北海道の一人暮らしに必要な費用はいくら?初期費用と生活費の目安

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北海道の一人暮らしに必要な費用はいくら?初期費用と生活費の目安

豊かな自然環境のなかでゆったりと暮らしたり、美味しい食材を堪能したりと、さまざまな魅力がある北海道。

その北海道の魅力に感化され、移住を検討している方も多いのではないでしょうか。

とはいえ、北海道で一人暮らしをする場合、「どの程度の生活費が必要なのか」「引っ越し代や賃貸住宅の入居費として、どれぐらいの予算を確保すれば良いのか」と悩んでしまうケースもあるでしょう。

そこで本記事では、北海道の一人暮らしに必要な費用を詳しく解説します。初期費用と生活費に分け、それぞれの内訳をご紹介するので、移住に関するシミュレーションを行う際に役立ててください。

北海道の一人暮らしに必要な費用

2.北海道の一人暮らしに必要な費用

まずは、北海道の一人暮らしに必要な大まかな費用をご紹介します。初期費用と月々の生活費に分けて解説しているので、予算を立てる際の参考にしてください。

初期費用の目安は約37万円

一人暮らしの初期費用には、引っ越し代や賃貸物件の入居コスト、家具や家電の購入費が含まれています。それぞれの目安は次の通りです。

費目費用の目安
引っ越し代約100,000円
(元住所が東京都の場合)
賃貸物件の初期費用約150,000円
(引っ越し先の家賃が50,000円の場合)
家具や家電の購入費約120,000円
(ベッドや洗濯機などを新調する場合)
トータル費用約370,000円

上記はあくまで目安であり、トータル金額は住んでいる場所や必要な家財などによって異なります。後ほど具体的な内訳を解説していますので、参考にしてみてください。

東京都や大阪府などの都市圏に比べ、北海道の賃貸物件の家賃は比較的安いエリアが多く、それだけ敷金や礼金といった費用を抑えられるでしょう。

しかし、広大な土地を有する北海道だからこそ、引っ越し代が高額になりがちです。例えば、同じ東京圏内から移動する場合でも、移住先が北海道の西部か東部かによって引っ越し代に大きな差が生まれます。

月々の生活費の目安は約13~15万円

月々の生活費は、総務省統計局のデータを参考に、費目別の平均支出額を算出しています。内訳に関しては、後述する「北海道で一人暮らしをする際の費用の内訳【生活費】」をご確認ください。

費目1ヶ月の平均支出額
食費35,168円
住居費17,174円
水道光熱費16,946円
家具・家事用品の購入費5,534円
被服類の購入費3,719円
保険料・医療費6,313円
交通費12,556円
トータル費用97,410円

上記の金額に加え、家具や家電の買い替え、冠婚葬祭や病気・事故の際の急な出費なども考慮に入れておきましょう。

そのため、上記の金額に突発的な出費も加え、13~15万円ほどの金額を想定しておくと安心です。

北海道で一人暮らしをする際の費用の内訳【初期費用】

3.北海道の一人暮らしに必要な費用

北海道で一人暮らしをする際の初期費用の目安は約37万円です。

ただし、実際の費用は現在の住所や引っ越し先の物件などによって異なるため、細かい内訳を計算することが大切です。以下の内容を参考に、必要な初期費用をシミュレーションしてみてください。

引っ越し代

引っ越し一括見積もりサービスの大手「引越し侍」が提供するシミュレーションツールを活用し、引っ越し代の概算(2023年6月時点)をご紹介します。引っ越し代は、建物タイプや荷物の総量によって価格が大きく異なるため、あくまで参考までにご覧ください。

引っ越し代シミュレーションの条件
● 引っ越しタイプ:単身
● 建物タイプ:引っ越し前/マンション → 引っ越し後/マンション
● 荷物:少なめの荷物量(家電なし)
現在の住所最安値最高値
北海道19,440円42,430円
岩手県74,520円96,500円
東京都106,820円123,740円
大阪府118,930円155,810円
広島県135,000円169,330円
熊本県189,060円189,060円

広大な土地を持つ北海道は、他都府県から移動すると高額な引っ越し代が必要です。

一般的に引っ越し代は、移動距離が500km以上になると超長距離料金が適用され、費用が大幅に高くなります。

例えば、北海道札幌市から約500kmの地点にあるのは青森県八戸市です。そのため、青森県以南の地域から北海道へ引っ越す場合は、少なくとも10万円以上の予算を立てておくのが良いでしょう。

また、3~4月の繁忙期は、上記よりもさらに3~5万円ほどの引っ越し代が加算されます。時期にこだわりがなければ、繁忙期を避けて引っ越し業者を利用するのが無難です。

賃貸物件の初期費用

賃貸マンションや賃貸アパートで一人暮らしをする場合は、次のような初期費用がかかります。なお、不動産会社や物件によって、一部の費用が発生しないケースもあります。

費目概要料金相場
敷金賃貸契約を結ぶ際、一時的に預け入れるお金。退去時に返ってくることもある。家賃月額の75%
礼金貸主に対して謝礼として支払うお金。退去しても返ってこない。家賃月額の6%
仲介手数料不動産会社に支払う物件紹介料。家賃月額の100%
管理費・共益費物件のメンテナンスにかかる費用。家賃月額の5~10%
火災保険料賃貸物件に入居する際は、火災保険の加入が義務付けられているケースが多い。20,000~30,000円/年
鍵交換費入居者が入れ替わる度に鍵を交換するための費用。セキュリティやプライバシー保護の観点から導入しているケースが多い。10,000~12,000円
(一般鍵)
クリーニング代以前に入居者が住んでいた場合、室内のクリーニングや消毒などにかかる費用。20,000~40,000円
(1R・1K)

上記のうち、敷金や礼金は地域によって料金相場に大きな違いがあります。北海道は他地域に比べ、やや低めの水準に落ち着いているのが特徴です。

地域敷金の相場礼金の相場敷金・礼金の合計
北海道家賃月額の75%家賃月額の6%家賃月額の81%
東京都家賃月額の98%家賃月額の51%家賃月額の149%
大阪府家賃月額の23%家賃月額の93%家賃月額の116%
全国平均家賃月額の72%家賃月額の51%家賃月額の123%
東急住宅リース株式会社|全国の賃貸マンションの一時金共同調査結果(2019年)をもとに作成

家具や家電の購入費

北海道への引っ越しにあたり、必要な家具や家電を買い揃えるケースもあるでしょう。その場合は次のような購入費(一人暮らし用)がかかります。

種類料金相場
ベッド(シングルタイプ)20,000~50,000円
収納ケース5,000~10,000円
洗濯機20,000~30,000円
冷蔵庫(100L以下)10,000~20,000円
電子レンジ5,000~15,000円
テレビ20,000~40,000円

このような家具や家電は、現在使用しているものを使い回せば購入費がかかりません。その分、引っ越し代が高くなるものの、家具や家電を新調するより安く済むケースも多いでしょう。

また、引っ越しを機に家具や家電を買い替えたい場合は、リサイクルショップで中古品を購入したり、知り合いから譲ってもらったりするのも方法の一つです。

北海道で一人暮らしをする際の費用の内訳【生活費】

4.北海道の一人暮らしに必要な費用

一人暮らしの生活費に関しては、総務省統計局が公表している「家計調査(2022年・単身世帯)」のデータが参考になります。このデータをもとに、費目別の生活費の目安をご紹介します。

食費

地域食費の平均額(1ヶ月)
北海道・東北地方35,168円
関東地方41,376円
全国平均39,069円

北海道・東北地方の食費は、関東地方や全国平均に比べて金額が低い傾向にあります。

月額35,168円を1日あたりに換算すれば1,172円です。普段からよく外食をする方からすると、やや少額に感じるかもしれませんが、自炊なら十分に達成可能な金額だといえるでしょう。

北海道には畜産や酪農を基幹産業とする地域が多く、新鮮な食材の宝庫です。

このような環境のメリットを活かし、健康的かつ低コストの自炊にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

住居費

地域住居費の平均額(1ヶ月)
北海道・東北地方17,174円
関東地方29,276円
全国平均23,300円

住居費には、地代家賃や設備の修繕費などが含まれています。

全国に比べて北海道は、家賃の低い物件が多い傾向にあります。賃貸物件で同じ部屋の広さでも、他都府県よりも家賃が低く設定されているケースも珍しくありません。

東京都や大阪府などの都市圏から北海道に移住する場合、この家賃が大幅に抑えられるのが大きなメリットです。

水道光熱費

地域水道光熱費の平均額(1ヶ月)
北海道・東北地方16,946円
関東地方12,383円
全国平均13,098円

他都府県よりもコストが高額になりやすいのが、水道光熱費です。

夏場は全国に比べて涼しいため、エアコンや扇風機などの使用機会を抑えることで、電気代を節約できます。

しかし、一般的に冷房機器よりも暖房機器のほうが、より多くの電力を消費しがちです。

そのため、北海道の冬は暖房機器の使用機会が多くなり、どうしても電気代が高くなってしまいます。

対策としては、北海道のなかでも比較的暖かい南部エリアを選ぶのがおすすめです。このようなエリアでは、サーキュレーターによる空気循環や断熱性能の高いカーテンなどを利用し、暖房効率を高めることで、エアコンを最大限に運転せずとも快適に過ごせる場合もあります。

家具・家事用品の購入費

地域家具・家事用品の購入費の平均額(1ヶ月)
北海道・東北地方5,534円
関東地方5,270円
全国平均5,487円

他都府県よりも雪の多い北海道では、雪かきや窓の凍結を防ぐためのグッズが必要になるケースも少なくありません。

庭付きの戸建てに住む場合は、冬の間の積雪に耐えられるよう、庭の木や草を雪囲いする道具を活用することもあります。

また、北海道の寒さが厳しい地域では、1日中暖房を付けっ放しにする機会が多く、室内が乾燥しやすくなります。このような住宅には、加湿器が必須だといえるでしょう。

雪対策や寒さ対策が不可欠な北海道だけあり、家具・家事用品がやや高額になりやすい点には注意が必要です。

被服類の購入費

地域被服類の購入費の平均額(1ヶ月)
北海道・東北地方3,719円
関東地方6,015円
全国平均5,047円

北海道のような雪国では、寒さ対策となる厚手のコートやジャケットなどが必要になります。

また、靴底が滑りにくく、耐水性の高い厚底のシューズがあると便利です。

このような被服類は、北海道に移住する前に取り揃えておくと良いでしょう。具体的な体感温度を知りたい方は、あらかじめ現地へ体験移住をするのもおすすめです。

おしゃれが好きで、被服類の購入費にもう少しお金をかけたい場合、札幌市や旭川市などの都市周辺を検討してみてください。都市からあまりにも離れた地域に住むと、ショッピング施設に出向くだけでかなりの移動時間がかかってしまうからです。

保険料・医療費

地域保険料・医療費の平均額(1ヶ月)
北海道・東北地方6,313円
関東地方8,396円
全国平均7,384円

保険料や医療費には、民間保険の月額保険料や病院への通院代、薬代などが含まれており、1ヶ月の平均額は6,313円です。

そのうち民間保険の月額保険料は、3,036円と総額の約半分を占めています。

扶養家族がいない一人暮らしの場合、遺族の生活資金を保障する死亡保険や、子どものための学資金を貯蓄できる学資保険の優先度は低いといえます。

その代わり、万一の病気や事故の際に生活費を保障する収入保障保険や、自然災害のリスクに備えられる火災・地震保険などを検討すると良いでしょう。

交通費

地域交通費の平均額(1ヶ月)
北海道・東北地方12,556円
関東地方12,655円
全国平均12,295円

交通費には、自家用車の維持・点検費やガソリン代、通勤・通学のための移動費などが含まれています。

そのうち、北海道の自動車等関係費は1ヶ月の平均額が9,531円と、全国平均よりも1,000円ほど多いのが特徴です。

北海道は、札幌市や旭川市などの都市部は別にして、少し郊外に外れると自家用車が不可欠なエリアも少なくありません。特に北海道の東部は、町のなかに駅がなかったり、バスの本数が極端に少なかったりする場合もあります。

北海道の郊外に移住する際は、事前にしっかりと交通手段を確認しましょう。

北海道での一人暮らしの費用を抑えるコツ

5.北海道の一人暮らしに必要な費用

北海道で一人暮らしをする際は、工夫次第で水道光熱費や交通費などを大幅に抑えられます。

ここでは、費用を抑える2つのコツについてご紹介します。

冬場は省エネを意識する

冬場の寒さが厳しい北海道では、どのように寒さ対策を行うかで光熱費が大きく変わります。

例えば、日中にエアコンの暖房機能をフル稼働させたり、消費電力の大きい暖房機器を複数台使ったりすれば、冬の電気代がかなり高額になるでしょう。

そのため、光熱費を抑えられる次のような工夫をすることが大切です。

  • エアコンのフィルターや室外機の定期的な清掃を行う
  • サーキュレーターで天井にこもりがちな温風を循環させる
  • 窓ガラスに断熱シートや隙間防止シートを貼る
  • 部屋のなかで厚着をしてエアコンの設定温度を下げる
  • 光熱費が高額になりやすい電気・灯油ストーブを電気毛布やこたつに切り替える
  • 室内の湿度を上げて体感温度を上昇させる

ただし、支出を抑えることばかりに気をとられ、体調を壊してしまわないよう注意が必要です。風邪を引かない程度の心地良い空間と省エネのバランスを意識し、自分の生活スタイルに合う環境を構築してください。

交通インフラの整った地域に住む

壮大な大地が広がる北海道では、住む地域によって必要な交通費に大きな差があります。

例えば、同じ北海道のなかでも札幌市まで車で2~3時間ほどかかる地域や、交通インフラが十分に整備されていない町も存在します。特に、町のなかに駅がない地域は、車が生活必需品となり、駐車場代や高額なガソリン代がかかりやすい点には注意が必要です。

北海道に移住するにあたり、「朝遅くまで寝たいので出勤時間を短く抑えたい」「わざわざ自家用車を買いたくない」といった方は、交通インフラの整った地域を選ぶと良いでしょう。

札幌市や旭川市などの都市部以外に、郊外にも交通の利便性に優れた地域があります。

  • 北広島市
    札幌市と千歳市の間に位置しており、北海道の各地にアクセスしやすい札幌駅や、出張・帰省に便利な新千歳空港に短時間で移動できる。交通インフラが優れているだけではなく、自然環境も豊かで過ごしやすい。
  • 東川町
    北海道第二の都市である旭川市から、すぐ南東に位置する町。ショッピング施設や娯楽施設の多い旭川市にアクセスしやすく、東川町にはキャンプ場や大型公園などのレジャースポットが多い。
  • 七飯町
    函館市の北に位置する町。大型ショッピングセンターや医療施設の数が多い函館市まで、車で約30分と短時間でアクセスできる。町内にJR函館本線や高速道路が通っているのもポイント。

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7.北海道移住促進連合隊

今回は、北海道で一人暮らしをする際の初期費用や生活費をご紹介しました。

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この記事を書いた人: ラルズネット編集部

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