博多区は、博多駅・福岡空港・博多港と主要なインフラが整備された、九州・アジアの玄関口です。
博多駅周辺は再開発が進んでおり、近代的な機能を持つビルが増えています。一方で、博多区内には神社仏閣などの歴史的建造物も残っており、ビジネスや観光など多くの需要が期待できるエリアです。
ビジネスにおいて重要な要素がそろっている博多区ですが、開業を検討しているなら知っておいた方が良い情報もあります。
本記事では出店を検討している方に向けて、博多区の賃料相場・特徴・需要のある業種などを幅広く解説しています。参考になれば幸いです。
目次
福岡市博多区の賃料相場を知るには

福岡市博多区の賃料相場の調査方法として、次のようなものがあります。
- 家賃相場表を確認する
- ポータルサイトでチェックする
- 地価公示を見る
調査の詳細について、詳しく説明します。
家賃相場表を確認する
ラルズネットでは「賃貸物件家賃相場表」で、エリアを指定して賃貸相場を確認することが可能です。
博多区全体の賃料相場は下記のとおりでした。
エリア | 平均家賃 | もっとも物件の登録数が多い価格帯 |
---|---|---|
博多区 | 481,984円 | 60万円以上 |
また、博多区で乗降者数の多い駅(15,000人以上を対象)の周辺を対象とした賃料相場は次のとおりです。
駅名 | 乗降者数 | 平均家賃 | もっとも物件の登録数が多い価格帯 |
---|---|---|---|
地下鉄博多駅 | 92,202人 | 493,373円 | 60万円以上 |
地下鉄福岡空港駅 | 24,974人 | 312,941円 | 28万~32万円 |
地下鉄中洲川端駅 | 20,534人 | 475,014円 | 60万円以上 |
地下鉄東比恵駅 | 18,448人 | 398,808円 | 50万円以上 |
博多区は地下鉄・私鉄・JRのほか、空港や港も集まっており、乗降者数の多い駅が複数あります。当然、店舗やテナント物件の需要も高く、賃料も高い傾向です。
特に、博多駅周辺は再開発が進んでいるエリアで、高機能なインテリジェントビルや複合テナントビルが建設されています。駅と直結しているビルもあり、家賃は非常に高額です。
では、博多区でもっとも低い賃料と高い賃料を見てみましょう。
最低賃料 | 最高賃料 |
---|---|
44,000円 | 9,725,100円 |
最低賃料と最高賃料の差が非常に大きいことが分かります。博多区の平均賃料は454,707円です。しかし、最高賃料が平均を押し上げていると考えられます。
ポータルサイトでチェックする
福岡市博多区の賃料相場を調査する際は、ポータルサイトの活用もオススメです。ラルズネットでは地域に特化した不動産情報を提供するポータルサイト「福岡テナント連合隊」の利用が可能です。
博多区に絞ってテナント物件を検索すれば、おおよその賃料相場が把握できます。最寄り駅・築年数・賃料の上限/下限など、さまざまな条件を入力できるので、自分の求める物件の相場を調べる際にもオススメです。
また、「テナント物件リクエスト」というサービスを使えば、不動産会社から希望する条件のテナント物件や店舗の情報が届きます。届いた情報をもとに、博多区の賃料相場を把握することが可能です。
地価公示を見る
福岡市博多区の賃料相場を調査する方法として、地価公示の価格を確認する方法もあります。
地価公示とは、全国約26,000カ所にある「標準地」を評価した結果です。鑑定は国土交通省の土地鑑定委員会が定めた不動産鑑定士が行います。
国土交通省では地価公示を、次のように定義しています。
地価公示は、土地鑑定委員会が毎年1回標準地の正常な価格を公示し、一般の土地の取引価格に対して指標を与えるとともに、公共事業用地の取得価格算定の規準とされ、また、国土利用計画法に基づく土地取引の規制における土地価格算定の規準とされる等により、適正な地価の形成に寄与することを目的としている。
引用元:国土交通省 地価公示制度の概要
地価公示の変動によって土地の評価が変化し、テナント物件や店舗の賃料にも影響します。すでに借りている賃料が更新時に値上げする場合もあるので、確認しておいて損はありません。
2023年までの福岡市の地価公示は「令和5年地価公示 各標準地点の価格推移(福岡市分)」で確認が可能です。
博多区では博多駅の周辺が非常に高額です。
たとえば、「博多駅前3丁目46番2外」の2017年の公示価格は4,250,000(円/㎡)でした。しかし、2023年には8,000,000(円/㎡)まで上がっています。わずか6年で地価が高騰したことが見て取れます。
博多区の公示価格の変動を見れば、今後のテナント物件の賃料相場の上昇・下降を把握できるでしょう。
福岡市博多区のエリアごとの特徴

博多区は福岡県庁所在地であり、博多駅・博多港・福岡空港のインフラを抱える交通の要でもあります。
北西から南東にかけての細長い形をしており、博多市中央区・南区・東区や、志免町・大野城市・春日市と隣接している区です。博多区内でも特色が異なり、大まかに次のようなエリア分けができます。
- ベイエリア
- 博多駅エリア
- 博多旧市街エリア
- 空港エリア
- 那珂エリア
- 千代・吉塚エリア
それぞれ詳しく見ていきましょう。
参考:博多の魅力 どこ行く?なに見る? 博多区おでかけスポット
みんなの行政地図 福岡市博多区
ベイエリア
博多港のあるエリアです。
港湾施設の総称として、「博多ふ頭」と呼ばれることもあります。住所としては、福岡市博多区築港本町です。
九州・アジアの港湾拠点となる「博多国際ターミナル」があります。韓国・釜山への定期航路が就航しており、観光やビジネスでも使われることの多いエリアです。
観光スポットとしては、博多港のシンボルである「博多ポートタワー」や複合施設の「ベイサイドプレイス博多」があります。
博多駅エリア
博多駅周辺のエリアです。住所としては、博多駅中央街・博多駅前・博多駅東・博多駅南などが該当します。
JR・地下鉄・新幹線・バスなどの駅が集まり、1日当たりの利用者数が20万人以上の九州最大の駅です。博多駅の周辺を「博多」と呼ぶこともあり、駅周辺の再開発計画を「博多コネクティッド」と名づけて進めています。
博多区は歴史的な建物や大型の複合施設が混在しており、観光スポットの多いエリアです。例として、次のようなものがあります。
- JR博多シティ…複合施設
- 楽水園…1906年に作られた日本庭園
- 東林寺…1696年に建立された歴史的な寺院
- 筑前國一之宮 住吉神社…1,800年以上前に起源があり、古書にも記録がある。2,000以上ある住吉三神を祀る神社の中でもっとも古いと言われる神社
行政・商業・ビジネス・観光名所とさまざまな都市機能を持ち合わせており、博多区の中心部と言える区域です。
関連記事:博多でビジネスチャンスを活かそう!成功する店舗・テナント物件の探し方
参考:博多の魅力 博多駅エリア
博多旧市街エリア
那珂川と御笠川、那の津通りと国体通りに挟まれたエリアを博多旧市街エリアと呼びます。
住所は、博多駅前・御供所町・奈良屋町・下川端町と近隣が対象です。日本三大繁華街として有名な「中洲」もこのエリアに含まれます。
中世日本において港湾都市として栄えた博多の伝統・歴史・文化が残っており、観光スポットの非常に多い区域です。
福岡市では雇用創出と老朽化したビルの建て替えを行う「天神ビッグバン」プロジェクトを進行していますが、対をなす「博多旧市街プロジェクト」もあわせて進めています。
伝統的な行事・伝統工芸品などの文化や、歴史ある社寺仏閣の価値やイメージを観光客へ伝えて、より魅力的な街として際立たせるプロジェクトです。
今後もインバウンドや国内旅行客によって賑わうと予測されるエリアです。
関連記事:中洲で飲食店を開業したい!町の魅力とテナント物件の探し方を解説
天神で飲食店を開業したい!エリアごとの魅力とテナント物件の探し方
参考:博多の魅力 博多旧市街エリア
空港エリア
博多区には福岡空港があり、空の玄関口として、国内外から多くの人を迎え入れる機能があります。
住所は下臼井と近隣が対象です。
福岡空港には国内線・国際線が就航しています。2012年には1,444 万人の国内航空旅客と298万人の国外航空旅客に利用された記録があり、ダイヤの過密ぶりが浮き彫りになりました。
福岡空港では過密を解消するために2025年3月までに供用開始予定の第2滑走路を増設するなど、対策が進んでいます。
博多駅から福岡空港まで地下鉄で約6分というアクセスの良さもあり、ビジネスパーソンにとって博多区は利便性の高いエリアです。
参考:福岡県庁ホームページ 資料1 福岡空港の現状
フクリパ 福岡空港が生まれ変わり、エアポートシティとして飛躍する ~第2滑走路誕生まで、あと1年~
那珂エリア
福岡市博多区那珂から東那珂の近隣が対象エリアです。
「那珂八幡古墳」や「板付遺跡」などの歴史的な観光スポットがある一方、「ららぽーと福岡」のような新しい大型複合施設があるなど、新旧の文化が混在しています。
もともと用途地域が準工業地域で中小の工場や商業施設が混在しているエリアでした。近年は、地価の安さから住宅地として人気が出ており、マンションやアパートが増えています。
福岡空港に近く、JR竹下駅が徒歩10~15分程のため、利便性は悪くありません。今後、人気の出る可能性の高いエリアです。
参考:博多の魅力 那珂エリア
千代・吉塚エリア
千代・吉塚本町・吉塚の近隣を千代・吉塚エリアとしています。
千代エリアは古くから市街地が形成されており、住宅の多い区域です。
最寄り駅は地下鉄箱崎線の千代県庁口駅です。近隣には1240年に建立された(1586年に焼失・1600年に再建)横岳山 崇福寺があります。横岳山 崇福寺は、福岡藩主であった黒田家の菩提寺です。
吉塚エリアは大半が住宅街ですが、吉塚駅の周辺はオフィス街や商業施設が多く、2020年には「吉塚市場リトルアジアマーケット」が誕生するなど発展しています。
吉塚には806年に最澄によって開山された東光院があります。重要文化財に指定された仏像や県指定文化財に指定された絵画が所蔵されているので、歴史に興味がある人にとってオススメのスポットです。
福岡市博多区でオススメの業種

博多区はアクセスが良く、人の流動性が高いエリアです。また、福岡市が起業や創業を支援していることから、次のような業種がオススメです。
- 飲食店
- IT産業
- 製造業
- 美容室
- 小売・卸売
飲食店
博多区は駅・空港・港があり「アジアの玄関口」とも呼ばれています。
観光客やビジネスパーソンが出発・到着し、観光の拠点として利用する人も多いので、飲食店の需要は非常に高いエリアです。
軽飲食
博多区ではカフェなどの軽飲食の需要が高い傾向です。
飛行機・JR・フェリーなどで移動し、疲れた時にコーヒーや紅茶を求める人は多いでしょう。また、博多駅の周辺にはオフィスビルが多く、ビジネスパーソンが打ち合わせや休憩で使うこともあります。
実際に、博多駅前にはカフェや喫茶店が多く、需要の高さがうかがえます。
ただし、博多ではコーヒー文化が根付いており、ハイレベルなカフェも多数あることから、一定以上のレベルは必要です。
重飲食
観光スポットが多く、観光客の滞在時間が長い博多区では、郷土料理を提供する飲食店の需要が高い傾向です。博多ならではの料理として、もつ鍋・水炊き・がめ煮・ラーメンなどがあります。
また、博多区の中洲は屋台の出店が許可されているエリアです。屋台はテナント物件や店舗を借りるより初期費用が安く済むため、「飲食店にチャレンジしてみたい」という人にとって比較的リスクの少ない業態と言えるでしょう。
博多区はオフィス街の一面もあるため、ビジネスパーソン向けの定食屋や食堂も需要があります。
参考:福岡市 屋台施策
福岡市 福岡の郷土料理 – 栄養・食育の部屋(食育レシピのご紹介)
IT産業
福岡市ではIT産業が非常に活発です。福岡市内各地のビジネス街と地下鉄や私鉄でつながっているため、コンパクトシティとして機能しています。ビジネスに有利な立地で、福岡市に拠点を置く大手のIT企業も多い傾向です。
特に、博多区は陸・海・空の交通ネットワークがそろっています。利便性に優れながら、東京や大阪などの大都市圏と比較すると賃料が安く、居住地と勤務地を同じエリアに構えることも可能です。
製造業
博多港は国内各地に向けてRORO船や国際コンテナ船などの貨物を運ぶ船舶が就航しています。製造業を営む人にとって生産拠点から流通しやすく、博多区は非常に有利なエリアです。
福岡市博多区には、製造業を営む複数の企業が拠点を置いています。また、食品の製造・加工も活発です。
製造業で起業・移転を考えている人は博多区を検討してみてはいかがでしょうか。
美容室
博多区では美容室に高い需要があります。
自治体オープンデータの福岡市内美容所検査確認済施設一覧によると、博多区は美容室が591件(2024年3月)あり、福岡市で中央区に次いで2番目に多いエリアです。
アクセスが良くビジネス街でもあることから、観光客やビジネスパーソンを対象とした集客に有利です。また、博多区は福岡市で3番目に人口の多い区なので、地元住民の利用も期待できます。
ただし、需要が高いため競合店も多く、固定客がつくまで経営が安定しない可能性もあります。
博多区で美容関連の出店を検討中であれば、サービスや技術の向上など、競合店との差別化や付加価値を付けるのが重要です。
小売・卸売
福岡市では小売業やサービス業などの第3次産業が基幹産業になっており、91.5%を占めています。
博多区は、福岡市でもっとも小売業・卸売業の数が多い区です。国内からの観光客の増加や、インバウンドの好調もあり、今後も需要が増える業種と言えるでしょう。
また、博多区は人口が増えている区です。規模の大小にかかわらず、スーパー・コンビニエンスストア・百貨店などの幅広い商品を扱う店はもちろん、衣料品や家電などの専門的な小売店も需要があります。
ビジネスパーソンや地元住民が求める品質やトレンドを把握し、売れ筋をつかめば安定した経営につながるでしょう。
「IT産業」の項目で説明したように、博多区にはIT企業が多いため、販売管理・顧客管理・商品開発などでIT化を導入しやすいのもメリットの一つです。
参考:福岡市 福岡市経済の概況
福岡市 福岡市統計書(令和5年(2023年)版)
福岡市博多区で出店するメリット・デメリット

博多区で出店を検討中の方は、メリット・デメリットを把握しておきましょう。
デメリット
業種によって競合店が多い
博多区は集客に適したエリアです。しかし、接客業の激戦地帯でもあります。
たとえば、博多区は需要が高いため、飲食店が非常に多い傾向です。似たような料理を出す店舗が近隣にあれば、お客様の取り合いになります。
小売業でも同等のことが言えます。同じような商品を販売する店が近くにあると、他店舗より値下げしてお客様を呼び込むなどの対応が必要です。
競合が多い業種では、事前にマーケティングや取り扱う商品を選定し、対策を打たないと経営が安定しません。
競合が多いというのはデメリットの一つです。
新設備のオフィスビルは賃料が高額
博多区の中でも、博多駅の周辺は再開発によって活性化しています。新しいテナント物件・店舗ほど賃料は高額で、資金力がないと安定した経営は厳しいエリアです。
空調・セキュリティシステム・IT機能・電気などの管理を自動化したインテリジェントビルが増えており、快適な環境で仕事をしたい人に適しています。また、駅とビルが直結していたり、徒歩数分であったりとアクセス面でも非常に便利です。
集客や移動に便利なので、博多駅の近隣で出店・起業したいという人は多いでしょう。しかし、新しい設備を求めると賃料が高額になってしまうのがデメリットです。
屋台は出店エリアが限られる
「重飲食」の項目で解説した通り、屋台は初期費用や店舗の維持費用が抑えられます。しかし、福岡市が公募した時しかチャンスがなく、気軽に屋台を出店できないのはデメリットと言えるでしょう。
初めて飲食店を経営する人にとってチャレンジしやすい業種ですが、福岡市では「屋台公募制度」を設け、審査を通過した人にのみに屋台出店の許可を出しています。出店エリアや出店数が限られており、自由度は高くありません。
メリット
集客しやすい
博多区内はJR・地下鉄・私鉄・バス・タクシーと移動手段が豊富です。また、12カ所もインターチェンジがあり、高速道路でも移動がしやすいエリアです。福岡空港・博多湾からも人の流入が見込めます。
集客面では非常に有利な区域と言えるでしょう。
博多区内でも観光地・商業施設・ビジネス街・住宅街と場所によって特色は異なるため、ターゲット層を見極めれば安定した経営が望めます。
業種・物件の選択肢が広い
博多区は福岡市の中でもっとも事業所数・従業者数の多いエリアです。産業別に見ると、次のような業種が多い傾向です。
- 卸売業・小売業
- 宿泊業・飲食サービス業
- 医療・福祉
- 不動産業・物品賃貸業
- 建設業
- 生活関連サービス業・娯楽業
業種の選択肢が広い分、出店や起業を検討している人にとってチャレンジしやすい区域と言えるでしょう。また、需要のある業種はテナント物件や店舗数も多く、物件探しでも有利です。
参考:令和3年経済センサス-活動調査結果(速報)概要(福岡市)
支援制度が使える
福岡市では積極的に起業を後押ししており、さまざまな支援制度を充実させています。
福岡市の支援制度については、関連記事「福岡で起業・開業する人向けの支援制度や相談窓口|飲食店ならではのポイント」で解説しているので、ぜひご覧ください。
関連記事「福岡でスタートアップ・中小企業が資金調達を成功させる方法」では資金調達の方法についても紹介しています。
企業の誘致も行っており、助成制度や税の優遇制度もあります。
これからIT・ソフトウェア開発などの分野で起業・移転を考えている人にとって、利便性や横のつながりを作るうえで博多区は非常にオススメです。
福岡市博多区の基本情報

ここでは、博多区について次のような項目を解説します。
- 歴史
- インフラ・アクセス
- 行政情報
歴史
「博多区」は、古代日本から存在した「博多」の地名が由来です。「博多」の呼び名は794年~797年にかけて刊行された「続日本紀」に登場します。
日本最古の稲作集落跡である板付遺跡や那珂八幡古墳などが博多区に残っており、古代から続く歴史を感じられます。
博多を含む九州北部は江戸時代には筑前国と呼ばれていましたが、関ヶ原の戦いの功績で那珂川の西に土地を与えられた黒田家によって「福岡」の名が付けられました。明治までは「福岡」と「博多」の二つの都市が存在していたのです。
その後、福岡市は1972年4月1日に政令指定都市となり、同時に博多区も発足しました。
インフラ・アクセス
博多区は、博多駅・博多港・福岡空港と福岡市のインフラが集中し、九州の交通において要所の役割を果たしています。
博多駅は九州最大のターミナル駅です。JR九州・JR西日本によって主要都市と結ばれているほか、福岡市地下鉄で市内各地に移動が可能です。
また、博多港は古来より国際港として使われてきました。現在も国内外へ定期航路が就航しており、国際拠点港湾に指定されています。
福岡空港は福岡の市街地から5kmの距離で、非常にアクセスが優れています。博多駅まで約6分、天神駅まで約11分と福岡市のビジネスエリアまで短い時間で移動が可能です。
福岡空港は拠点空港(国管理空港)に指定されています。国際的なネットワークを中継する重要な空港の一つです。
行政情報
博多区の情報は以下のとおりです。
種 類 | 詳 細 |
---|---|
面積 | 31.62㎢ |
人口 | 260,701人(2024年5月1日) |
最寄り駅 | 博多駅 福岡空港駅 中洲川端駅 祇園駅 吉塚駅 南福岡駅 千代県庁口駅 東比恵駅 雑餉隈駅 竹下駅 呉服町駅 櫛田神社前駅 桜並木駅 |
世帯数 参考:福岡市 推計人口・登録人口 | 165,461世帯(2024年5月1日) |
犯罪数 参考:福岡県刑法犯市区町村別認知件数 | 3,034件(2023年) |
お祭り・行事・イベント | 博多どんたく港まつり 博多おくんち 住吉神社例大祭 中洲まつり Bayside Music Jamboree BAYSIDE JAZZ NIGHT など |
公的施設 | 福岡市水道局 博多消防署 福岡県庁 福岡市港湾空港局 博多警察署 など |
金融機関 | 三井住友銀行 福岡支店 スルガ銀行 福岡支店 福岡銀行 博多支店 西日本シティ銀行本店営業部 大分銀行 福岡支店 伊予銀行 福岡支店 鹿児島銀行 福岡支店 肥後銀行南博多支店 など |
大型商業施設 | キャナルシティ博多 KITTE博多 博多リバレインモール アミュプラザ博多 JR博多シティ ららぽーと福岡 など |
災害の情報 | 内水の危険性(博多駅周辺) 洪水ハザードマップ 博多区揺れやすさマップ |
博多区では人口・世帯数が増加しています。また、「博多どんたく港まつり」や「博多おくんち」など、著名なお祭りや行事が多く、地元住民・観光客の集客が期待できます。
2023年の犯罪件数は3,034件でした。
博多区には歓楽街・繁華街として有名な中洲があります。夜間に飲酒できる店舗が多く、博多区の中では治安が良くないエリアと言えるでしょう。しかし、警察が巡回を増やすなどしており、対策は取られています。
博多区は福岡市で3番目に人口が多く、九州の窓口として多くの人が流動するエリアです。人口と環境を考えると、治安はさほど悪くないと判断できます。
災害については、河川が多いことから大雨時の水害や内水に注意が必要です。地震に関しては、震度6強と6弱のエリアがあります。出店する際に災害の危険性を把握し、事前に対策しておきましょう。
災害対策については関連記事「あなたの店舗は安全ですか?出店者が知っておくべき災害対策と復旧手順」と「福岡の飲食店経営者は必見!自然災害に備える防災ガイド」で解説しています。参考にしてみてください。
博多区と博多の違いとは

「博多」と聞いて「博多区」を想起される方は多いでしょう。しかし、実は「博多」の呼び名には多くの定義があります。
福岡市のエリアは古代日本から貿易都市として栄え、1601年に福岡藩主の黒田家が「福岡」と改称するまで、「博多」と呼ばれてきた歴史があります。
そのため、人によって指しているエリアが異なり、「福岡市」を「博多市」と呼ぶ人や、「博多駅周辺」を「博多」と定義している人など、示す範囲が多様です。
本記事では博多駅の周辺エリアを「博多」、行政区として定められているエリアを「博多区」として解説しています。
「博多」については、関連記事「博多でビジネスチャンスを活かそう!成功する店舗・テナント物件の探し方」でより詳しく解説しているので、興味のある方はご覧ください。
福岡市博多区でテナント物件・店舗を探すなら福岡テナント連合隊!

博多区には博多駅・福岡空港・博多港があります。アジア・九州の玄関口として多くの人を受け入れていることから、事業を始めたい人にとって魅力の多いエリアです。
特に博多駅の周辺は再開発によって、さらなる活性化が見込まれ、集客や地理的な面から、飲食業・小売業・製造業・美容室などの開業にも適しています。
博多区で店舗やテナント物件を探すなら、「福岡テナント連合隊」をご利用ください。家賃はもちろん、路面店・居抜き物件・業種ごとなどさまざまな条件から物件情報を検索できます。
これから出店を考えている事業者様のお役に立てれば幸いです。