地方移住で古民家暮らしをしよう!メリットやデメリット、支援制度を解説

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地方移住で古民家暮らしをしよう!メリットやデメリット、支援制度を解説

地方移住による古民家での生活は、都会の喧騒や日常の忙しさから離れて暮らしたい方にとって、魅力的な選択肢です。

ただし、いざ古民家暮らしを始めようにも、「古民家の維持って大変なのでは」「具体的にどうやって物件を見つければ良いのか」といった悩みを持つ方もいるでしょう。

理想的な古民家生活を送るには、物件の探し方や必要な費用、長短所などの知識を習得することが大切です。

本記事では、地方移住で古民家生活をするメリットやデメリット、古民家の見つけ方などを詳しく解説します。移住の際に役立つ自治体の支援制度も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

移住先で古民家暮らしをするメリット・デメリット

移住先で古民家暮らしをするメリット・デメリット

古民家は一般的な住宅と構造そのものが異なるため、特有のメリットやデメリットが存在します。

移住後の古民家生活の向き・不向きを冷静に見極めるためにも、以下の長短所をしっかりと把握しておきましょう。

デメリット

移住先で古民家暮らしをするデメリットは次の通りです。

  • リフォーム代が高額になる可能性がある
  • 冬場に寒さを感じやすい
  • 耐震性の低さや火災のリスクが課題

建築から長い年月が経過している古民家は、随所に経年劣化が発生している可能性があります。そのため、耐震工事や断熱リフォームなどの改修費が高額になりやすい点に注意が必要です。

また、古民家には断熱材が使用されていないケースも珍しくありません。さらに建物自体の通気性が高いことから、冬場になると寒さを感じやすいといえます。

メリット

移住先で古民家暮らしをするメリットは次の通りです。

  • 築年数が経過しているため購入価格が安い
  • 固定資産税を抑えられる
  • 広々とした間取りを有効活用できる
  • 風通しが良く冷涼

固定資産税は一般的に、固定資産税評価額の1.4%で算出しますが、築年数が経過した建物ほど納税額を抑えやすい傾向があります。これは、経年劣化によって建物の価値が下がるためです。

また、古民家の多くは間取りにゆとりがあり、広々としたスペースを有効活用できます。例えば、ランドリールームやファミリークローゼットなどは、ゆとりのある古民家の間取りと好相性です。

移住先で古民家を手に入れる方法

移住先で古民家を手に入れる方法

古民家を取得するには、さまざまな手段が活用できます。ここでは代表的な4つの手段を詳しく解説します。

  • 空き家バンクで検索する
  • 知人や地域のネットワークを利用する
  • 地元の不動産会社に相談する
  • 不動産ポータルサイトを活用する

空き家バンクで検索する

空き家バンクとは、空き家の賃貸・購入をサポートするマッチングサービスです。主に地方公共団体が、貸し手(売り手)と借り手(買い手)の仲介を行っています。

誰にも認知されていない田舎の奥地にある古民家でも、よりスムーズな活用が可能です。

借り手(買い手)にとっては、数多くの選択肢のなかから理想的な物件を探せるメリットがあります。

ただし、地方公共団体は交渉や契約には関与していないため、相手側と直接やり取りをしなければなりません。そのため、不動産契約についてある程度の知識が必要です。

知人や地域のネットワークを利用する

地方移住を検討している場合、地元の人々の情報はとても参考になります。

地域の情報に詳しい知人や友人、あるいは移住支援団体などのコミュニティを通じて、古民家情報やおすすめの物件を紹介してもらえます。また、移住をサポートするイベントやセミナーに参加することで、地域の情報や新しいつながりを得られるでしょう。

口コミ情報は信頼性が高く、隠れた魅力的な物件を見つけるための一助となります。

地元の不動産会社に相談する

地元の不動産会社は、特定のエリアに関する専門的な知識を持っています。

そのため、専門知識や経験を活かして、物件の選定や契約に関するサポートを受けられるのが利点です。

また、不動産会社ごとに保有している物件情報や特色が異なるため、複数社に相談することで、より自分に合った物件を見つけやすくなります。

不動産ポータルサイトを活用する

不動産ポータルサイトを活用するのも手段の一つです。

膨大な量の物件情報をインターネットで手軽に検索できるため、素早く好みの物件を抽出できます。

また、ラルズネットが運営する「不動産連合隊」のように、特定の地域に密着した不動産ポータルサイトも存在します。特に古民家は、都会よりも田舎に立地しているケースが多いため、地域密着型だと選択肢が広がりやすいでしょう。

不動産連合隊にも数多くの古民家が掲載されているため、ぜひ詳細を検索してみてください。

古民家暮らしに役立つ自治体の支援制度

古民家暮らしに役立つ自治体の支援制度

移住先で古民家暮らしを始める際は、自治体が提供している支援制度を活用するのも一案です。例えば、リフォームを活用する機会が多い古民家の場合、自治体の住宅支援制度が役立つでしょう。

ここでは複数の自治体をピックアップし、おすすめの支援制度を詳しく紹介します。

北海道札幌市

札幌市は北海道最大の都市で、自然と都市機能が調和した快適な住み心地に特徴があります。

札幌市では、生活の利便性向上を目指してさまざまな支援制度を設けています。

特に住まいに関する支援制度が豊富です。以下のような制度を活用すると、お得に古民家の取得やリフォームが可能です。

制度名概要
札幌版次世代住宅補助制度断熱等性能等級がシルバー以上の場合、その等級に応じて受け取れる補助金。補助金額は60~220万円。
札幌市住宅エコリフォーム補助制度札幌市内で営業している認可済みの建設業者が手がける、省エネ改修やバリアフリー化の工費の一部を補助。
札幌市木造住宅耐震改修工事等補助事業木造住宅の耐震設計や、耐震工事にかかる費用を補助。(2023年度の受付は終了)

※2023年11月に執筆した記事です。最新情報は札幌市ホームページ|住まいに関する主な支援制度をご確認ください。

関連記事:札幌市への移住を叶えたい!6つの魅力や活用できる支援制度を紹介!

北海道函館市

函館市は、北海道の南部に位置する港町です。西洋と東洋の文化が融合した街並みや、歴史的な建築物など、観光客や移住者を引き付ける独特な魅力があります。

函館市は住宅に関する支援制度が充実しているため、古民家の購入費や改修費を最小限に抑えられる可能性があります。

ホームページにわかりやすいグラフが掲載されているので、市内への移住を検討している方は確認してみてください。

また、「函館不動産連合隊」は函館市とも連携しており、サイト上で「函館市の住まいに関する各種支援制度」を確認できる取り組みも実施中です。

対象となりうる支援制度がある賃貸・売買物件には、自動的に該当する制度ページへのリンクボタンが表示されます。函館やその周辺で住居をお探しの際は、ぜひ活用してみてください。

制度名概要
まちなか住宅建築取得費補助金函館駅前・大門地区において土地を購入し、住宅を新築、または住宅と敷地をまとめて購入する方へ最大200万円を補助。
空家等除却支援補助金倒壊リスクを持つ空き家の解体に伴う工事費の半額、上限30万円までを補助。
空家等改修支援補助金函館市外からの移住者が空き家を購入する場合、その改修費の一部を補助。上限200万円。

※2023年11月に執筆した記事です。最新情報は函館市ホームページ|函館市の住まいに関する支援制度函館市×不動産連合隊 住まいに関する支援制度まとめをご確認ください。

関連記事:サポート・サービスを活用して函館に移住しよう

神奈川県鎌倉市

神奈川県鎌倉市は、歴史的背景を持つ文化都市として知られています。特に、鎌倉大仏殿高徳院や鶴岡八幡宮などの名所は、国内外から多くの観光客を引き付けています。

鎌倉市の自治体は、数多くの相談窓口を運営しています。「住まい探し相談会」や「住宅何でも相談」など、住宅の購入やリフォーム前に不安な面を解消できるのがポイントです。

そのほか、以下のような支援制度も活用できます。

制度名概要
現地耐震診断と診断費用の補助市庁舎での耐震相談を受けた方に、専門家による耐震診断を紹介する制度。診断費用の補助も受けられる。
木造耐震改修工事費等補助事業上記の耐震診断を受け、総合評点が1.0未満の場合、耐震工事の一部費用を補助。上限100万円。
住宅用再生可能エネルギー・省エネ機器等設置費補助事業太陽光発電システムの導入、電気自動車の購入時に、その費用の一部を補助。(2023年度の受付は終了)

※2023年11月に執筆した記事です。最新情報は鎌倉市ホームページ|住宅相談・助成をご確認ください。

静岡県浜松市

浜松市は、広大な土地面積を誇る静岡県最大の都市です。

街のなかには新東名高速道路やJR東海道本線があり、交通の利便性に優れています。また、遠鉄百貨店や浜松アクトタワーなどの商業施設も豊富です。

浜松市の自治体は、新築・リフォーム・設備拡張など、幅広い住宅支援制度を提供しています。そのため、空き家を購入・改修する場合に費用の負担を大幅に抑えられるのが利点です。

制度名概要
浜松市まちなか定住促進補助金居住誘導区域に移住し、住宅の購入や増築などを行う人に費用の一部を補助。補助金額は最大50万円。
木造住宅耐震補強助成事業1981年5月31日までに建てられた木造住宅を対象に、耐震工事の一部費用を助成する制度。
わが家の専門家診断事業1981年5月31日までに建てられた木造住宅を対象に、無料で耐震診断を受けられる制度(1階部分のみ)。

※2023年11月に執筆した記事です。最新情報は浜松市ホームページ|浜松市の公的助成制度をご確認ください。

関連記事:浜松市の移住・定住情報まとめ|街の魅力や支援制度を紹介

石川県珠洲市

珠洲(すず)市は石川県の北東部、能登半島の先端に位置する街です。美しい海岸線や豊かな自然に囲まれており、数々の海の幸を堪能できます。

珠洲市の自治体は空き家バンクを運営しており、200件以上(2023年10月時点)の物件から好みのものを探せます。

また、移住・定住を希望する方に向け、「上黒丸シェアハウス」を一般公開しているのも特徴です。月額2万円という低コストで住居を確保できます。

制度名概要
空き家購入費補助金市内の空き家を売買契約で取得する方に、経費総額の3分の1(上限100万円)を補助。子育て世帯は上限が150万円に拡大。
空き家改修費補助金台所の設置や照明設備購入など、空き家の改修費の一部を補助。
耐震診断・耐震改修工事費の助成耐震診断や耐震工事に要する費用の一部を補助。1981年5月31日までに建てられた木造住宅であること。

※2023年11月に執筆した記事です。最新情報は珠洲市ホームページ|住宅支援・マイホームをご確認ください。

福岡県福岡市

福岡市は、辛子明太子や博多ラーメンなどの特産品・郷土料理が有名な街です。

市内には、福岡空港や高速道路といった交通機関が発達しており、暮らしやすさに特徴があります。「大芝生広場(海の中道海浜公園)」や「油山市民の森・自然観察の森」などの自然環境も豊富で、心身ともにリラックスできます。

子育てや起業に役立つ幅広い制度があるなか、特に住宅支援制度が充実しています。福岡市に移住して古民家を取得する際は、以下のような制度を活用してみてください。

制度名概要
住宅の耐震改修工事費補助事業震災リスクを低減するため、住宅の耐震工事の費用を部分的に助成。
木造戸建住宅の耐震建替費補助事業耐震診断によって倒壊リスクが高いと判断された住宅に対し、建替工事費の一部を補助する制度。
水洗便所の改造資金貸付制度福岡市指定の水洗トイレに改修するための費用を融資。1ヶ所につき43万円以内の資金を無利子で借りられる。

※2023年11月に執筆した記事です。最新情報は福岡市ホームページ|住まいに関する助成制度・派遣制度をご確認ください。

関連記事:福岡市に移住する魅力とは?おすすめエリアや補助金制度を紹介

地方移住によって理想的な古民家で暮らそう

地方移住によって理想的な古民家で暮らそう

本記事では、地方移住後に古民家で生活する魅力や注意点を詳しく解説しました。

今回紹介した自治体の支援制度を活用することで、移住時のコストを抑えられるため、ぜひ活用してみてください。住宅支援以外にも、子育てや就業に関するサポートも用意されています。

理想的な地方移住を実現するポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。移住に関して詳細な知識を習得し、新たな環境での生活を充実させましょう。

関連記事:地方移住のメリットとは?理想の生活を実現させるコツを解説

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この記事を書いた人: ラルズネット編集部

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