子育てしやすい街の特徴は?代表的な支援制度やおすすめの移住先を紹介

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子育てしやすい街の特徴は?代表的な支援制度やおすすめの移住先を紹介

子育てを視野にいれた移住を検討している方のなかには、「子育てしやすい街ってどんな街?」「おすすめの移住先は?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

子育て世帯が移住先を決める際、子育てしやすい街の特徴を把握しておくことは重要です。

このような準備を進めておくと、移住先の候補をある程度絞り込めるだけでなく、理想的な移住生活の実現にもつながります。

本記事では、子育てしやすい街の特徴について詳しく解説します。子育てに関する代表的な支援制度やおすすめの移住先も紹介しているため、移住先を決める際の参考にしてみてください。

子育てしやすい街の特徴

子育てしやすい街の特徴

子育てしやすい街にはどのような特徴があるのか、ここではその詳細を解説します。

  • 待機児童が少ない
  • 広く整備された歩道
  • 教育体制が整っている
  • 周辺施設が充実している
  • 公園やレジャー施設が近くにある
  • 医療機関の数が多くアクセスしやすい
  • 働きやすい環境が整っている

待機児童が少ない

子育てを行う上で重要なのは、保育施設への入園可否です。

保育施設の少ない街に移住すると、入園が難しくなり、待機児童の問題に悩まされてしまう恐れがあります。

移住先の自治体によっては、「待機児童ゼロ」の目標を掲げ、保育施設の拡充へと積極的に取り組んでいることもあります。このような地域は、おのずと待機児童の心配が軽減されるため、子育てしやすい街だといえるでしょう。

広く整備された歩道

子どもを連れて移動する際、3歳頃まではベビーカーを使用するケースも多いでしょう。

このように小さい子どもを持つ家庭では、歩道が広く綺麗に舗装されている街ほど、ベビーカーでもスムーズな移動が可能です。

また、道路に段差などがなく、歩道橋や駅の階段にスロープが付いていれば、ベビーカーでの移動でも安心です。バリアフリーが整備されていると、ベビーカーを持ち上げたり折りたたんだりせずに済みます。

整備された歩道は負担やストレスが減るため、移住先を検討する上で重要な要素となります。

教育体制が整っている

子育てをする上で、あらかじめ考えておかなければならないのが進学先です。

希望する進学先学校がないといった問題を防ぐためにも、小学校から高校までの道筋をある程度想定しておくことが大切です。そのため、移住先における小中学校や高校の充実度を確かめておきましょう。

学校以外に、周辺の学習塾の種類や数、習い事の豊富さなどもあわせて確認しましょう。学習塾は学校での勉強を補足・予習でき、習い事は子どもの今後の選択肢を広げるためにも重要です。

周辺施設が充実している

生活をする上で必要なものが不便なく購入できるかという点も、重要な要素です。

特に子育てにおいては、おむつや粉ミルクなど必要なものが多く、お店までの距離があると買い物に負担がかかります。ときには、「粉ミルクがなかった」「おむつを買い忘れた」など、急に必要になるケースもあります。

そのため、ショッピング施設が充実しており、アクセスするための公共交通機関も整っている場合は、子育てしやすい街だといえるでしょう。

なかでも、赤ちゃん用の服やおもちゃなど、子育てに必要な買い物がワンストップで完結する施設があると便利です。赤ちゃんが食事をしやすいフードコートや遊べるスペースがあると、より利便性が高まるでしょう。

公園やレジャー施設が近くにある

近くに公園や自由に利用できる児童館があれば、散歩や遊びなどで子どもを育てやすいといえます。公園や児童館は、子どもだけでなく保護者同士のコミュニケ―ションにもつながるため、友好関係を深めるのにも効果的です。

また、プールや映画館、水族館といったレジャー施設の有無も大切です。子どもが小さい場合は公園や児童館で満足できるかもしれませんが、成長するに連れて物足りなさを感じる可能性があります。

そのため、公園や児童館だけでなく、レジャー施設もある地域は、子育てしやすい街に該当します。

医療機関の数が多くアクセスしやすい

子育てをしている最中は、何かと医療機関を利用する機会が多いものです。そのため移住先には、医療機関の数が多く、アクセスしやすい街を選ぶことをおすすめします。

病院によって診療科目が大きく異なるため、街のなかの医療機関一覧から情報を収集しておきましょう。

子育てでは特に、小児科を受診する機会が多いため、休診日の関係も含めて2つ以上ある地域だと安心です。また、急な発熱やケガなどに対応できる救急病院や、夜間休日診療を行っている医療機関があると、さらに便利です。

働きやすい環境が整っている

厚生労働省が公表している「共働き等世帯数の年次推移」によると、男性雇用者と専業主婦の世帯構成で生計を立てる家庭が減り続ける一方、共働き世帯が年々増加し続けています。

そのことからも、親の働きやすさも子育てのしやすさに影響するといっても過言ではありません。

子育てをする上でお金の問題は切り離せない要素です。だからこそ、移住先に働きやすい環境が整っているか、事前にしっかりと確認することが大切です。

例えば、移住先での求人件数や希望業種・職種の充実度、職場までの交通環境などの情報は、最低限調べておきましょう。

子育てに向く街の代表的な支援制度

子育てに向く街の代表的な支援制度

子育てに向いている街では、支援制度が充実している傾向があります。そのため、移住先を検討する際は、子育て支援制度の充実度を参考にするのも一案です。

では、実際にどのような支援制度があるのか、その具体例を紹介します。

出産祝い金・出産応援給付金

出産祝い金・出産応援給付金は、子どもを出産するごとに受給できる支援金です。

たとえば、北海道上川郡清水町では第1子を出産した際に10万円、宮城県仙台市では出産応援給付金として5万円(妊婦の場合は子育て応援給付金として別途5万円)が支給されます。

制度の有無や支給額は自治体によって異なります。

なかでも、年々少子化が進み、人口の減少が課題となっている自治体では、ほかの自治体より支給額が高く設定されていることもあるため、あらかじめ確認しておきましょう。

※2023年9月に執筆した記事です。最新情報は各リンク先をご確認ください。

おむつなどの育児用品の支給

子育てには、おむつやおしり拭き、粉ミルク、哺乳瓶、ウェットティッシュなど、さまざまな育児用品が必要です。そのため、育児用品の支給を行っている自治体は、子ども連れでの移住に向いているでしょう。

例えば、神奈川県厚木市では、子ども用紙おむつなどの支給を行っています。紙おむつや育児用品の現物を支給する以外にも、育児用品を対象にした割引クーポンを配布するなど、支援内容は自治体によってさまざまです。

育児用品に費やすお金は、決して安い金額ではありません。少しでも子育てにかかる費用を抑えられるよう、育児用品や割引クーポンを支給している自治体を選ぶのがおすすめです。

※2023年9月に執筆した記事です。最新情報は手当・支援/厚木市をご確認ください。

家事代行・ヘルパーの派遣

子育て世帯を対象に、家事・育児の代行や、育児を手助けするヘルパーの派遣を行っている自治体もあります。

その一例として福岡市では、「福岡市産前・産後ヘルパー派遣事業」を展開しています。この制度は、産前と産後にヘルパーの派遣を行い、家事や育児をサポートしてくれるのが特徴です。

子育て中は急用ができたときや体調を崩したときなど、「誰かに子どもの面倒を見てもらいたい」と感じるケースも珍しくありません。そのような際に、家事・育児の代行支援を受けられると、親のストレスや負担を大きく軽減できるでしょう。

※2023年9月に執筆した記事です。最新情報は福岡市ホームページ|福岡市産前・産後ヘルパー派遣事業のご案内をご確認ください。

育児支援施設の設置

育児支援施設には、一時保育室や育児支援センターなどの種類があります。

一時保育室は、病気・ケガによる入院などで、自宅での子育てが困難な場合に子どもを一時的に預けられる施設です。病気やケガは予測できないだけあり、自治体または民間で運営している一時保育室があると安心できます。

自治体によっては、子育てにおける相談やアドバイスを行う育児支援センターがあります。育児支援センターでは、ほかにも子どもの預かりや保育などのサービスを提供しているのが一般的です。

例えば、福岡県北九州市の「地域子育て支援センター」では、幼稚園や保育園に通っていない子どもを対象に、子育てサークルへの参加や子育てに関する相談を行っています。

※2023年9月に執筆した記事です。最新情報は北九州市ホームページ|地域子育て支援センターをご確認ください。

子育てに向くおすすめの移住先7選

子育てに向くおすすめの移住先7選

子ども連れで移住を検討する際は、ここまでにお伝えした子育てしやすい街の特徴に当てはまる地域を選ぶ、または子育て支援制度が充実している自治体を選択するのがおすすめです。

実際に移住を考えた際にどの地域が子育てに向いているのか、おすすめの移住先を紹介します。

【北海道エリア】北海道上士幌町

北海道上士幌(かみしほろ)町は十勝地方の北部に位置する街です。温泉街や登山スポットとして有名な大雪山国立公園があり、大自然が広がっています。

上士幌町は、子育て支援センターや一時保育などの支援制度が充実しています。また、一流の講師を招いて直接指導を行う「子どもの夢・未来応援事業」や、小中学校で専門家による講義を行う「プログラミング教育推進事業」など、教育に関する独自の取り組みも豊富です。

自然に囲まれてアウトドアが楽しめるのに加え、子育て支援や教育体制が充実した上士幌町は子育てがしやすい街といえるでしょう。

※2023年9月に執筆した記事です。最新情報は上士幌町ホームページ|上士幌町子育て支援ガイドをご確認ください。

関連記事:上士幌町に移住しよう!町の魅力や支援制度を詳しく紹介

【北海道エリア】北海道函館市

北海道函館市は、道南に位置する北海道の主要都市の一つです。

水産業が盛んな地域で、スルメイカやブリなどの漁獲量が多く、市内の飲食店では新鮮な魚介類の料理が味わえます。

函館市の中心部は医療機関が充実しており、小児科医やクリニックのほか、緊急時の入院にも対応できる大病院の数も豊富です。

子育て支援制度に関しては、児童手当や子ども医療費助成などの基本的なサポートが充実しています。また、ひとり親家庭で子育てが困難な際にサポートしてもらえる「ひとり親家庭等日常生活支援事業」や、子どもの預かり・子育て相談ができる「子育てサロン」などを通じて、さまざまな支援を受けられます。

※2023年9月に執筆した記事です。最新情報は函館市ホームページ|子育てをご確認ください。

関連記事:サポート・サービスを活用して函館に移住しよう

【北海道エリア】北海道富良野市

北海道富良野市は、道北に位置するラベンダー畑で有名な街です。

基幹産業の一つとして観光業が盛んで、スキー場やログハウスが人気を集めています。JR富良野駅周辺には、遊具や噴水を設置した公園が多く、子どもと散歩したり遊んだりするのに適切です。

また、「出産・子育て応援給付金」や「乳児子育て世帯応援ギフト」など、子育てに関する支援金も豊富であることから、子育てするのに適した地域といえるでしょう。

自然に囲まれながら静かに暮らしたい方におすすめの移住先です。

※2023年9月に執筆した記事です。最新情報は富良野市ホームページ|ふらの子育て・教育情報をご確認ください。

【東北エリア】宮城県仙台市

宮城県仙台市は、東北地方にある政令指定都市です。温泉街や仙台城跡などの観光スポットとしても有名ですが、便利な都市機能と程良い自然環境が両立した移住におすすめの街でもあります。

宮城県の有効求人倍率は、2023年5月時点で1.38倍全国平均の1.31倍を上回っています。また、大手求人サイトindeedでは仙台市の求人が7万件(2023年9月時点)を超えており、仕事先が比較的見つかりやすいのが特徴です。

加えて、「出産・子育て応援給付金」や子どもを一時的に預けられる「仙台すくすくサポート事業」など、子育て支援も充実しています。

※2023年9月に執筆した記事です。最新情報は仙台市ホームページ|子育て施策をご確認ください。

関連記事:仙台市に移住するメリットは?おすすめのエリアや仕事事情を解説

【中部エリア】長野県茅野市

長野県茅野(ちの)市には、御射鹿池や八ヶ岳、乙女滝などがあり、街全体が雄大な自然に囲まれています。

茅野市では、自治体が数多くの子育て支援を実施しています。そのなかでも、育児相談や母乳相談を受けられる「産後ケア事業」、子どもを一時的に預けられる「ファミリー・サポート・センター」などが代表的です。

また、分譲住宅地で新築住宅を取得した子育て世帯を対象に、「茅野市子育て世帯住宅新築補助金交付事業」を実施しています。この制度では、最大100万円の補助金を受け取れます。

※2023年9月に執筆した記事です。最新情報は茅野市ホームページ|子育て・子育ち応援サイトをご確認ください。

【九州エリア】熊本県合志市

熊本県合志市は、熊本県の中北部に位置する工業と農業のバランスが取れた街です。上下水道などの生活インフラが整備されており、熊本県内でも数少ない人口増加地域でもあります。

経済の安定度や安全性、医療体制など計20の指標から集計された、東洋経済新報社による「住みよさランキング2022【子育て編】」では、全国1位を獲得しました。

合志市は、妊娠・出産から高校生に至るまでの子どもを対象とした、充実した子育て支援に強みを持ちます。待機児童に対する補助金や、長期休暇中の子どもの預かりなど、独自の子育て支援が特徴で、経済的負担を軽減できるメリットがあります。

※2023年9月に執筆した記事です。最新情報は合志市ホームページ|子育て・教育・文化をご確認ください。

【九州エリア】福岡県福岡市

福岡県福岡市は、福岡県の県庁所在地かつ政令指定都市です。もつ鍋や水炊きなどのご当地グルメが有名なほか、観光地の種類も多く、年間を通して多くの人が集まります。

福岡市は、小中学校や高校が数多く点在しており、卒業後の進路に困ることは少ないでしょう。加えて、「おむつと安心定期便」や「子育て世帯住替え助成事業」など、子育てに関する支援制度が充実していることも魅力です。

子どもの将来を考えつつ地方移住をしたい方に、おすすめの移住先といえます。

※2023年9月に執筆した記事です。最新情報は福岡市ホームページ|子育て・教育をご確認ください。

関連記事:福岡市に移住する魅力とは?おすすめエリアや補助金制度を紹介

子ども連れでの移住には北海道がおすすめ

子ども連れでの移住には北海道がおすすめ

子育てしやすい街にはそれぞれ共通点があり、子ども連れでの移住を検討している場合には、移住先の街の特徴を把握しておくことが大切です。今回紹介した子育てしやすい街の特徴や、おすすめの移住先を参考に、具体的なエリアを絞り込んでみてください。

地方で子育てをお考えの方には、北海道への移住がおすすめです。

北海道では、雄大な自然や新鮮な食材に囲まれながら、伸び伸びと子育てができます。自治体によっては、首都圏からの移住や子育て世帯に対する支援を行っていることもあります。移住を検討している方は、候補の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。

以下の記事で北海道移住のメリットを紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

関連記事:北海道移住って実際どう?食べ物や住環境などメリット14選

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この記事を書いた人: ラルズネット編集部

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