北海道最大の空の玄関口「新千歳空港」が利用できる千歳市。
千歳市への移住を検討している方の中には、「千歳市ってどんな街？」「千歳市って住みやすい？」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
移住先を決めるうえで住みやすさは特に重要な要素の一つです。千歳市の暮らしやすさを知っておくことで、最終的に移住先を決めるのに役立ちます。
本記事では、千歳市に移住する魅力や生活環境について詳しく解説します。
移住に関する支援制度や補助金、移住先としておすすめのエリアまで解説しますので、移住を検討している方は参考にしてみてください。
目次
北海道千歳市とはどんな街？
北海道千歳市は道央圏に位置し、北海道の空の玄関とも呼ばれている新千歳空港や高速道路があり、交通のアクセスが良いことで有名な街です。
高い水質を誇る支笏湖（しこつこ）やサケが溯上する千歳川が有名で、多くの観光客が訪れています。
千歳市の人口は96,965人（2023年4月時点）、平均年齢は北海道の中で最も低く44.28歳（2020年時点）です。
千歳市の平均年齢が低い理由は、「子育てするなら千歳市」のコンセプトのもと、充実した子育て支援制度を提供している点が挙げられます。北海道全体の平均年齢49.80歳と比べても、千歳市の平均年齢の低さがうかがえるでしょう。
また千歳市は、北海道の中でも雪が少ないのも特徴です。他の地域に比べて除雪の負担が少なく、比較的過ごしやすいといえます。
さらに、国産先端半導体のRapidus株式会社（以下ラピダス社）が、千歳市に工場建設を決めたことも大きな話題となっています。（引用元：Rapidus株式会社 お知らせ「Rapidus、最先端半導体工場の建設予定地として、北海道千歳市を選定」）
ラピダス社の投資規模は2020年代後半までに3兆円規模になるとされ、ピーク時には6000人規模の労働者が新工場で働くことが予想されていることから、北海道の歴史の中でも過去最大の投資案件となり、千歳市周辺の不動産市場は活況を呈しています。
千歳市は今、北海道の中でも新たな活気とチャンスに満ち、最先端の産業と共に成長を遂げる街に生まれ変わろうとしているのです。
千歳市の住みやすさは？移住先に向く理由
住みやすさは移住先を決めるのに重要な要素の一つです。千歳市が移住に向いているのは、移住先として次のような魅力が存在するからです。
- 空港までの距離が近く出張や帰省に便利
- 求人が比較的豊富で就職先を見つけやすい
- 子育てしやすい環境が整っている
- 積雪量が少なく除雪の負担が少ない
空港までの距離が近く出張や帰省に便利
千歳市は市街地から約5kmの距離に新千歳空港があり、出張や帰省、旅行の際に便利です。
JR千歳駅から新千歳空港まで車で10分弱、電車では快速エアポートを使うと約7分で到着します。
また、新千歳空港から羽田空港までのフライト時間は約1時間40分、大阪国際（伊丹）空港まで約2時間です。
出張や帰省、旅行でよく空港を利用する方にとって、空港までのアクセスの良さは大きなメリットといえます。
求人が比較的豊富で就職先を見つけやすい
千歳市には、「千歳市工業団地」という市営の工業団地が11か所あり、270社以上の企業が立地しています。
食料品や飼料、電子部品、機械などさまざまな業種の企業が立地しているため、就職先を見つけやすいのも特徴の一つです。
大手求人サイト「indeed（インディード）」で千歳市工業団地の求人を調べると、約150件の求人が出てきます。生産管理や営業、経理、エンジニアなどさまざまな職種があり、安心して就職先を見つけられるでしょう。
子育てしやすい環境が整っている
2021年時点の千歳市の出生率（人口1,000人あたり）は7.5%で、北海道全体の5.6%、全国6.6%と比べても高い水準です。
参考：千歳市ホームページ｜子育てするなら、千歳市
これは千歳市が、2014年から「子育てするなら千歳市」のコンセプトを掲げ、先進的な子育てに取り組む街としてさまざまな支援制度を実施していることが影響しています。
例えば千歳市では、以下のような子育て支援制度を行なっています。
- 子どもの医療費援助
- 乳幼児紙おむつ用ごみ袋支給事業
- ちとせ子育てコンシェルジュ
- ちとせ子育て特典カード
それぞれ詳しく見ていきましょう。
子どもの医療費助成
千歳市では、0歳から中学校3年生までの子どもを対象に医療費の一部を助成しています。
大人と比べて免疫が少なく風邪を引きやすい子どもがいる家庭にとって、医療費助成制度は心強い存在です。
| 対象 | 助成範囲 |
|---|---|
| 0歳～小学校6年生 | 通院・入院・訪問看護 |
| 中学校1年生～中学校3年生 | 入院・訪問看護 |
また、住民税課税世帯か非課税世帯かによって助成内容が異なります。
中学校就学前の子どもおよび住民税非課税世帯は、初診の場合に一部負担額を支払い、中学生以上および住民税課税世帯の場合、受診をするたびに一部負担額の支払いが必要です。
医療機関を受診する際は、事前に内容を確認しておきましょう。
※2023年5月時点に執筆した記事です。最新情報は千歳市ホームページ｜子ども医療費助成制度についてをご確認ください。
乳幼児紙おむつ用ごみ袋支給事業
3歳未満の乳幼児を育てている世帯に対して、紙おむつ用のごみ袋を年に1回無償で支給する制度です。
1回の支給で1年分の100枚が支給されます。
子どもが3歳になるまで紙おむつ用ごみ袋を買う必要がなくなるため、子育てに関する費用を抑えられるでしょう。
※2023年5月時点に執筆した記事です。最新情報は千歳市ホームページ｜乳幼児紙おむつ用ごみ袋支給事業をご確認ください。
ちとせ子育てコンシェルジュ
千歳市内にある「ちとせっここどもセンター」「げんきっここどもセンター」の2か所の施設に、保育士の資格を保有する「子育てコンシェルジュ」が配置されています。
子育てにはさまざまな悩み事がつきものです。何か困った際に相談できる人が身近にいるのは、初めての子育てをする方にとって安心できる制度といえます。
※2023年5月時点に執筆した記事です。最新情報は千歳市ホームページ｜ちとせ子育てコンシェルジュをご確認ください。
ちとせ子育て特典カード
千歳市では、妊娠中の方や18歳までの子どもがいる世帯を対象に「ちとせ子育て特典カード」を配布しています。
ちとせ子育て特典カードは、千歳市内にある店舗で子どもと一緒に買い物をする際や施設を利用する際に、商品価格の割引をはじめとするさまざまな特典を受けられる支援制度です。
千歳市内には、2023年5月時点で100店舗以上の協賛店があります。特典内容はポイント2倍や商品価格の割引が多く、生活費を低く抑えることにつながるでしょう。
※2023年5月時点に執筆した記事です。最新情報は千歳市ホームページ｜ちとせ子育て特典カードをご確認ください。
積雪量が少なく除雪の負担が少ない
2017年から2021年までの千歳市の平均累計積雪量は353cm、同年の札幌市の平均累計積雪量は406cmです。
また、降雪量を見てみると、2022年11月1日から2023年4月1日の累計降雪量は千歳市が150cm、札幌市が389cmと、千歳市の降雪量が札幌市の半分以下であることがわかります。
千歳市は北海道の中でも雪が少ないことから、除雪の負担が少ない地域です。
Twitterでも、「雪が少ない」「除雪が楽」といった声が多く挙がっています。
とはいえ、東京や大阪などに住んでいる方にとっては、雪が多いと感じるかもしれません。あくまで北海道の中で雪が少ないということが重要です。
千歳市移住で利用できる補助金や支援制度
千歳市は、移住の際に役立つ2つの支援制度を実施しています。
- 千歳市移住支援金（UIJターン新規就業支援事業）
- オンライン移住相談
千歳市移住支援金（UIJターン新規就業支援事業）
千歳市移住支援金は、東京圏から千歳市へのUIJターンによる新規就業を促進するための支援です。
千歳市に移住して対象企業に就職、決められた条件下で起業、あるいは移住前の就業先での業務をテレワークで行う場合などに適用されます。
交付金額は単身での移住で60万円、世帯での移住で100万円です。世帯で移住する際、18歳未満の子どもが一緒の場合は、18歳未満の子ども1人につき最大100万円が加算されます。
※2023年5月時点に執筆した記事です。最新情報は千歳市ホームページ｜千歳市移住支援金（UIJターン新規就業支援事業）のページをご確認ください。
オンライン移住相談
千歳市では、なかなか北海道まで行けない方に向けて、オンラインによる移住相談を行っています。
平日はもちろん、土日や祝日、移住相談窓口の営業時間外の相談も可能です。現地の様子をもっと知りたい場合は、街を実際に歩いて撮影した動画が用意されているため、その旨を伝えましょう。
※2023年5月時点に執筆した記事です。最新情報は千歳市ホームページ｜千歳市移住情報のページをご確認ください。
千歳市に移住する際のおすすめエリア
千歳市内は複数のエリアに分かれており、それぞれ特徴が異なります。
ここでは、移住する目的に合うおすすめのエリアをご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 利便性を重視する人：JR千歳駅周辺
- マイホームを購入したい人：JR長都駅周辺
- 自然に囲まれた環境を求める人：桂木地区
利便性を重視する人：JR千歳駅周辺
JR千歳駅周辺は千歳市最大の市街地です。
JR千歳駅から新千歳空港まで向かうのに快速エアポートで約7分、札幌駅までは約30分と、お出かけや通勤の際の移動に便利です。
また、駅周辺はショッピングモールや飲食店、医療施設が充実しており、生活の利便性に優れます。
生活環境にある程度の都市機能を求める方には、JR千歳駅周辺がおすすめです。
マイホームを購入したい人：JR長都駅周辺
「千歳不動産連合隊」には、JR長都駅周辺の物件情報が掲載されています。複数の気になる物件にチェックを入れると、一度にまとめて問い合わせできるため、千歳市で住宅を探している方はぜひ活用してみてください。
また、JR長都駅の周辺には新興住宅地があります。みどり台や北光、富丘など発展途上のエリアに新しい住宅が続々と建設されているのが特徴です。
地方へ移住して新築マイホームの購入を検討している方は、長都駅周辺エリアがおすすめです。
自然に囲まれた環境を求める人：桂木地区
桂木地区の近くには千歳川が流れ、青葉公園という自然にあふれた大きな公園もあります。
スーパーやコンビニから離れているものの、大自然を間近に感じながらの生活が可能です。
朝起きて川沿いをランニングしたり、自然の中でバーベキューを楽しんだりと、さまざまなアクティビティを楽しむのに適切な環境だといえるでしょう。
北海道の自然に囲まれた環境で暮らしたい方は、桂木地区がおすすめです。
千歳市へ移住するなら分譲地もおすすめ
千歳市では、自治体が保有する公有財産の一部を分譲地として提供しています。分譲地はインフラが整備され、住みやすい街並みが設計されているおすすめの土地です。
ここでは、千歳市が分譲しているエリアを2つご紹介します。
- 泉沢向陽台住宅街
- 文京ニュータウン
※2023年5月時点に執筆した記事です。最新情報は千歳市ホームページ｜住宅団地等分譲地のご案内をご確認ください。
※2023年7月追記。千歳市の担当様より連絡を頂き、上記のエリアはすでに完売したとの事でした。
泉沢向陽台住宅地
泉沢向陽台住宅地は、「人と自然の調和」をコンセプトとした分譲地です。
住宅地の周りは自然に囲まれており、付近にはスーパーやドラッグストア、小学校などがあります。子どもが遊べる公園のほか、キャンプ場やスキー場、テニスコートといった豊富なレジャースポットが用意されているのも特徴です。
また、週末居住やシーズンステイにも対応しており、お試し感覚で住んでみることもできます。
文京ニュータウン
文京ニュータウンは、泉沢向陽台の中にある最も新しい分譲地です。隣家との間に距離があることで開放感があり、太陽の光を十分に感じられます。
文京ニュータウンから南に少し歩くと、かがやきの森という自然保護公園があります。ほかにも分譲地の中に3つの小さな公園があったり、北西側にテニスコートが用意されていたりと、文京ニュータウンは子どもが伸び伸びと遊べる環境だといえるでしょう。
また、文京ニュータウンから車で約10分の距離に新千歳空港があります。帰省や出張で空港を利用する方におすすめの分譲地です。
千歳市への移住で理想的なライフスタイルを実現
千歳市は、降雪量の少なさや利便性の高さから、移住先として魅力の多い街です。市内には新千歳空港があるため、旅行や帰省などにも便利で、移動の機会が多い方に向いています。
千歳市の物件情報については、「千歳不動産連合隊」というポータルサイトをご覧ください。1,800件以上の賃貸物件、約780件の売買物件が掲載されており（2023年11月時点）、細かい条件で物件情報を検索できるのが特徴です。
スムーズに物件探しを進められるため、移住先を検討している方はぜひ活用してみてください。
