シニア世代の北海道移住 | 移住先の選び方やおすすめの地域を紹介

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シニア世代の北海道移住 | 移住先の選び方やおすすめの地域を紹介

北海道は、移住先として人気のエリアです。

移住関連の情報サイトSMOUT(スマウト)が発表する「移住アワード2022上半期」によると、北海道は都道府県ランキングの3位を獲得しており、人気の高さがうかがえます。

しかし、北海道への移住を検討しているものの、「冬の寒さに耐えられるのか不安」「生活に必要な施設が近くにあるのか気になる」といった不安を抱え、なかなか一歩が踏み出せない方も多いのではないでしょうか。

特にシニア世代の場合は、移住先の医療施設や交通網の充実度について、事前にしっかりと検討しておくことが大切です。

本記事では、シニア世代の北海道移住について解説します。移住先の選び方やおすすめの地域を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

定年を機に移住を検討するシニア世代は多い

定年を機に移住を検討するシニア世代は多い

内閣府 地方創生推進事務局が公表する「東京都在住者の今後の暮らしに関する意向調査(2018年)」によると、2拠点生活を検討した経験がある東京都在住者の方は全体の11.8%。

そのうち、60代男性は18.8%、60代女性は17.0%と、ほかの世代よりも2拠点生活への意向が強いことがわかります。特に60代男性は、全体の32.8%が東京都以外への移住を検討中・検討予定と回答しており、移住に対して比較的前向きです。

なかでも特に定年退職をきっかけに移住を検討する方が多く、仕事を辞めて生活の自由度が広がった世代ならではの考え方といえるでしょう。

また、移住を検討する理由としては、「スローライフを実現したいから」や「食べ物や水、空気が美味しいから」などの、生活環境を変える目的が挙げられます。

移住先のなかでも自然豊かな環境に特徴がある北海道は、定年後に悠々自適な生活を送るのに向いているでしょう。

シニア世代が北海道の移住先を選ぶポイント

シニア世代が北海道の移住先を選ぶポイント

北海道への移住を検討している場合は、まず以下の4つのポイントをチェックしましょう。

  • 生活環境が充実しているか
  • 医療機関は充実しているか
  • シニア向けの支援制度は利用できるか
  • 地域の治安は安定しているか

それぞれポイントについて、詳しく解説します。

生活環境が充実しているか

北海道への移住を検討する場合は、日用品の買い物ができる場所など生活に必要な施設の充実度をチェックしましょう。北海道は、都市部と地方で生活環境に大きな差があります

札幌市や旭川市などの都市部は、買い物ができる場所や生活に必要な施設が集中しているのが特徴です。また、公共交通機関が発達しているため、車がなくても生活に支障が出ないケースも少なくありません。

対する郊外や地方は、のどかで雄大な自然が広がっており、スローライフを求める方との相性が良好です。都市部ほど生活環境は整っていませんが、充実したレジャースポットでさまざまなアクティビティを楽しめます。また、地域によっては市街地に必要十分な施設が揃っている場合もあります。

郊外や地方に移住する場合は、買い物のしやすさや公共交通機関の充実度などを事前にチェックしておくことがおすすめです。

医療機関は充実しているか

万が一に備えて、医療機関の充実度もチェックしておきましょう。

一般的に、年齢を重ねるごとに疾病のリスクは高くなるといわれています。そのため、病気やケガをしてしまった際に、通いやすい場所に病院があると安心です。

また、緊急事態が起きた場合に、救急病院が近くにあることも重要です。地域によっては、救急車の到着や病院への搬送にかなり時間がかかってしまうこともあります。

移住を検討する際は、総合病院などの大きな病院がある場所や、医療機関へのアクセス方法・移動時間などを確認しておきましょう。

シニア向けの支援制度は利用できるか

自治体によってはシニア世代の移住を支援している地域もあります。

例えば、旭川市では移住を検討するシニア世代に向けて、「移住体験ツアー」を実施しています。移住体験ツアーに参加することで、移住先の暮らしやすさを肌で感じられるでしょう。
参考:事業構想|ハルメクと旭川市の協働 アクティブシニアの移住を誘う戦略

また、高齢者世帯向けに住宅リフォームやバリアフリー改修の補助金を提供する自治体も存在します。

このようなシニア向けのサポートや支援を活用することで、よりスムーズに北海道への移住を実現できます。

北海道で移住先を探す場合は、自治体の支援施策をチェックしましょう。

地域の治安は安定しているか

移住先を選ぶ場合は、地域の治安情報を調べておくことも重要です。

シニア世代を狙った詐欺や強盗などの被害に合わないためにも、事前に入念な情報収集を行いましょう。

北海道警察では、犯罪や交通事故の発生状況を調べられる「犯罪発生マップ・交通事故情報マップ」を公開しています。

事前に治安情報をしっかりとチェックすれば、安心して移住先を検討できます。

シニア世代が北海道へ移住する際の注意点

シニア世代が北海道へ移住する際の注意点

新しい生活の始まりとして魅力的な地方移住ですが、注意しておくべき点もあります。

ここでは、地方移住の注意点についてご紹介します。

移住後の環境がイメージと異なる場合がある

移住をする際は、理想と現実のギャップが生じないように注意しましょう。

豊かな自然のなかでスローライフを過ごしたいと考えていても、想像通りに生活ができない可能性もあります。

例えば、豊かな自然が広がる地域に移住したが、都市機能がほとんどなく生活を続けるのが難しいようなケースも考えられます。田舎暮らしは魅力的ですが、都会とはまた違った生活環境であることを理解しておかなければなりません。

このようなギャップをなくすのに効果的なのが移住体験です。

短期間でも移住先の生活を体験しておけば、現地の生活環境を肌感覚で理解できます。移住後に失敗しないためにも、事前にしっかりと下調べを行いましょう。

住宅への雪・寒さ対策が求められる

日本最北端の北海道は、雪や寒さへの対策が欠かせません。

地域によってはかなり積雪量が多い地域もあるため、毎日の雪かきが必要になるケースもあります。また、厳しい寒さが続くことから、暖房の過度な使用で光熱費が高くなりやすい点にも注意が必要です。

特に北国の生活に慣れていない人からすると、生活に支障が出てしまうこともあるでしょう。

雪や寒さの対策としては、住宅選びにこだわることがポイントです。

例えば、断熱効果の高い住宅に住むと光熱費を削減できます。また、マンションなどの管理者がいる物件に住めば、自宅前の雪かきを自分でせずに済みます。

2拠点生活をする場合は、冬の間だけはもとの住居に戻るなど、季節を選んで移住することもおすすめです。

知り合いがおらず不安を感じてしまう可能性がある

移住後の新生活では、環境に馴染むまでに不安を感じるケースが多いものです。

特に過疎地域に移住すると、そもそも近隣住民が少なく孤立無援に陥るケースも珍しくありません。しかし、近隣住民の少ない環境を望んでいる方でも、日常生活にはある程度人とのかかわりが必要です。

地域住民との関係性を構築したい場合は、移住支援制度や地域交流に参加すると良いでしょう。

自治体によっては、移住前から地域住民との交流会を実施している場合もあります。また、地域で行われる行事やイベントに参加することで、住民同士のつながりを形成できます。

シニア世代が北海道へ移住するメリット

シニア世代が北海道へ移住するメリット

ここからは、シニア世代が北海道に移住するメリットを解説します。

定年後のセカンドライフを形成できる

北海道の自然豊かな環境に移住すれば、セカンドライフを始めるきっかけが生まれます。

例えば、広大な土地を購入して新たに農業を始めてみたり、北海道の充実したレジャースポットを活かし、いままで体験したことのない新しい趣味を見つけたり。北海道はこのような望みを叶えるのに適切な環境です。

都会の雑踏から離れ、自然のなかでのんびり過ごせるのは地方移住の醍醐味です。特に、北海道は人口密度が低く、喧噪から離れて過ごしたい方にはおすすめのエリアだといえるでしょう。

しかし、都会の利便性を手放して地方へ移住することに不安を感じる方も多いでしょう。そのようなときは、現在の住まいを残しつつ郊外に別荘やセカンドハウスを建て、2拠点生活をする方法があります。

北海道は地価が安いエリアも多く、別荘やセカンドハウスが手に入りやすい点がメリットです。

理想的なセカンドライフが送れるように、さまざまな方法を検討してみましょう。

大自然に囲まれて静かに生活できる

移住後に自然豊かな環境で過ごしたい方にとって、北海道はぴったりな場所です。

広大な平原や雄大な山、四方を囲む海など、見どころがたくさんあります。

また、観光客が多く訪れるような富良野のラベンダー畑や最北端の宗谷岬など、観光スポットも充実しており、定年後の余裕のある時間を過ごすのに向いています。

生活費を抑えやすい

東京や大阪などに比べ、北海道は比較的地価が安く、家賃や住宅費を抑えられるメリットがあります。

特に2拠点生活をする場合は、2つの自宅を維持する費用がかかります。そのため、移住先での住宅費を安く抑えられるのは大きなメリットです。

また、北海道は農業や漁業が基幹産業になっている地域が多く、場所によっては野菜や果物などの直売所が用意されています。直売所では流通コストが抑えられる分、より安く食材を入手できます。

シニア世代におすすめな北海道の街5選

北海道で短期移住をしよう!体験すべき理由や探し方を紹介

宝島社が調査を行った「田舎暮らしの本|住みたい田舎ベストランキング(2023年版)」では、移住先として人気がある地域ランキングを公開しています。

ここでは、北海道においてシニア部門で入選した地域を、おすすめ順に5つご紹介します。

北海道の移住先を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。

おすすめエリア1:沼田町

沼田町は、コンパクトな街づくりで人気を集めている地域です。

「町内を歩いて回ることができる環境づくり~あるくらす」というコンセプトのもと、生活に必要な施設が沼田駅の半径約500m圏内にまとめられています。

なかには診療所や高齢者の介護施設、スーパーマーケットなどがあり、車がなくても生活しやすい点が人気の理由です。

面積が広い北海道は、買い物に行くだけで一苦労という場所も少なくありません。その点、沼田町であれば、ほとんど距離を移動せずにワンストップショッピングが可能です。

参考:旭川不動産連合隊 沼田町売買物件一覧

おすすめエリア2:深川市

旭川市から車で約40分ほどの場所にある深川市は、医療機関が充実していることで人気のエリアです。

市内には、幅広い診療科目を扱う「深川市立病院」をはじめ、計5つの病院や数多くの診療所があり、万が一の場合にも安心して暮らせます。

石狩川が流れる市内は、自然と都市機能がバランス良く保たれており、スローライフを送るにはぴったりな場所です。

持病が心配な方は、深川市のような医療機関が充実したエリアを探してみましょう。

参考:旭川不動産連合隊 深川市売買物件一覧

おすすめエリア3:三笠市

三笠市は、地方移住が話題になる前から移住・定住政策に力を入れている地域です。

三笠市の中心には桂沢湖があり、周囲を山々に囲まれ自然に恵まれている点が人気のポイントです。エゾモモンガやエゾシカなど、北海道でしか見られない動物も観察できることから、自然に囲まれたなかで生活したい人におすすめな地域となっています。

三笠市は、移住に関するサポートが充実しており、住宅を建てる場合やリフォームをする場合に助成金が受けられます。

移住先での住宅購入を検討している方におすすめです。

参考:岩見沢不動産連合隊 三笠市売買物件一覧

おすすめエリア4:池田町

十勝平野に面する池田町は、天候が良いエリアとして人気があります。

ワイン造りなども行われる池田町は、年間を通して晴れの日が多く、「十勝晴れ」と呼ばれる気持ち良い気候のなかで生活ができます。

また、平坦な土地が広がることから、豆類やジャガイモなどの農業・畜産・酪農も盛んに行われていて、特産品の多さでも有名です。

池田町は他地域と比べて地価が安く、さらに住宅支援も充実しており、新しく家を建てたいという方におすすめです。

参考:帯広不動産連合隊 池田町売買物件一覧

おすすめエリア5:旭川市

北海道第二の都市である旭川市は、充実した都市機能が魅力の地域です。

生活に必要な施設や大型のショッピングセンターも揃っており、都会とほぼ変わらない生活ができるエリアもあります。

市内には、カムイスキーリンクスやサンタプレゼントパークなどのスキー場のほか、観光庭園の上野ファーム、旭山動物園といったレジャースポットも充実しています。

また、移住に関する数多くのサポートが実施されているのもポイントです。移住支援金や相談会など、豊富な移住支援制度を活用したい方に向いています。

参考:旭川不動産連合隊 売買物件一覧

北海道で悠々自適なセカンドライフを

北海道で悠々自適なセカンドライフを

今回は、シニア世代の北海道移住について解説しました。

北海道は、自然豊かな地域が多く、移住後にセカンドライフやスローライフを叶えたい方におすすめな地域です。また、都市機能や生活に必要な施設が充実しているエリアもあります。

定年後の移住を検討している方は、ぜひ移住先として北海道を視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人: ラルズネット編集部

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