全国魅力度ランキングで14年連続1位を獲得している北海道。
豊かな自然や美味しい農産物など、北海道にはさまざまな魅力があります。
なかには、いつかは夢の北海道へ移住して、快適な田舎暮らしをしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、慣れない土地での移住となると、住まいや仕事探しなど暮らしに関する不安要素もたくさんあります。
そんなときは、移住支援制度の活用がおすすめです。
今回は北海道の移住で利用できる支援制度について紹介します。
移住支援制度の種類や具体的な内容についても紹介していますので、北海道への移住を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
目次
北海道の移住支援制度について
北海道は、道内への移住を検討している方に向けて、さまざまな移住支援制度を用意しています。
移住支援制度を利用することで、知らない土地への移住がよりスムーズにでき、理想の暮らしが実現しやすくなるでしょう。
移住を検討する際は、移住先での住宅選びや仕事探しが必要です。
また日本最北端の地である北海道ならではの降雪や移動手段の確保など、移住前にしっかりと準備しておくことが重要になります。
そんな移住に関する悩みをサポートしてくれるのが移住支援制度です。
移住支援制度にはいくつかの種類があり、住宅支援や就業支援、移住支援などさまざまなサポートが受けられます。
ただし、北海道全般で実施されているものから、各自治体によって実施されているものまであります。
さらには行政が実施しているものから、NPO団体などが実施しているものなどさまざまな種類があります。
そのため、自分が移住したい地域にどのような移住支援制度があるのか、事前にチェックしておくことが重要です。
北海道への移住を検討している方は、移住支援制度を十分に活用して、より快適な田舎暮らしが手に入れられるようにしましょう。
北海道で実施されている支援制度の解説
北海道で実施されている移住支援制度には、さまざまな種類があります。
ここでは、北海道で実施されている移住支援について、種類ごとに解説をしていきます。
自分にどのような移住支援が必要なのか、事前にチェックしてみましょう。
住宅支援・補助金
北海道の移住支援策のなかで、多くの自治体が実施しているのが住宅の購入支援や補助金の給付です。
移住のための住宅購入や住宅のリフォーム工事にかかる費用を補助することで、定住者の増加を目的とした移住支援策になります。
とくに北海道は日本最北端の地であり、寒さに対する対策が重要です。
移住後も快適な生活が送れるように、断熱効果の高い住宅選びや、追加の住宅設備を設置するためのリフォーム費用が必要になることもあります。
そのため、住居に関する自己負担を少しでも抑えられることは、かなり心強いサポートともいえるでしょう。
住宅支援の支援内容や条件は自治体によって異なり、なかには非常に手厚い支援を受けられる場合もあります。
また、移住者が単身か家族世帯か、移住前の住所によっても支援内容が変わることも。
生活の拠点ともなる住宅選びは非常に重要な要素でもあるため、事前に支援内容をしっかりと確認したうえで、手厚い支援が受けられる自治体を選ぶこともポイントです。
就業支援
北海道への移住後に、現職とは違う職業に就きたいときは就業支援を利用しましょう。
移住を検討するためにネックとなるポイントとして、就業に関する不安も多く挙げられます。
とくに通常の転職とは異なり、移住における就職は生活基盤の移動も伴うため、就活の進め方や企業の探し方で迷うこともあるでしょう。
就業支援にはいくつかの種類があり、自分にあったサポートを選ぶことが重要です。
例えば、札幌市ではUIターン用のWebサイトを開設しています。
Web会議システムを使ったキャリア相談や、企業との面接ができるようになっており、移住前から就職先を探せることがポイントです。
また北海道では、農業、水産業、林業などの一次産業への就職支援も行っています。
少子高齢化によって担い手が少なくなっている分野に対して、移住者を良い条件で誘致をすることが目的です。
なかには、実際に短期間の北海道移住を体験し、一次産業について学べる支援を行っている自治体もあります。
北海道での暮らしを体験できる貴重な機会ですので、一次産業への就業を検討している人はぜひ参加してみましょう。
移住お試し支援
移住する前に実際に北海道での生活を体験したいときは、お試しで移住体験ができる支援を行っている自治体もあります。
お試しで体験できる内容は自治体によって異なります。
移住のお試しは、北海道での暮らしを具体的にイメージするためにぴったりなサポートです。
暮らしの中心となる場所の下見や、お店などの暮らしやすさのチェックなど、インターネットでは分からない現地の情報が手に入ります。
ここでは、移住のお試し支援策について、より詳しく紹介していきます。
移住の検討者向け市内案内
実際に移住を検討している地域を訪れて、市内の案内を行っている自治体もあります。
例えば恵庭市では、「オーダーメイドツアー」を開催しており、移住担当者と一緒に貸し切りジャンボタクシーを使って市内の見学ができます。
オーダーメイドツアーは、利用者の要望にあわせて市内のスーパーやコンビニ、ガソリンスタンドや行政施設など、暮らしに必要な場所を見て回ることが可能です。
移住担当者が同行することで、移住に関する質問ができる点もポイント。
不安に思っていることを解消するための有意義な時間にしましょう。
お試しワーケーション
観光や短期の滞在では分からない移住先のメリットやデメリットもあるでしょう。
そんなときは、短期間のワーケーションプランなどに参加してみることがおすすめです。
北海道では、短期間のワーケーションプランを実施している自治体もあります。
1〜2週間程度の短期宿泊を行い、実際にその場所に滞在することで、生活環境や地域の特色をより深く理解できるでしょう。
また、ホテルなどよりもリーズナブルに滞在できるうえ、アパートやマンションなどのよりリアルな暮らしが体験できる場所が用意されていることもあります。
ただし、お試しワーケーションを利用するためには、現在の仕事でフルリモートワークができるかどうかなど、ご自身の都合によるある程度の制約が出てしまいます。
しかし、リーズナブルに北海道での生活がよりリアルに体験できる良い機会ですので、移住を検討している方はぜひ参加してみましょう。
短期賃貸支援
短期間の移住体験をする方向けに、賃貸支援を行っている自治体もあります。
格安で市内の賃貸を借りられる場合や、賃貸にかかった費用を補助する場合など、支援方法はさまざまです。
自分で短期賃貸を利用するメリットは、自治体が用意した物件ではなく、実際に市内に存在する物件の様子が分かることです。
自治体によっては、移住後に実際に居住できる賃貸を短期で貸し出しているケースもあるので、よりリアルな移住生活が体験できるでしょう。
1泊あたりの宿泊料金が必要なワーケーションに比べて、家賃相場を把握できることもポイントです。
また、1〜3ヶ月の移住を経験することで、より移住生活がイメージしやすくなります。
さまざまな都合により現住所と移住先の往復が発生したり、生活や仕事のしやすさ、気候などをより細かく体験できるでしょう。
北海道は夏と冬で大きく気候が変わるため、より慎重に移住を計画したい人は季節ごとに短期賃貸を利用してみることもおすすめです。
とくに冬は寒さ対策や雪対策でどのような準備が必要なのか、身をもって体験できるでしょう。
子育て支援
お子様連れでの移住を検討しているのであれば、子育て支援についても要チェックです。
自治体によっては、家族世帯にうれしい移住支援を行っていることもあります。
例えば、18歳までの子どもにかかる医療費の助成や小中学生の修学旅行費用を無償化するなど、子育ての手厚いサポートが受けられる自治体もあります。
また、第2子以降の保育料が無料になったり、認定保育園への就園サポートなど、子育てに関する悩みをサポートしてくれる支援も充実しています。
各自治体では、移住後も安心して子育てができる環境づくりに取り組んでいます。
これらの子育て支援政策は、各自治体の居住者に向けて展開されている施策がほとんどです。
そのため完全定住ではなく、住民票を別の場所に残したまま北海道に移住する2拠点生活の場合は適用されないこともあります。
子育て支援を利用したいときは、提供条件をしっかりと確認することがおすすめです。
移住相談窓口
移住に関する不安や疑問に関しては、移住相談窓口を利用してみましょう。
移住相談窓口は主に2種類あり、移住前に不安や疑問を解消できる窓口が設置されている場合と、移住後に生活の相談ができる窓口を設置されている場合、もしくはそのどちらも設置されていることもあります。
移住前に相談できる窓口は、各自治体が電話やオンラインでのお問い合わせ窓口を設置することで、移住に関する悩み事を相談できる機会を設けています。
また、自治体によっては各都府県にオフラインの相談窓口を設置しており、相談員へ直接問い合わせが可能です。
さらに、定期的に北海道への移住に関するイベントも開催されており、移住生活に関する情報や実際に移住をした人の声を聞ける機会もあります。
移住を検討している方は、積極的にイベントに参加してみると良いでしょう。
自治体によっては移住後に相談できる窓口を設けている場合もあります。
知らない土地での生活は、慣れるまでにさまざまな困りごとが出てくるでしょう。
そんなときに、気軽に相談できる窓口があることは非常に心強いですよね。
移住後の生活に関する相談は、自治体の役所などに窓口が開設されているケースが多いです。
移住者に向けた専門の相談員がいる場合もありますので、困ったことがあれば気兼ねなく相談してみましょう。
北海道全域で取り組まれている移住支援
北海道では、各自治体で取り組まれている移住支援のほかにも、道内のほぼ全域で受けられる支援策もあります。
ここでは、自治体以外での取り組みについてご紹介します。
ちょっと暮らし
一般社団法人北海道移住交流促進協議会が受け入れを行っている「ちょっと暮らし」は、気になる地域への体験滞在ができる施策です。
各市町村が提供する家具家電付きの住宅や、長期滞在を目的とした施設での生活体験ができる制度になっています。
また、ちょっと暮らしを実施している市町村とつながることで、実際に移住することが決まったあとも、ワンストップで生活に関する相談ができることがメリットです。
事前に移住先の生活環境をしっかりと確認しておくことは、非常に重要なポイントになります。
お試し移住を試したい方は、ぜひちょっと暮らしを試してみましょう。
北海道移住応援カード
北海道移住応援カードは、北海道への移住を検討している人に向けて交付されるカードで、移住の前後でさまざまな特典を受けられる制度です。
カードが交付されると、レンタカーの割引や各種ローン金利の優遇など、移住に関わる様々なサポートが受けられます。
また、移住に関するさまざまな情報が受け取れますので、移住を検討している人には非常に便利なサービスと言えるでしょう。
北海道移住応援カードは、道外に在住の移住検討者であれば申込みができます。
カードの発行から3年間利用できますので、移住を検討するときはぜひ活用してみましょう。
北海道の各地域の移住支援制度
北海道の移住支援のなかには、自治体独自で取り組んでいる制度もあります。
ここからは、各自治体で実際に取り組まれている移住支援制度について紹介します。
より充実した支援が受けられる地域をお探しの方は、ぜひ参考にしてみてください。
恵庭市
恵庭市は、札幌と新千歳空港の間に位置する市で、都市機能と自然があふれるバランスの取れた地区です。
北海道の中心地である札幌にもアクセスしやすく、空港も近いことから各都道府県に移動がしやすいことが、移住の人気を高めています。
そんな恵庭市は、移住を支援するポータルサイト「ガーデンシティLife えにわで暮らそう！」を開設しています。
ポータルサイトでは、恵庭市の情報や特色、実際に移住した人へのインタビューなどが掲載されており、移住のイメージが湧きやすくなるサイトです。
恵庭市ではオンライン移住相談や市内のオーダーメイドツアーを行っています。
また、定期的に市内での移住者交流会を開催しており、同じ移住者同士でのコミュニティーが作れる機会も設けられており、情報交換や悩みごとの解決に活用可能です。
恵庭市の移住に関する情報は、すべてポータルサイトから確認できます。
気になる方はぜひチェックしてみてください。
参考：千歳不動産連合隊 恵庭市賃貸物件一覧
参考：千歳不動産連合隊 恵庭市売買物件一覧
帯広市
帯広市は、都道府県別の住みよさランキング2022において、北海道内1位を獲得した地域です。
十勝平野が広がる帯広は豊かな自然が広がる地域で、農産業が非常に盛んな地域でもあります。
帯広市では、移住体験や移住に関する費用の支援が充実しており、検討段階から実際に移住するまで手厚い支援が受けられることがポイント。
例えば移住応援プランでは、十勝管内の企業に就職を検討する際に発生する交通費や宿泊費を助成してもらえます。
また、帯広市では創業支援も行っており、移住をきっかけにビジネスを始めたいと考えている人にもおすすめです。
帯広の移住に関する情報は、帯広市のホームページに用意されています。
帯広に関してより詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
参考：帯広不動産連合隊 帯広市賃貸物件一覧
参考：帯広不動産連合隊 帯広市売買物件一覧
上川町
上川町は、北海道のほぼ中心に位置する場所で、大雪山国立公園などがある自然にあふれた地域です。
キャンプや登山などのアクティビティが多く、国内外の観光者に人気なスポットでもあります。
上川町には、移住に関するポータルサイト「KAMIKAWA LIFE」が用意されています。
上川町の地域情報や移住に関する情報が分かりやすくまとめられており、移住を検討する際はぜひ参考にしたいサイトです。
上川町では、随時オーダーメイド型生活体験モニターの募集を行っています。
モニターツアーに参加すると、職場見学や住宅見学、地元の人々との交流など上川町をより深く知るツアーが体験できます。
ツアーの所要時間はおよそ3〜4時間程度で、参加者の希望にあわせて体験内容は希望に合わせてアレンジしてくれるので、気になることは事前に相談しておきましょう。
また、昼食か夕食もツアーの内容に含まれており、上川町のグルメを満喫できます。
往復の交通費は自己負担になりますが、実際に移住を検討している人には便利なツアーです。
気になる方は、ぜひポータルサイトをチェックしてみてください。
沼田町
沼田町は、「町内を歩いて回ることができる環境づくり～あるくらす」という施策を展開しており、コンパクトなまちづくりに取り組んでいます。
北海道は面積が大きく、降雪などの影響で移動が困難になるというイメージもあるなか、市街地を歩いて移動できる点は大きなメリットです。
沼田町には、2種類の移住体験住宅が用意されており、リアルな移住が体験できます。
体験用の住宅は月額30,000円から入居可能で、かなりリーズナブルに移住体験が可能です。
また、沼田町は子育て支援も充実しています。
18歳未満の子どもの医療費無償化や認定保育園の保育料無料など、さまざまな子育て支援が実施されており、安心して子育てができるでしょう。
人口が3,000人程度と非常にゆったりとした地域ですので、まさに移住の醍醐味を満喫できる場所といえるでしょう。
参考：千歳不動産連合隊 沼田町売買物件一覧
深川市
深川市は、宝島社が発行する「住みたい田舎ベストランキング」において、5年連続でTOP3にランクインするなど、移住先として非常に注目が集まっている地域です。
そんな深川市ではさまざまな移住支援を行っており、オンラインでの移住支援から体験移住までさまざまなサポートが実施されています。
定期的にオンラインのウェビナーも開催されていますので、現地に足を運ぶ余裕がない人も、より具体的に移住をイメージしやすくなるでしょう。
また、日帰りから最長1ヶ月までの体験移住プランも用意されており、現地での生活を体験も可能です。
その他にも、職業支援や引越し費用の支援、世代別の支援などが充実しており、非常に手厚いサポートが受けられます。
深川市のサポートについては、ポータルサイトに分かりやすくまとめられていますので、移住を検討している方はぜひチェックしてみてください。
参考：旭川不動産連合隊 深川市賃貸物件一覧
参考：旭川不動産連合隊 深川市売買物件一覧
旭川市
北海道で第2の都市とも言われている旭川市でも移住支援が行われています。
札幌に続く都市でありながら、大雪山連峰や十勝岳連峰に囲まれており、周辺には石狩川などの川も流れており、非常に自然があふれる地域となっています。
旭川市では、農業以外にも建設業、製造業が発展しており、道北の物流拠点としても便利な土地になっています。
都市と自然のどちらも充実しているので、生活のバランスが取りやすい点がメリットです。
旭川市では、オンラインでの移住相談を受け付けています。
本格的に移住を検討していない場合でも気軽に相談ができるようになっており、さまざまな情報を入手可能です。
また、移住後に関してもワンストップで相談できる窓口が開設されています。
旭川市役所にある「あさひかわ移住ワンストップ窓口」では、生活や暮らしに関する相談ができ、移住後も安心して過ごせる環境が整っていることが魅力です。
旭川市の移住情報は、市のホームページに詳しく記載されていますので、ぜひ参考にしてみてください。
参考：旭川不動産連合隊 旭川市賃貸物件一覧
参考：旭川不動産連合隊 旭川市売買物件一覧
浦河町
浦河町は、北海道南部の街で日高山脈に面している地域です。
日本有数の競走馬の産地として知られ、数々の名馬の出身地でもあります。
そんな浦河町では、ワーケーション用の施設が多数用意されていることがポイントです。
無料で利用できるワークスペースから、格安で利用できるワークスペースが用意されており、仕事をしながら浦河町での暮らしが体験できます。
また、滞在中に利用できる体験サービスも充実しており、海鮮を使ったグルメを堪能したり、雄大な自然のなかで生き物の観察ができることも都会では体験できない魅力です。
町内案内や交流会も実施されており、実際の暮らしを体験しながら町内の人たちとコミュニケーションが取れることもメリットです。
豊かな自然と澄んだ空気のなかでのワーケーションは、なかなか都会では経験できません。
働き方改革によって、ワーケーションをしてみたい方には非常におすすめです。
浦河町役場商工観光課の移住交流テレワーク誘致推進室では、ワーケーションに関するポータルサイトを開設しています。
ワーケーションに興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
そのほかの自治体でも支援が充実
今回紹介した移住支援はほんのごく一部であり、北海道ではさまざまな移住支援が実施されています。
北海道で快適な移住生活を目指すときは、支援内容によって地域を選んで見ることも1つの手段です。
自分の生活や一番大事にしたいポイントを決めて、移住先を決めてみると良いでしょう。
移住支援を利用して快適な北海道暮らしを
今回は、北海道への移住で活用できる移住支援について紹介しました。
生活環境が大きく変わる移住は、不安や問題に直面することも多いでしょう。
そんなときは、周りの人の力を借りてみることがおすすめです。
移住支援を最大限に活用して、理想の移住生活が叶うようにしましょう。
