福岡県の県庁所在地であり、政令指定都市でもある福岡市。
福岡市への移住を考える際、「移住する魅力は何だろう」「どこのエリアがおすすめなのか」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
福岡市に移住する魅力が明確になることで、移住生活のイメージが湧きやすくなります。
本記事では、福岡市に移住する魅力やメリットを徹底的に解説します。おすすめのエリアや補助金、子育て事情についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
目次
福岡市とはどんな街?

福岡市は、約165万人の人口(2025年1月時点)を有する九州の中枢都市です。辛子明太子やもつ鍋、博多ラーメンなどの特産品や郷土料理が有名で、福岡空港や高速道路などの交通機関が発達していることもあり、観光地として多くの人が訪れます。
福岡市の人口は、政令指定都市のなかで最も多い人口増加数を記録しました。また、人口増加率も4.79%と、政令指定都市のなかで最も多い水準です(参考:Fukuoka Facts「増えているのは,選ばれているから。」)。
このことから福岡市は、観光地として人が集まるだけでなく、移住先としても人気の高い街であることがわかります。
年間平均気温は17.3度、8月は28.4度と高いものの、1月は6.9度と過ごしやすい気候です。特に冬場は過ごしやすく感じるでしょう。
福岡市に移住する際の注意点

観光地や移住先として人気のある福岡市ですが、移住するうえでいくつかの注意点があります。
移住後の後悔を避けられるよう、できるだけ押さえておきましょう。
時間帯によって交通機関が混雑する可能性がある
福岡市は、商業施設や交通機関などが市街地に集約されたコンパクトシティです。そのため、通勤・通学時や帰宅時など、時間帯によって公共交通機関や道路が混雑する可能性があります。
スムーズな移動を実現するには、出勤時にやや早めに家を出るといった工夫が必要です。
しかし、コンパクトシティは住宅やその他施設と距離が近いことから、移動時間を短縮し、生活を効率化できるメリットがあります。
メリットとデメリットの両面を踏まえ、福岡市との相性を検討してください。
首都圏と比べて平均所得が低い
総務省によると、福岡市の平均所得は約376万円で、全国の給与所得の平均460万円(2023年時点)と比較すると低い水準です。ただし、住居費や交通・通信費などの消費者物価指数が、全国に比べてやや水準が下回っている点はメリットだといえます。
参考:福岡県ホームページ|消費者物価指数(福岡市、北九州市)
総務省統計局|消費者物価指数(CPI)結果
福岡市に移住することで所得が下がることを懸念している方は、1ヶ月でどの程度の生活費がかかるのか、事前にシミュレーションしておくことをおすすめします。
給与水準の高い東京圏で生活している方は、移住先でテレワークができないか検討するのも方法の一つです。また、福岡市のなかでも、比較的待遇が良いIT業界への転職を視野に入れるのも良いでしょう。
※福岡市の平均所得は、「福岡市民経済計算の概要」を参考に、「市民所得÷市民数」で計算しました。
福岡市に移住するメリット

福岡市にはさまざまな魅力があり、移住することでそれらを身近に感じられます。
福岡市に移住するとどのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。
美味しい郷土料理や特産品が身近に味わえる
福岡市には、有名な郷土料理や特産物が豊富です。福岡市に移住することで、美味しい郷土料理や特産物を手軽に味わえます。
福岡市で有名な郷土料理や特産物は次の通りです。
- もつ鍋:
ぷりぷりの牛もつが特徴で、キャベツとにらがたっぷり入ったスタミナ郷土料理。 - 博多ラーメン:
長時間煮込んで作った濃厚なとんこつスープと、細く硬めの麺が特徴のラーメン。 - 水炊き:
鶏肉とキャベツをたっぷり使い、鶏肉のダシがしみた水炊き。 - 博多明太子:
独特な辛味と旨味が特徴の特産品。 - 博多うどん:
うどん伝来の地である博多産のうどんは、もっちり食感の麺と上品なだしが特徴。 - 博多一口餃子:
せっかちな博多っ子に合わせて作られたと言われている小ぶりな餃子。
移動にかかる時間を最小限に抑えられる
前述した通り、福岡市はコンパクトシティであり、住宅や職場、商業施設などが近くにあるため、移動時間が短時間で済みます。
電車やバスが充実しているほか、市街地に住めば自転車での移動も可能です。そのため、自家用車を保有していない方に向いている移住先といえるでしょう。
また、博多駅から福岡空港までの距離は車で10分前後と、出張や帰省に便利です。出張を視野に入れた仕事探しができるため、仕事の幅も広がるでしょう。
首都圏に比べて家賃が安い
当社ラルズネットが運営する不動産情報サイト「不動産連合隊」では、エリアごとの家賃相場を紹介しています。
そのうち、福岡県内の物件に特化した「福岡不動産連合隊」の家賃相場表では、福岡市全体の平均家賃は7万3,051円です。一方の「東京不動産連合隊」を参考にすると、東京都全域の平均家賃は9万9,572円となっています。
もし東京圏から福岡市へ移住する場合は、家賃を抑えられる可能性が高いといえるでしょう。
ただし、すべての物件の費用が安いわけではなく、エリアや物件の状態によって異なるため、あらかじめ確認しましょう。
※家賃相場は2023年8月末のデータを掲載しています。
都市機能と自然環境のバランスが優れている
福岡市には、市街地の近くに「大芝生広場(海の中道海浜公園)」や「油山市民の森・自然観察の森」、「鴻巣山」があり自然が豊富です。
さらに、博多駅から車で約1時間あれば、さまざまな花が咲き誇る能古島にアクセスできます。
このように福岡市では、都市機能が充実しているだけでなく、自然環境にも恵まれています。休日にキャンプやバーベキュー、アスレチック施設などでアウトドアを楽しめるのもメリットの一つです。
福岡市移住でおすすめのエリア

福岡市は計7つの区で構成されており、それぞれ異なる特徴があります。
なかでも移住先におすすめのエリアとして、博多区・東区・南区・西区をご紹介します。
アクセスが良く移動が少なくて済む:博多区
博多区は、福岡市の交通の中枢を担っているエリアです。
博多駅ではJRや地下鉄が使え、福岡市内の移動に困りません。さらに、博多駅に新幹線が通っていることや、国内線・国際線の経路をもつ福岡空港があることで、旅行や出張にも便利です。
博多区は、交通機能の中枢であることから乗換の時間などを短縮でき、移動にかかる時間を最小限に抑えられるのが特徴です。
通勤に時間をかけたくない方や、仕事で出張が多い方におすすめのエリアといえるでしょう。
参考:福岡不動産連合隊 博多区賃貸物件一覧
参考:福岡不動産連合隊 博多区売買物件一覧
周辺施設が充実した利便性の高いエリア:東区
東区は福岡市の中で最も人口が多いエリアです。
エリア内には「イオンモール香椎浜」「ゆめタウン博多」など、市内の商業施設が充実しています。さらに、隣町にある「IKEA福岡新宮」「コストコホールセール久山倉庫店」にも短時間でアクセスできます。
また、同エリアの北西側にある海ノ中道方面には、多くの商業施設があります。
- マリンワールド海の中道:
九州の海をテーマにした水族館。 - 海の中道サンシャインプール:
ユニークな6つのプールが楽しめる夏季限定プール。 - 海の中道青少年海の家:
さまざまな活動を通して子どもの社会性を育む青少年教育施設。 - 西戸崎シーサイドカントリークラブ:
海の景色を同時に楽しめるゴルフ場。
家族で楽しめるレジャー施設が豊富にあるため、充実した休日を過ごせるでしょう。
商業施設だけでなく、東区にはJR鹿児島本線やJR香椎線、西鉄貝塚線が通っており、交通の利便性にも優れます。東区エリアは、利便性の高さを求める方におすすめの移住先といえます。
参考:福岡不動産連合隊 東区賃貸物件一覧
参考:福岡不動産連合隊 東区売買物件一覧
落ち着いた住環境で利便性も高い:南区
南区エリアは、福岡市の中心部から少し離れたベッドタウンです。大型のスーパーや家具販売店、コンビニがあり、生活するのに十分な環境が整っています。
北部には西鉄天神大牟田線、東部にはJR鹿児島本線や九州新幹線が通っているため、都市部へのアクセスにも困りません。しかし電車が通らない場所もあるため、車があると便利です。
中心部から少し離れてゆったり暮らしたい方におすすめのエリアです。
参考:福岡不動産連合隊 南区賃貸物件一覧
参考:福岡不動産連合隊 南区売買物件一覧
自然が豊富でアウトドアが充実:西区
西区エリアには、大型商業施設やスーパーマーケット、飲食店があり、福岡市の中心部に行かなくても生活に困りません。特にJR九州姪浜駅の利便性が高く、天神駅まで約15分、博多駅まで約20分で行けます。
さらにJR九州姪浜駅の周辺には、アウトレットショップ・レストラン・アミューズメント施設が入った「マリノアシティ福岡」や「イオンマリナタウン店」などの商業施設も豊富です。海側にあるマリナタウン海浜公園は、遊歩道が整備されており、散歩やジョギングしながら海の景色を楽しめます。
また、自然環境も充実しており、アウトドア施設が豊富です。西区は、程よく静かな生活環境のなかで、アウトドアを楽しみたい方におすすめのエリアです。
参考:福岡不動産連合隊 西区賃貸物件一覧
参考:福岡不動産連合隊 西区売買物件一覧
福岡市の子育て事情

福岡市は子育てに向いている街です。その理由を、待機児童・進学先・支援制度に分けて解説します。
待機児童が少ない
2024年4月1日時点で福岡市の待機児童は57人と、東京都内の361人と比べると少ないことが分かります。
福岡市へ移住して子育てを考えている方は、安心して移住できるでしょう。
進学先が豊富で将来の選択肢が広がる
福岡市は小中学校や高校が豊富で、進学先の選択肢が広がります。
また、2022年に全国の小中学校を対象に実施した全国学力テストの結果から、福岡市の学力は全国平均と同等程度であることがわかりました。
首都圏を離れて福岡市へ移住しても、ある程度の学力を維持できるといえるでしょう。
福岡市が行っている子育て支援
福岡市では、いくつかの子育てに関する支援を実施しています。
初めての移住で頼れる人が周りにいない場合や、初の子育てで不安な方にとって、支援が充実していることは安心できる要素です。
「幼児教育・保育の無償化」といった国で行っている支援制度に加え、福岡市が独自で行っている支援制度もあります。
制度名 | 制度内容 |
---|---|
第3子優遇事業 | 18歳未満の子どもを3人以上育てている世帯を対象に、3人目以降の子どもが小学校に入学する前の3年間、副食費を免除・助成する制度。 |
子育て世帯住替え助成事業 | 子育てに適した住宅に住替えをする際、費用の一部を助成する制度。助成対象経費の2分の1(上限15万円)を支給。 |
おむつと安心定期便 | 3歳未満の子どもがいる世帯を対象に、産後ケアや産後ヘルパーなどを利用した際に電子スタンプを付与。貯まった電子スタンプをおむつなどの子育て用品と交換できる。 |
福岡市産前・産後ヘルパー派遣事業 | 家族からの家事・育児支援を受けるのが困難な家庭に対し、市が委託した業者が家事や育児を手伝う支援制度。 |
※2025年1月時点の情報です。最新情報は各リンク先をご確認ください。
福岡市移住で使える補助金制度は?

福岡市では2025年1月時点において、移住に直接かかわる補助金・支援制度は行っていません。福岡県全体では、移住検討中の方に向けて移住支援金を提供していますが、福岡市は対象外となっているのが現状です。
ただし、直接移住にかかわりはなくても、場合によっては活用できる補助金制度が存在します。
福岡市が実施している金銭的支援制度の一部をご紹介します。
- 福岡市空き家活用補助金:
空き家を購入して改修工事を行う場合に、その費用の一部を助成する補助金制度。 - ブロック塀等除却費補助事業:
道路に面する、危険性の高いブロック塀を除去する費用の一部を助成する補助金制度。
※2025年1月時点の情報です。最新情報は各リンク先をご確認ください。
福岡市での物件探しは「福岡不動産連合隊」がおすすめ

福岡市は、多くの人が集まる政令指定都市であり、都市機能と自然環境の両方に恵まれた移住におすすめの街です。地方移住をお考えの方は、福岡市で充実した移住ライフを送ってみてください。
福岡市でまだ住まいが決まっていないという方は、「福岡不動産連合隊」を活用してみてはいかがでしょうか。
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