要注意?!北海道移住で後悔しないための対策6選

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雄大な自然や豊富なグルメに魅力を感じ、いつかは北海道で暮らしてみたいと考えている人も多いでしょう。

しかし事前にしっかりと準備や対策をしておかないと、せっかく移住したのに後悔することになりかねません。

そこでこの記事では、実際に北海道に移住して後悔した人の声や、移住してから後悔しないために事前にできる具体的な対策をご紹介します。

どれも移住を考えるうえで欠かせないポイントなので、ぜひ参考にしてみてください。

北海道移住で後悔する理由とは?

移住先として人気の高い北海道ですが、実際に住んでみたら思っていたのと違った、事前の準備や心構えが不十分で失敗してしまったという人もいるようです。

具体的には以下のような理由があります。

とにかく冬は寒い、積雪量が多い

北海道と聞くと多くの人が「寒い」「雪国」といったイメージを思い浮かべるでしょう。
しかし実際に住んでみて、その寒さが想像以上だったと言う人も多いようです。

気象庁のデータによれば、12月から2月の札幌市の平均気温は-2.3°c。

【参考:気象庁|過去の気象データ検索】

特に1月には気温が著しく下がり、最高気温が0度を下回る真冬日も頻繁にあります。

これまでに経験したことのない寒さを肌で感じ、移住は失敗だったなと考える人も多いのかもしれません。

また、真冬よりも3月〜4月頃の方が寒く感じたという人もいます。
暦の上ではすっかり春を迎えていても、雪が溶けた後の寒々しい景観や本州の気温との比較により、気温以上の寒さを感じることもあるようです。

こういった厳しい寒さの中で暮らすには、どうしても光熱費がかさみます。

家庭によっては、灯油代だけで月に数万円かかることもあるようです。原油価格の高騰によってさらに高くなることもあるため、毎月の生活費としてこれらの費用を折り込んでおく必要があります。

また雪国というだけあって降雪量もかなりのものになり、一戸建てに住む場合は冬場の雪かきが必須です。

毎日の雪かきはかなり体力を消耗しますし、屋根からの雪下ろしには危険も伴います。業者に外注もできますが、そのぶん費用がかかります。

また、マイカーを持つ場合には車に積もった雪の処理が必要です。
逆に言えば、札幌などの都心部のマンション住まいであれば雪かきは必要ありません。

雪かきにかかる費用や手間を考えてその地域を選ぶ必要があります。

給料が安い、仕事探しが難しい

転職サイトdodaの調査によると、北海道の平均年収は369万円と、47都道府県中34位です。

【参考:平均年収ランキング(平均年収/生涯賃金)】

他の主要都市に比べて家賃や食料品は安い傾向にあるものの、暖房費などの光熱費はかかるため、移住前に比べてお金のゆとりはなくなる可能性もあります。

リモートワークなどで移住前の仕事を続けられるのであれば問題ありませんが、現地で仕事を探す場合、他の都市に比べるとどうしても給料が下がることは覚悟しなければいけません。

車がないと生活できない

札幌などの都心部を除き、北海道は土地が広いため車がないと生活できない場合がほとんどです。
場所によっては食料品の調達さえ困難なこともあります。

仕事選びや住宅選びにも関わってくる部分なので、マイカーを持つかどうかは事前にしっかりと検討しておきましょう。

車の購入費や維持費のほか、冬にはタイヤをスタッドレスタイヤに付け替えるなどの費用もかかってきます。

産婦人科や小児科が少ない

田舎のほうになると、産婦人科の数が少ないのもデメリットです。
ひとつの病院に人が集中するため、妊婦検診にも待ち時間がかかります。

また、冬の出産の場合、雪の中車を運転して病院に向かうのは大変です。
北海道で出産や子育てを考えている人は、里帰り出産も選択肢に入れた方がいいかもしれません。

また同様に小児科も田舎では数が少ないため、住居を選ぶ際は病院へのアクセスも考慮した方がいいでしょう。

ゴミの分別が大変

北海道に限らず引っ越しにつきものなのが、地域によるゴミの分別ルールの違いです。

特に札幌市では、ゴミ排出量削減のため2009年から「燃えるゴミ」「燃やせないゴミ」が指定の有料ゴミ袋による排出と定められました。
札幌市のゴミは「燃やせるごみ」「燃やせないごみ」「びん・缶・ペットボトル」「容器包装プラスチック」「雑がみ」「枝・葉・草」「スプレー缶・カセットボンベ」「筒型乾電池」「ライター」の9種類に分ける必要があります。

他の地域と比べても特に分類が細かく、毎日のこととなると大変という声もあります。

北海道移住で後悔しないための6つの対策

北海道移住で後悔しないためにはどのような対策があるのでしょうか。ここでは具体的な6つの対策をご紹介します。

北海道移住の住宅選びは慎重に

家賃や部屋の広さや立地など、住宅を選ぶ上で重視したいポイントは人によっていろいろあると思います。
しかし北海道という土地柄、寒さ対策やマイカーの有無など、生活スタイルも十分に考慮する必要があります。

住宅の設備と日当たり

物件を探すとき、まず確認したいのが設備と日当たりです。

多くの賃貸物件には暖房設備が備わっており、一般的には石油とガスが使用されます。
暖房設備によって冬の光熱費は大きく変わってくることがポイント。

ガスは点火が早くすぐに暖まるのがメリットですが、そのぶん費用がかさむことがデメリットです。
いっぽう石油は点火に時間がかかるものの、部屋全体をまんべんなく暖めてくれます。

ガスに関して、都市ガスに対してLPガスは料金が高い傾向にありますが、火力が強い・災害時の復旧が早いなどのメリットもあります。
また、最近ではLPガスも少しずつ安くなってきているため、料金面での差は徐々に解消されていくでしょう。

その他にも、鉄筋か木造かといった構造の違い、マンションの場合は階数の違い、さらに日当たりなどによっても暖房費は変わってきます。
住宅選びの際は家賃だけでなく光熱費も含めて考慮する必要があります。

住まいからの通勤手段にも注目

住まいからの通勤についても事前に考えておきましょう。

札幌の場合、地上を走行するJRは雪で遅延や運休が発生することもあります。
それに対して、札幌市営地下鉄であれば地上を走る区間にもシェルターがあるため、遅れることは少ないです。

そのため札幌市内に住んで電車通勤を検討しているのであれば、地下鉄の沿線上に住むのもおすすめです。

雪と寒さの対策をしておく

前述のように、北海道の冬の寒さと雪の厳しさは本州とは比べ物になりません。そのため十分な事前準備と心構えが必要です。

住居に関しては、集合住宅か一戸建てか、マイカーを持つか持たないかなどによって必要な対策は異なります。

一戸建ての場合、雪かきは必須です。
公道は自治体の除雪車が通りますが、家から道路までの道は各家庭で雪かきをする必要があります。

雪かきを避けるのであれば、都心のマンションを選ぶのが無難でしょう。
また北海道の住宅は二重窓など断熱がしっかりしているところが多いですが、それでもヒーターなどの暖房設備は必要です。

お金の計画を立てる

都心に比べて生活コストを抑えられるのが地方移住のメリットと思いがちですが、意外に費用がかかる部分もあります。
例えば暖房費など、本州ではあまりかからなかった費用も北海道移住では考慮しておく必要があります。

また、引っ越し代など移住そのものにかかる費用の計算も必要です。
「生活費を抑えたくて北海道に移住したのに、むしろ余裕がなくなってしまった!」といったことがないよう、十分に収支計画を練っておきましょう。

北海道移住でかかる主な費用は以下の通りです。

【寒さや雪の対策費用】

  • 防寒着、防滑靴
  • ストーブなどの暖房器具
  • 灯油代
  • 雪かきの道具や外注費用

【マイカーを持つ場合にかかる費用】

  • 車の購入費
  • ガソリン代などの維持費
  • スタッドレスタイヤなど雪対策の費用

【移住そのものにかかる費用】

  • 引っ越し代
  • 住居の取得にかかる費用
  • 家具家電の購入費
  • 帰省の交通費

事前に何度か現地を見に行っておく

移住先を決める際、本やネットの情報だけで判断するのは危険です。
できれば夏と冬など時期を分けて何度か現地に足を運び、実際に北海道で暮らすイメージを持っておくのもいいでしょう。

可能であれば、冬の間に数カ月だけお試し移住をしてみるのもおすすめです。
実際に北海道の気候の中で暮らしていけそうか身をもって確かめられますし、住むエリアや事前に用意しておきたいアイテムなどを検討するのにも役立ちます。

単なる旅行とは違い、実際に生活してみることで見えてくるメリットやデメリットもあります。
住みたいエリアが実際に自分に合っているか確認し、納得した上で移住すれば後悔も少ないでしょう。

お試し移住のあいだに現地で知り合いを作っておくのもいいかもしれません。
知り合いを通じて、いい物件や仕事の情報が手に入ることもあります。

また北海道では、お試し移住を推進する「ちょっと暮らし」という取り組みがあります。
自治体が用意した住宅や長期滞在施設を安価に利用できるというものです。

お試し移住を希望する市町村の窓口に問い合わせて、条件が合えば現地に赴くという流れです。

【参考:体験移住「ちょっと暮らし」|北海道への移住・定住を応援 北海道で暮らそう!】

それまで縁のなかった土地に住むときは、「移住者として地元の人に受け入れてもらえるだろうか」「地域の雰囲気はどんなかんじだろう」といったことが気になるものです。

現地に足を運んで体感することで、ネットではわからない生の情報に触れられます。

自治体に相談する

移住には地方自治体のサービスに関する情報収集も欠かせないポイントです。各自治体の窓口では住まいのことや仕事探し、支援金の制度など、移住に関わるさまざまな相談を受け付けています。

具体的には、北海道庁が運営する「北海道ふるさと移住定住推進センター」、札幌市の「札幌市まちづくり政策局政策企画部企画課」などで移住相談をすることができます。

北海道ふるさと移住定住推進センター

札幌市まちづくり政策局政策企画部企画課

移住支援のNPOを頼るのも手

自治体だけでなく、NPOなど民間の団体で移住者向けの支援を行っているところもあります。

自治体の窓口との違いとしては、特定の地域に縛られず北海道内でも幅広い地域の情報が得られる点です。
土地勘がなく、どのエリアに住んだらいいかまったくわからないという人にも心強い相談相手となってくれます。

NPO法人 私設 北海道開拓使の会

NPO法人 北海道ふるさと回帰支援センター

一般社団法人 北海道移住交流促進協議会

北海道移住のメリット

無計画に移住してしまうと後悔することもありますが、事前にしっかりと準備しておけば、北海道への移住はとても魅力のあるものです。

最後に、北海道移住のメリットをいくつかご紹介します。

ご飯がおいしい!

北海道の魅力といえばなんといってもグルメ
ご飯がおいしいから北海道に移住したい!と考える人も多いのではないでしょうか。

海産物から乳製品まで、地元産の豊富な食材が手軽に味わえるのは北海道ならではのメリットです。
リーズナブルな回転寿司やスーパーで売っているお刺身もクオリティが高く、お金をかけなくても十分に北海道グルメを味わえます。

生活するうえで食を何よりも重視したいという人にとっては、北海道は最高の場所といえるでしょう。

ウィンタースポーツが気軽に楽しめる

スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツが楽しめるのも、北海道移住の大きなメリットです。

ニセコやトマム、ルスツなど、人気のスキー場に気軽に行けます。
北海道のスキー場は世界的に見ても雪質がよく、日本国内のみならず海外からも毎年多くの人が訪れる人気の観光地です。

また、札幌市内にも公営のスケートリンクが複数あります。
さらに札幌オリンピックミュージアムではウィンタースポーツの歴史を学べるほか、体感・体験コーナーではシミュレーターを使ってボブスレーやクロスカントリーを実際に体験できます。

魅力的な観光地が多い

広大な土地と豊かな自然に恵まれた北海道は、全国から観光客が訪れるほどの人気スポットが数多くあります。

  • 函館山展望台
  • 旭山動物園
  • 登別温泉
  • 小樽運河
  • 青の洞窟(小樽や積丹、函館)
  • ラベンダー畑(富良野)

北海道に移住することで、こうした観光地に気軽に行けるのも嬉しいポイントです。

また観光地だけでなく、札幌などの都心部でも身近に自然と触れ合えるのも北海道ならではの魅力といえます。
例えば札幌駅から地下鉄で10分ほどのところにある円山公園では、野生のリスに遭遇することもあるようです。

自然の中でゆったりと暮らしたい、自然豊かな環境で子育てをしたいという人にとっては、北海道はかなり魅力的な選択肢ではないでしょうか。

夏は比較的涼しい

冬は寒さの厳しい北海道ですが、夏は比較的快適に過ごせます。

北海道には梅雨がないというのも有名な話です。
暑いのがどうしても苦手という人には嬉しいポイントと言えるでしょう。

最近では北海道でも30°cを超えることもあるようですが、本州とは違い湿度が低くカラッとした陽気のため、わりと快適に過ごせます。
少し前までは冷房のない家も多かったといわれるくらいです。

事前に十分な対策をして、後悔しない北海道移住を!

北海道移住で後悔した方の声や、後悔しないための対策についてお伝えしました。

北海道はグルメや自然など魅力がたくさんある一方で、厳しい寒さに耐えなければならなかったり、暖房費などの生活コストがかかったりと、対策が必要な部分もいくつかあります。

  • 住宅選びは慎重に
  • 雪と寒さの対策をしておく
  • お金の計画を立てる
  • 事前に何度か現地を見に行っておく
  • 自治体に相談する
  • 移住支援のNPOに相談する

このような事前の情報収集と心構えを十分に行っておき、後悔のないように北海道移住を実現させましょう。

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この記事を書いた人: ラルズネット編集部

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