札幌市や室蘭市など道内の主要都市へのアクセスが良く、雪が少ない北海道白老町は、移住初心者にぴったりのエリアです。
この記事では白老町を移住初心者におすすめする具体的な理由や、移住を考えるうえで注意しておきたいポイントについてお伝えします。
さらに、白老町への移住でかかるお金のシミュレーションや自治体の支援制度についても解説しているので、移住を検討している方はぜひ最後まで読んでみてください。
目次
北海道白老町の基本情報

白老(しらおい)という地名は、アイヌ語で「アブが多いところ」を意味する言葉「シラウオイ」が由来とされています。2023年6月時点の人口は15,547人です。
白老町は北海道の南西部に位置し、千歳市や苫小牧市と隣接しています。
東西に細長く伸びた地形で、町の面積の75%を森林が占めており、海・山・川など豊かな自然に囲まれたのどかな町並みが広がっています。
夏は涼しく冬は雪が少ないため、年間を通して過ごしやすい気候が特徴です。
白老町が移住初心者におすすめな2つの理由

広大な面積を持つ北海道は、エリアごとに気候や利便性が大きく異なります。
初めて移住を考える際、どこに住むのが良いか迷ってしまう方も多いでしょう。
そうした中で白老町は、「交通アクセスの良さ」「雪が少なく安定した気候」という2つのメリットがあり、北海道で暮らすのが初めてだという方におすすめの地域です。
道内の主要都市へのアクセスが良い
移住希望者の中には、「北海道は広いから移動が大変そう」「車がないと生活できないのでは」といった不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
その点、白老町は道内の札幌市などの主要都市が近接しており、町の南側には道央自動車道が通っているため、通勤や買い物に便利です。車移動の場合、札幌市まで約1時間、苫小牧市まで約20分、室蘭市まで約30分です。
電車移動の場合、JR室蘭本線の白老駅があり、特急北斗や特急すずらんも停車します。白老駅から札幌市までは特急を使えば約1時間、苫小牧市まで約10分、室蘭市まで約10分です。
駅周辺の市街地に住めば、車がなくても生活でき、都心部への通勤通学も十分に可能です。
気候が安定していて1年中過ごしやすい
白老町は北海道の中でも温暖な気候で、雪も比較的少ないのが特徴です。
気象庁のデータによれば、過去30年の1月の最深積雪は18cmです。札幌市の76cm、旭川市の72cmと比べると、雪の少なさがよくわかります。
また、夏でも平均気温が20度以下と涼しいため、年間を通して過ごしやすいのは大きな魅力です。
白老町は「北海道に住みたいけれど、寒さに耐えられるだろうか」「雪かきが大変そう」といった方におすすめの移住先です。
白老町の魅力

ここでは、白老町の魅力を5つの観点からお伝えします。
- 豊かな自然を身近に感じられる
- 子育て支援が充実している
- 温泉が身近にある
- テレワークの環境が整っている
- 豊富な食材に恵まれている
豊かな自然を身近に感じられる
海や山などの自然に囲まれて、のんびりと暮らしたいという思いから、北海道移住に憧れを持つ人も多いのではないでしょうか。
白老町は総面積の約75%を森林が占めており、緑豊かな大自然の中で北海道らしい風景を満喫できる町です。
春には仙台藩陣屋跡の桜が満開になり、夏はポロト湖畔の湖面に緑が映え、秋は北海道道86号白老大滝線(四季彩街道)の紅葉が美しく、冬は里山の一面に雪景色が広がるといったように、四季折々の風景が楽しめます。
都心部に近い好立地でありながら、豊かな自然を身近に感じられるのは、白老町ならではの大きな魅力です。
子育て支援が充実している
子どもを連れて移住する場合、移住先の子育て環境は重視したいところです。
白老町では、妊娠・出産から子育てまで切れ目のない支援を目指し、町独自の取り組みを行っています。
白老町の主な子育て支援
- 子ども医療費助成制度:
中学生までの医療費が無料。 - 子育て支援パッケージ事業:
子どもが生まれた家庭に、離乳食調理セットやおもちゃなどのベビーグッズを贈呈。 - しらおいママ・サポート119:
妊娠に関する情報を消防に申告しておくことで、緊急搬送が必要な際に迅速に対応できる。 - 白老寺子屋開講事業:
町内の中学3年生を対象に、私立高校の教員が行う学習支援。
※2023年7月に執筆した記事です。最新情報は白老町ホームページ|子育てでご確認ください。
温泉が身近にある
白老町は北海道の中でも有数の豊富な湯量を誇ることから、「温泉の町」としても知られています。
温泉付きのホテルや民宿といった宿泊施設のほか、日帰り温泉も多く、温泉好きにはうれしい環境です。
白老町の主な温泉施設
- アヨロ温泉:
源泉かけ流しを堪能できる銭湯。 - 温泉ホテル和秀:
宿泊のほか、日帰り入浴もできる温泉宿。 - 汐の湯温泉:
希少なモール温泉が楽しめる貸別荘。 - 花の湯温泉:
白老町で唯一24時間営業している日帰り温泉。 - 茶の温泉ハウス:
ペットと一緒に泊まれる貸別荘。
テレワークの環境が整っている
白老町には、Wi-Fiや電源など、テレワークに必要な設備が揃ったカフェや温泉施設が点在しています。
移住前の仕事をテレワークで続ける場合や、札幌市など北海道内の主要都市に転職してテレワーク勤務をするのにも最適な環境です。
白老町でテレワークができる主な施設
- ホテル オーシャン:
源泉かけ流しの温泉があるホテル。 - カレンデュラ(Calendula):
古民家を改装したカフェ。 - haku hostel + cafe bar:
旅館をリノベーションしたホステル+カフェバー。 - ポロトミンタラ:
土産物の販売やレンタサイクルもある観光案内所。 - ミナパ チセ(Minapa Cise):
イベントやワークショップを定期的に行うコミュニティカフェ。
※2023年7月に執筆した記事です。最新情報は白老町ホームページ|白老町でノマドワークでご確認ください。
豊富な食材に恵まれている
北海道といえば、食べ物が美味しいことでも知られています。
白老町では、白老牛・虎杖浜たらこ・毛ガニ・ほっき貝・にじますなどさまざまな特産品があり、まさに食材の宝庫です。町内には和・洋・中さまざまなジャンルの飲食店が立ち並び、食べ歩きも楽しめます。
「白老観光案内のホームページ」でも、エリアやカテゴリごとに町の飲食店が紹介されています。
また、「白老町ホームページ|移住された方のこえVol.2」では、白老町に移住し、地元の食材を使ったイタリアンレストランを営む夫婦のエピソードが紹介されています。
毎日の食事にはこだわりたい、子どもには質の高い食事を与えたいなど、食への関心が高い方にとっても白老町は魅力ある選択肢といえるでしょう。
白老町への移住で注意したいポイント

さまざまな魅力を兼ね備えた白老町ですが、移住を考える際に気をつけたいポイントもあります。
まず注意点として、医療機関が少ないことが挙げられます。
総合病院は「白老町立国民健康保険病院」の1件のみで、急な病気やケガの場合は周辺の地域まで移動が必要な場合もあります。
買い物に関しても、地元スーパーは数件ありますが、大きなショッピングセンターや大手スーパーは町内にありません。スーパーで購入できる商品以外を買いたい場合は、ネットショッピングを活用したり、札幌市などの大都市まで出向いたりする必要があるでしょう。
このように、大都市に比べると生活面でどうしても不便な面があります。
そこで例えば、豊かな自然環境を満喫できる白老町の利点を活かし、完全な移住ではなく2拠点生活先として検討してみるのも良いでしょう。平日は現在の居住地で働きつつ、休日のみ白老町でゆったりと休暇を楽しむ場合は、医療機関やショッピング施設の少なさは大きな問題になりにくいといえます。
また、後述する「おためし暮らし」の制度も活用しながら、移住前に現地での暮らしを体験してみるのもおすすめです。
白老町への移住にかかるお金をシミュレーション

移住で理想の暮らしを実現するには、十分な資金計画が必要です。
北海道の暮らしや仕事をテーマにしたWebサイト「くらしごと」には、家族構成や移住先のエリアによって生活費のシミュレーションができる機能があります。そこで、次の条件でシミュレーションを行ってみました。
- 関東から子どもを連れて白老町に移住
- 現在の家賃は15万円
その結果、生活費は1ヶ月あたり約12万円、年間約145万円の削減につながります。

都心に比べると家賃相場が低いため、大幅に住居費を削減できるうえ、中学生以下の入通院費が無料なことから医療費も下げられるという結果になりました。
冬場の暖房費用がかかることから光熱費は少し上がりますが、全体として生活費は抑えられそうです。
家族構成やライフスタイルによって実際にかかる費用は変わってきますが、移住を考える際の参考にしてみてください。
白老町への移住で活用したい支援制度

移住成功のためには、自治体が用意する移住支援制度も積極的に活用したいところです。
白老町には移住生活を体験できる「おためし暮らし」、東京圏からの移住を支援する「UIJターン新規就業者移住支援事業」といった制度があります。
おためし暮らし
移住前に現地での生活を体験しておくことで、実際に住み始めてから後悔するリスクを減らせます。
白老町が実施する「おためし暮らし」は、移住を考えている方が一定の期間現地に滞在し、町での暮らしや気候を体感してもらうための取り組みです。
体験用の施設は温泉付きの一戸建て住宅で、家具家電も一通り揃っています。
申し込みは白老町役場を通じて行い、申し込みが多い場合は抽選となります。
※2023年7月に執筆した記事です。最新情報は白老町ホームページ|白老町おためし暮らしについてをご確認ください。
白老町UIJターン新規就業者移住支援事業
東京圏からの移住を促すための支援金制度です。
所定の条件を満たした移住者に対し、単身の場合は60万円、世帯の場合は100万円が支給されます。
※2023年7月に執筆した記事です。最新情報は白老町ホームページ|白老町UIJターン新規就業者移住支援事業をご確認ください。
自然豊かな白老町で移住生活を楽しもう

本記事では、白老町の魅力や移住の前に注意しておきたいポイント、移住に必要なコストなどについてお伝えしました。札幌市などの主要都市に近い好立地ながらも、安定した気候と北海道らしい豊かな自然に恵まれた白老町は、移住初心者にぴったりのエリアです。
白老町で物件をお探しの方は、「室蘭不動産連合隊」をぜひ活用してみてください。細かい検索条件で物件情報を絞り込めるので、理想の住まいを見つけやすくなります。
この記事を参考に情報収集や必要資金のシミュレーションを行いながら、理想の移住生活に向けて動き出してみてください。
参考:室蘭不動産連合隊 白老町賃貸物件一覧
参考:室蘭不動産連合隊 白老町売買物件一覧