コンビニの居抜き物件は、好立地で広い駐車場を備えているケースが多く、魅力的な物件の一つです。
ご自身のテナント入居先として、コンビニの居抜き物件を検討している方も多いのではないでしょうか。とはいえ、コンビニの居抜き物件にもメリット・デメリットがあり、業種によってはコストがかかるケースも考えられます。
そこで本記事では、コンビニの居抜き物件で開業するメリット・デメリットをお伝えしていきます。業種の向き不向きや、具体的な検索方法も解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
コンビニの居抜き物件とは

コンビニの居抜き物件とは、以前はコンビニエンスストアとして使われていた物件を指します。設備や内装がそのまま残っているのが特徴です。
この項目では、コンビニの居抜き物件の値段・費用相場や、向いている業種を解説していきます。
関連記事:居抜き物件とは?スケルトンとの違いや契約の流れを解説
値段・費用相場
コンビニの居抜き物件の値段・費用は、非常に幅が広いです。
40万円台の物件がある一方で、100万円近い賃料がかかるケースもあります。
とはいえ、テナント賃料は立地や築年数にも大きく左右されるため、相場を断言することは難しいのが現状です。
向く業種
コンビニの居抜き物件を検討しているものの、そもそもご自身の事業に向いているのか気になる方も多いでしょう。
以下の3つは、コンビニ跡地の再利用に向いている業種の例です。
- デイサービスなどの介護系
- 小規模な葬儀場
- 整骨院・マッサージ店
デイサービスなど介護系の業種は、利用者を車で送迎する必要があるため、広い駐車場が便利です。前提としてコンビニは好条件の立地に建てられるため、高齢者が多く住んでいる区域でも探しやすいでしょう。
また、広い駐車場を活用した例として、小規模な葬儀場も挙げられます。全長が長い霊柩車でも停めやすいからです。さらに、広いワンフロアの建物なので、葬儀の式場や控室など、間取りを自由に再設計できます。
体を痛めている整骨院の利用者も、車で来院するケースが多いため、広い駐車場は必須です。間取りの自由度が高い点も、葬儀場のケースと同じく、施術フロアを分けるとき手軽に仕切れます。
関連記事:整骨院の居抜き物件を探すポイント|失敗しないための開業準備
コンビニ居抜き物件のデメリット

さまざまな業種に再利用されているコンビニの居抜き物件ですが、下記のデメリットがあります。
- 外装・内装工事が高額になりやすい
- 建物の大きさが中途半端
業種によってデメリットとなる差が大きいポイントでもあるので、詳しく見ていきましょう。
外装・内装工事が高額になりやすい
コンビニの居抜き物件で開業すると、外装・内装の工事が高額になりやすいです。
ガラス張りの外観であるため、プライバシーを確保するには工事が必要になります。
たとえば整骨院やマッサージ店などでは、利用者が施術されている姿を見られたくない場合もあります。店内の様子を外に見せたくないなら、ブラインドや窓フィルムの設置が必須です。
一方で、ガラス張りの外観は、店内の様子が伝わりやすいというメリットもあわせ持っています。
初見の利用者にとって、店内の様子が分かると入りづらさが軽減されるからです。
業種によって、外装・内装工事の内容に差が出るポイントといえるでしょう。
建物の大きさが中途半端
コンビニの居抜き物件は、広い駐車場の割に建物が小さく、事業によっては面積が中途半端になります。
40坪前後である広さのコンビニ店舗が多い一方で、新規事業をスタートするなら30坪未満が平均的です。飲食店の個人店舗であれば20坪くらいの物件利用が多く、10坪前後のスタートが安全ともいわれます。
また、コンビニの居抜き物件をオフィスとして利用するなら、人数によって広くも狭くも感じられ、使い勝手が中途半端になるでしょう。
コンビニ居抜き物件のメリット

ここまでコンビニ居抜き物件のデメリットをお伝えしてきましたが、メリットも数多くあります。
コンビニ居抜き物件のメリットは、下記のとおりです。
- 立地が良い
- インフラが整っている
- 認知度が高い
- 間取りを再設計しやすい
- 賃料を交渉しやすい
実際に利用するシーンを具体的に想定するため、それぞれ詳しく見ていきましょう。
立地が良い
コンビニの居抜き物件は、立地が良い場所に建てられているケースが多いです。
競争が激しいコンビニ業界のなかで生き残るには、出店場所の見極めが非常に重要といわれます。
そのため、以下の調査基準をクリアして建てられているコンビニが多いです。
- 商圏エリアの人口
- 交通量
- 周辺の利用者
- 視認性の高さ
視認性の高さとは、遠くからでも建物があると分かることです。看板の設置でもある程度のカバーは可能ですが、建物自体が分かりやすいに越したことはありません。
また、駐車場が広い物件も多いため、利用者や従業員・来客用としても利用可能です。
インフラ工事のコストが抑えやすい
コンビニの居抜き物件は、インフラを整備する工事コストが抑えやすいです。
電気・ガスや給排水などの基本的なインフラがあるほか、前テナントが店内調理をするタイプのコンビニであれば、調理設備もあります。
新しくインフラ整備の工事をするよりは、コストが抑えやすいでしょう。
ただし、飲食業での入居を考えている場合は、形態によって必要なガス容量が異なる場合もあるので、事前の確認が必須です。
認知度が高い
飲食店や整骨院など、BtoCの事業を行う場合は、コンビニの居抜き物件が持つ認知度もメリットです。
コンビニは多くの近隣住民に利用されているため、テナントとして譲渡されたあとも認知度を引き継げるケースがあります。
まったくの更地から店舗を構えるよりも、認知が素早く広まっていくでしょう。
居抜き物件のメリットに関しては、以下の記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。
関連記事:居抜き物件の5つのメリットを徹底解説!居抜きに向いているのはこんな人
間取りや動線の自由度が高い
建物自体が広いワンフロアなので、パーテーションなどで間取りを再設計しやすいです。
ご自身の理想とする内装に向けて、再設計しやすいのは大きなメリットといえます。
また、ワンフロアの建物は動線が自由になるため、オフィスにも向いています。他部署とも業務連絡や雑談などのコミュニケーションが取りやすくなるでしょう。
間取りや動線の自由度が高いコンビニ物件は、アイディア次第で多くの活用方法が生まれます。
賃料が交渉しやすい
コンビニ跡地のテナント物件は、賃料が交渉しやすいといわれます。もともと入居していたコンビニが経営不振で撤退した場合、次の借主が見つかりにくいからです。
同じ賃料設定で借主が見つからない状態を続けるより、多少の値下げに応じたほうが、オーナーに収入が入ります。
賃料を交渉する際は、値下げの相場である5%前後の数字を目安にすると良いでしょう。賃料の10%以上の値下げは、オーナー側に負担がかかりすぎます。
なお、入居希望者が多い場合は、賃料を交渉する難易度は高くなってしまいます。
コンビニの居抜き物件を探す方法

ここまで、コンビニの居抜き物件で開業するメリット・デメリットをお伝えしてきました。しかし、実際にはどのように探せば良いのか想像しにくいかもしれません。
コンビニの居抜き物件を探す際は、以下のキーワードで検索するとヒットします。
- コンビニ 居抜き
- コンビニ 居抜き (地名)
- コンビニ 跡地
ただ、「コンビニ 居抜き」のキーワードで検索すると、周辺地域にコンビニがある居抜き物件もヒットしてしまう場合があります。ノイズの少ない結果を最短で得るには、「コンビニ 跡地」での検索が便利です。
ラルズネットが運営する「テナント連合隊」でも、コンビニ跡地の物件を検索できますので、ぜひご活用ください。
参考記事:居抜き物件を探す際の注意点|よくある7つのトラブルをもとに解説
コンビニの居抜き物件を探すなら「テナント連合隊」がオススメ

コンビニの居抜き物件は、ガラス張りの外観であるため、プライバシーを保護するために外観工事が高額になりやすいデメリットがあります。とはいえ、もとはコンビニを出店していただけあって立地が良く、インフラ工事のコストを抑えやすい点は魅力的です。
間取りや動線の自由度が高いテナントをお探しの方は、良ければ検討してみてください。
テナント物件をお探しの方へ
貸店舗・貸事務所をお探しの際は、地域特化型テナント物件探し専門ポータルサイト『テナント連合隊』を活用してみてはいかがでしょうか。
路面店、居抜き物件コーナーなど、事業者目線で詳細な検索ができるようになっています。
『テナント連合隊』が、これから出店を考えている事業者様のお役に立てれば幸いです。