルサイト『テナント連合隊』を活用してみてはいかがでしょうか。

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『テナント連合隊』が、これから出店を考えている事業者様のお役に立てれば幸いです。

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この記事を書いた人: ラルズネット編集部

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