観光地としても移住先としても人気の函館。歴史を感じる街並みや、美しい夜景、食べても食べても飽きないグルメなどの魅力がいっぱいです。
今回はそんな函館について、移住におけるおすすめポイントや、押さえておきたいサポートなどを紹介します。
目次
函館ってどんな街?

函館は、北海道南部に位置する街です。
縄文時代から集落があり、江戸時代から本州と北海道を結ぶ連絡口として発展してきました。そのため、歴史を感じる建物がそこかしこに並んでいる「歴史を感じる街」です。
函館へ移住する4つのおすすめ

観光地としての魅力と、実際に暮らすときに感じる魅力は別ものです。しかし、函館は実際に生活する上でのメリットもたくさんあります。
住みやすい気候
北海道と言えば豪雪地帯のイメージがあります。寒さが厳しく数メートルの積雪があり、雪かきが大変という声も少なくありません。
冬の函館は30センチから40センチほどの積雪で、1月の日中の気温はマイナス2度ほど。この数値は北海道の中でも比較的積雪量は少なく、穏やかな気候です。寒さが苦手な人でも比較的暮らしやすい街と言えます。
充実した医療・福祉施設
実際に住むとなると気になるのが、万が一のときに医療や福祉へアクセスがしやすいかどうかです。
その点でも、函館は医療機関が充実していて、大きな総合病院や住宅地のクリニックも多数あります。心理的にも物理的にも医療へアクセスしやすい街です。
さらに小さな子どもがいる子育て世帯に注目してもらいたいのは、函館市の待機児童が0人であること。0歳児から預かってもらえる認定保育所やこども園が多数あるので、共働きを考えている移住者にとっても心強い街です。
老後の介護のサービスも手厚く、一生住み続けることができる街といえます。
各地へ移動しやすい公共交通機関
函館は鉄道の他にも、本州を結ぶフェリーや空港も市内にあります。まさに陸海空の玄関口。とくに函館空港は東京や名古屋、大阪への国内線や、台湾への国際線も就航していて、出張が多い職業の人や旅行好きには便利な街です。
また市内の移動も、路面電車や路線バス、空港やフェリーターミナルへのシャトルバスなどの公共交通機関が充実しています。
道庁がある札幌市へは電車で3時間半から4時間とかなり時間はかかりますが、市内で生活する分には、不自由を感じることはないでしょう。
豊かな函館の名産品
港町である函館は海産物の宝庫です。全国の食通たちが「ハズレなし」と断言する飲食店を日常的に利用できるのは、グルメ好きには堪らない魅力です。
また、スーパーや市場でも新鮮な海の幸が、本州では考えられないような安さで売られていて、料理好きも満足できるでしょう。
函館の移住サポートは?

そんな魅力的な函館にぜひとも移住したい!と実際に行動するとき、気になるのはその土地の移住者の受け入れ体制です。地元の住民はもちろん、先輩移住者や行政の対応が気になるところ。
その点、函館は移住者を歓迎しているので、サポートが充実しています。
函館に移住する前も移住した後も相談できる「移住サポートセンター」
函館市には、移住を検討段階から移住後までをワンストップで相談できる窓口「移住サポートセンター」があります。
函館移住を検討している人は、メールマガジンに登録するだけでも函館で暮らすための情報が手に入り、オンライン上でのセミナーや相談会に参加できます。
先輩移住者の体験談や利用できる制度の説明など、移住する前から函館の人々の様子がわかるのは、不安と期待が入り混じる移住検討者にとってとてもありがたいですね。
函館移住後もサポートしてくれる市民フォーラム
移住後のサービスも豊富なのは、先に移住していた先輩たちが、新規移住者の相談にすぐ乗ってくれる体制が整っているからです。そのなかで、とくに活発な活動を行っているのが以下の2団体です。
移住者交流会「まちセン茶論(サロン)」
先述した「移住サポートセンター」が毎月開催している交流会です。テーマに沿った雑談や、暮らしに役立つお得な情報の交換会など、困りごとの相談を自然にできるサークルです。もともとの市民も移住者も、垣根なく気軽に参加できます。
移住前から仲間ができるというだけでもとても心強いですね。
開催日程や、過去の開催状況はまちづくりセンター活動日記で確認できます。
市民活動団体「移住club函館」
移住者を応援する市民のサークルで、こちらも毎月の交流会が行われています。
会員の中には函館の不動産に詳しい人もおり、移住の相談にもしっかり対応してくれるので安心です。年会費は必要ですが、果樹園での果物狩りが特別料金になるという特典があります。
会員の活動も豊富で、趣味を通じて交流を大切にしたい人に向いているサークルです。
詳しい活動内容は、公式ホームページで確認できます。
函館移住者への支援

市民や移住者によるサポートの他にも、行政によるサポートの手厚さが函館の特徴です。そのなかでも「仕事」「住宅」「子育て」の支援制度に重点をおいて見ていきましょう。
函館の就業・就農・起業支援
生活の基盤である、「移住先での仕事」。函館の企業に就職するのか、それとも農業を営むのか、いっそ起業するのか……。選択肢はたくさんあっても、現実的に「仕事があるのか」は気になる部分です。
函館しごとネット
函館市が運営する求人情報サイトです。移住者向けの求人情報も充実していて、会員登録すると、移住前から函館市内の企業を検索できます。
函館市求職者・労働者の支援
また、函館市のサイトでは「求職者・労働者の支援」のページがあり、企業の合同説明会やセミナーの情報、支援金や給付金などの情報も発信されているので、移住前からチェックしておいて損はないでしょう。
参考:函館市公式ホームページ
函館市の創業助成金
起業・創業するときに気になるのが、やはり助成や補助制度です。函館市には「創業バックアップ助成金」というものがあります。優れた事業計画に対して給付される助成金の金額は、最大500万円です。
どういったものが「優れた事業計画」なのかを学べるセミナーやスクールも開催されているので、しっかり対策をして挑戦してみましょう。
函館市の創業助成金の募集は、年度初めに行われるケースがほとんどです。助成金の活用を検討している方は、3月ごろからホームページをチェックするようにしましょう。
また、創業助成金は募集期間が短いため、過去の募集状況をしっかりと確認しておくことも重要です
※2023年3月時点に執筆した記事です。最新情報はこちらのページをご確認ください。
参考:函館市 創業助成金
函館市移住支援金
「東京圏から函館市へ移住」し、先述の「函館しごとネット」を通じて、「移住支援金対象求人の掲載企業」に「5年以上就業の意志がある人」などが対象の支援制度です。
1世帯100万円、うち18歳未満1人につき30万円の加算。単身でも60万円の支援金が給付されます。
こちらも申請者がとても多く、すぐに予算の上限に達してしまうため、年度の切り替え時に新年度の募集が始まっているかどうか忘れずにチェックしておきましょう。
※2023年3月時点に執筆した記事です。最新情報はこちらのページをご確認ください。
函館の住宅支援
そして、移住に向けて何よりも大切なのは生活する場所、「住宅」です。北海道は本州に比べて家賃が低く、敷地や部屋が広々としていることが特徴です。
家族で移住するならはやり理想のマイホームを建てたい。そんな人にも函館市がサポートしています。
※2023年3月時点に執筆した記事です。最新情報は各ホームページをご確認ください。
函館市まちなか住宅建築取得費補助金
函館の中心地である、函館駅前・大門地区に家を購入、または新築の家を建てる人向けの助成金です。その補助金は最大200万円。
年度ごとに申請できる枠が決まっているので、便利な駅前地区へ住むことを考えるなら早めにチェックしておきましょう。
参考:函館市×不動産連合隊 住まいに関する支援制度まとめ │ まちなか住宅建築取得費補助金
空家改修費補助-空家等対策支援補助金-
こちらは移住者限定の制度です。まだ入居前で、リフォーム施工業者との契約を結んでいない人が対象となります。こちらも最大200万円の補助です。
北海道は空き家が多く、函館市でも空き家の放置が問題となっています。そこで移住、転入する人に積極的に空き家を購入し、利用してもらうためにこのような補助金制度ができました。
公式ホームページをチェックして、最新の情報を確認しましょう。
参考:函館市×不動産連合隊 住まいに関する支援制度まとめ │ 空家等改修支援補助金
住宅リフォーム補助制度
古民家を購入してリフォームする場合に利用する制度です。「バリアフリー」「耐熱」「耐震」の改修工事に適応され、最大40万円の補助金が出ます。
この制度を利用するには、函館市内の施工業者に依頼することが条件ですが、入居前から適応されるので忘れずにチェックしておきましょう。
また、毎年度の受付数には上限があります。受付状況は、公式ホームページからチェックしましょう。
参考:函館市×不動産連合隊 住まいに関する支援制度まとめ │ 住宅リフォーム補助制度(バリアフリー・断熱改修)、函館市×不動産連合隊 住まいに関する支援制度まとめ │ 住宅リフォーム補助制度(耐震改修)
組み合わせてさらにお得に
これらの助成金制度は組み合わせることもでき、大幅な経費削減になります。
例えば、函館駅前地区で古い木造の空き家を購入し、リフォーム工事を行うとすると、「函館市まちなか住宅建築取得費補助金」で最大200万円。「空家改修費補助」でまた200万円、そして「住宅リフォーム補助制度」で最大40万円を受給できます。
合計で最大440万円の補助金がつくので、移住後でも安心して生活ができます。
さらに函館市では、1981年5月31日以前に建てられた木造一戸建住宅の耐震診断が無料、または最大6万円の補助金がつきます。
創業助成金や移住支援金も合わせて利用できるので、函館は移住者にやさしい街といえます。
函館の子育て支援
福祉が充実している函館は、子育て世帯へのサポートや補助も充実しています。函館市のサイトでは子育て情報のリンクがわかりやすくまとまっているので、移住前にチェックしておくのをオススメします。
そのなかでも、函館市が独自に行っている補助金や給付金を紹介します。
ヤングファミリー住まいりんぐ支援事業
函館市では、中学卒業前の子どもがいる世帯の移住者向けに、家賃の補助金が最大1万5千円出ます。「補助対象地区内に転入してから1年以内」「世帯の所得が月額31万3千円以下」などの条件はありますが、子育て世帯はぜひチェックしておきたい補助金制度です。
参考:函館市×不動産連合隊 住まいに関する支援制度まとめ │ ヤングファミリー住まいりんぐ支援事業
中学校卒業生入学準備等給付金
中学校などの義務教育校を卒業予定である子どもがいる世帯に、3万円の補助金を付与しています。
こちらも「世帯収入が300万円以下」あるいは「卒業予定の子どもが第3子以降」などの条件があります。何かと入用な卒業や入学シーズンには嬉しい支援です。
函館への移住には「函館不動産連合隊」を活用しよう

函館には、移住者が利用できる制度やサポートの仕組みが整っています。こういった情報をチェックしているだけでも、「移住先の人たちとも仲良くなれそう」「これだけの補助金ができるなら、予算に余裕ができる」と感じられるのではないでしょうか。
函館への移住を検討している方には、「函館不動産連合隊」の活用をおすすめします。
函館不動産連合隊では、賃貸・売買にかかわらず多数の物件情報を掲載しているため、効率良く理想的な住まいを探せます。
函館市とも連携しており、サイト上で「函館市の住まいに関する各種支援制度」を確認できる取り組みも実施中です。対象となりうる支援制度がある賃貸・売買物件には、自動的に該当する制度ページへのリンクボタンが表示されます。
函館やその周辺で住居をお探しの方は、ぜひ活用してみてください。
参考:函館不動産連合隊 賃貸物件一覧
参考:函館不動産連合隊 売買物件一覧